ROCK O' MOTIVE blog

Co-heyによるギター話、CDレビュー、その他雑記・雑感等

Nick Johnston 『Child of Bliss』

2024-07-27 16:31:10 | Music Review

カナダのギタリスト、Nick Johnstonの2024年3月発売の最新作アルバムです。

2016年発表のアルバム『Remarkably Human』(以下RH)が凄く気に入っていたのですが、
その後の数枚のアルバムはちょっとピンと来なくて最近ご無沙汰だったのですが
この最新作は『RH』に通じるものがあって、凄く気に入りました。
『RH』でも感じたような、寂寥感漂う楽曲の上で、変にテクニカルに攻めることなく
ひたすらメロディアスなフレーズが紡がれていく感じ・・・じんわり染みて行きます。

マイナーだけでなくメジャー調の楽曲もありますが、全体的にはミディアム~スローテンポの曲ばかりで
聴いていてアッパーな気分になるアルバムではないので、聴くタイミングを選ぶかもしれませんが(笑)、
でも、良質のギターインストアルバムが聴きたい方は是非ご一聴ください。

カナダのSheet Happens Publishingでスコアブックが買えます。
(僕も近日注文予定です!)

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迷わず聴けよ、聴けば分かるさ

2024-06-22 16:43:21 | Music Review

ちょっと前の話ですが、Jackson Guitarsが新機種「American Series Virtuoso」のプロモーションで
公開した動画がありました。

トラック自体はPeripheryのMisha Mansoorが制作したもので、さもありなんな曲調ですが(笑)
そのうえで色々なギタリストがソロを取って行くスタイルの動画だったのですが、
それを見て、改めてMarty Friedmanの凄さを実感しました。

こういう動画に参加してるギタリストは、基本的に皆、テクニック的にはもちろん上手いんですが、
なんというか、Martyだけ明らかに一人だけプレイの次元が違うというか、他の人が「演奏」だとすると
Martyだけ「歌」なんですよね。
フレージングも、一音一音の表情付けも、聴けばMartyだなとすぐに分かります。
Marty以外だと・・・Mishaのソロも、音使いが個性的なので個性があってすぐ分かりますが、
こういうギターバトルのときに音だけで誰か分かるかどうかって結構重要だな、と改めて思いました。

そして、先月、Martyのニューアルバム『Drama』が発売されましたが、
これまたMartyのギタリストとしての奥深さを感じる内容でした。
1曲目「Illumination」から、もうMartyの情感豊かなプレイが全開です。

ふと思ったのですが、「Young Guitar」等で読者の完コピコンテストをやるときなどは、
単なる「速弾きが凄い曲」を課題曲にするのではなく、Martyのこの曲みたいなのを
課題曲にすると良いのではと思いました。
ヴィブラートの揺れの速さや大きさ、フレーズのちょっとした緩急や「タメ」、
スライドのニュアンス、チョーキングの上げ幅の微妙なニュアンス、
またピッキングの強さを繊細にコントロールして音量の大小で表情を付けたりとか
そういうのをコピーすることが、ギタリストとしての個性を出す練習としては凄く効果的でしょうし。
単にテンポ♪=180で6連符の速弾きをするよりも、その方が何倍も難しいよな、と。

まぁ、それはさておき、『Drama』、良いアルバムでしたよ。皆さんもご一聴を!

単なる面白い外国人タレントではなく(笑)、やっぱり世界レベルの素晴らしいギタリストですよね、Marty・・・

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The Reddcoats 2

2024-06-09 23:33:46 | Music Review

Gregg BissonetteとMatt Bissonetteのビソネット兄弟のプロジェクト:The Reddcoatsがセカンドアルバムを発表しましたね。

ギターがAndy Timmonsで、それなりにフィーチャーされているので、Andyファンの人は要チェックですね。

ジャンル的にはAOR系フュージョン的な感じですかね。インスト中心で、ときどき歌モノが入る的な。
思い返せば、1980年代後半~1990年代前半ぐらいの頃は、ジャズ・フュージョン系アーティストや
西海岸系スタジオミュージシャンなどによるこの手の音像のバンドやプロジェクトも結構あったように思います。
Steve LukatherのLos Lobotomysとか、Steve SmithのVital Informationとか、Bob James/Lee RitenourらのFourplayとか。
個人的にも結構好んで聴いていたのですが、いつの間にかそういうジャンルや作品も減ってしまいましたので
久々にこういうのを聴いて、あぁ、やっぱこういうのも良いよな~と思いました。
意外にも(?)Mattの歌が上手いし、良い声してますね。

Andyのプレイも、近年の自身の名義でのソロ作は、楽曲もギタープレイもそれはそれで素晴らしいのですが、
他人が作った曲の上でのプレイは、自分のソロ作でのプレイとはまたちょっと違う感じがしますし、
ジャンル的にもいつもと違っていて新鮮です。昔のSimon Phillipsの作品でのプレイに近いかもですが。
もちろん、Andyっぽさは随所にありますが、これはこれで良いですね!
Tr.3「Tilt a Whirl」(↓)では結構な尺での長回しのギターソロも聴けますし、Andyファンは必聴ですね!
(ファーストアルバムもオススメです!)

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covet - lovespell

2023-06-24 22:30:39 | Music Review

米国のマスロックバンド「covet」の新作アルバム『catharsis』が最近お気に入りで聴いています。

ギタリスト:Yvette Youngによるタッピング中心のプレイは、何と言うか、こう、
イマドキよくあるタイプのプレイスタイルかも知れませんが、
こういうの、ホント良く弾けるよな~とただただ感心します。

こういうふうに弾けたら面白いだろうな~と思いますが、
もう今から練習したとて、絶対こういう弾き方になれる気がしません・・・

で、収録曲の「lovespell」ですが、これって・・・2分過ぎぐらいから、Perfume「ポリリズム」の引用ですよね・・・?
最初、そうとは知らずに聴いていて、この部分に差し掛かって「ん?何だコレ?」と思っていたら
次第に展開していって・・・思わずニヤリとしてしまいました~ ( ̄ー ̄)

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Aurora Dream『Rubix』

2023-05-04 23:01:52 | Music Review

Apple Musicのお薦めで表示されたので聴いてみたのですが、4月リリースの
Aurora Dreamというアーティストの『Rubix』というアルバムを聴きました。

調べてみたところ、マイアミを拠点に活動しているベネズエラ出身の
26歳のギタリスト:Daniel Moralesによるソロ・プロジェクトとのこと。

Apple Musicで見るまでは何も事前情報が無かったのですが、
各楽曲に表示されているフィーチャリング・アーティストの名前として
Tim Henson (Polyphia)、 Nick Johnston、 Javier Reyes (Animals as Leaders)、
Sithu Aye、Angel Vivaldi、 Ichika Nito、 Mark Holcomb (Periphery)、 Felix Martinとか
最近のテクニカル系を聴いている人なら目にするような名前の人達がいたので
あ、これはもうテクニカル・ギター・インストだな、と思って聴いたらそのとおり(笑)

ジャンル的には、CHONとかのマスロックですかね。
意外とメロディーが良かったりして、最近の愛聴盤になっています。

それ系の音楽が好きな方は、ご一聴を!(下記のMVは、Ichika Nitoフィーチャリングです)

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浜田麻里「Soar」

2023-04-22 23:01:30 | Music Review

浜田麻里のニューアルバム『Soar』が出ましたね!

僕は正直、80年代の浜田麻里はほとんど聴いていなかったのですが
近年の浜田麻里のアルバムは結構愛聴しています。


前作アルバム『Gracia』もアグレッシブでカッコ良かったですが、
今回の『Soar』も1曲目「Tomorrow Never Dies」からアクセル全開で超カッコ良いですね!
この曲、マルコ・ミネマン(Dr)、クリス・ブロデリック(Gt)、デレク・シェリニアン(Key)ですから
プレイも完璧ですね!

こう言っては何ですが、浜田麻里も、もう還暦ですよ・・・!
還暦過ぎたシンガーでこんな歌える人がいるなんて、ビックリですね・・・
凄いですよね・・・素直に脱帽です!

まあ、でも、還暦がどうとか、日本人女性シンガーだからどうとかの情報を抜きにしても
素晴らしい出来のメタルアルバムだと思いますので、メタルファンは是非チェックしてください~!

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Eclipse 『Wired』

2022-10-28 15:17:40 | Music Review

最近、H.E.A.Tがヘヴィロテだったのですが、Apple Musicのオススメで出てきた
Eclipseの2021年発売アルバム『Wired』も聴いてみました。

Eclipseは初期から評判が高かったので、初期に一度聴いてみたのですが、
まあ、全体的にクオリティは高いのは分かるけど、正直、自分には合わないな~と思って、
その後もずっと敬遠?していたのです。

でも、この最新作は違いました。
1曲目からピンと来て、最後の曲までずっと気に入ってしまいました。

同じ「メロハー」の括りであっても、H.E.A.Tとはまた違うタイプですよね。
H.E.A.Tはまだギターオリエンテッドでアメリカンな感じがありますが、
Eclipseは重厚なコーラスワークで、ギターはあくまでバック演奏の一部、みたいな。
決してH.E.A.Tが楽曲重視ではない、ということではないのですが、
H.E.A.Tはまだギターを中心とするロックバンドのカッコ良さみたいな要素があり、
一方でEclipseは「歌モノ」重視といいますか。また、どことなくケルト的なメロディとか
ヨーロピアンな感じがしますよね。

楽曲レベルが最初から最後までずっと高く、かつ1曲1曲のタイプも異なり
本当に作曲能力が高いバンドだな、と思いました。

そういう意味で、1曲を選べと言われると本当に判断に迷うところですが
アレンジの面白さ、という点でTr.6「Twilight」を紹介しておきます。
3分過ぎた辺りから徐々に誰もが知るあのメロディーに移り行く部分では
思わずニヤリとしてしまいます(⌒∇⌒)。

 

でも、個人的に何度も聴いてしまうのは、哀愁のメロディーが秀逸な
アルバムラストの曲Tr.11「Dead Inside」です。

こう言っては何ですが、アルバム前半に良い曲があっても、後半は割と尻すぼみ・・・
みたいなアルバムも少なくありませんが、ラストの曲まで好きになれるアルバムは
そうそう無いですよね。

Eclipseってこんな良いバンドでしたっけ?と新たな発見があった名盤でした。

メロハーファンで、まだチェックされてない方は、是非チェックを!

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H.E.A.T 『H.E.A.T II』

2022-09-24 11:41:55 | Music Review

前回書いたH.E.A.Tの新作アルバム『Force Majeure』が大変気に入ってしまったので、
一作前の2020年アルバム『H.E.A.T II』を聴いてみました。

そうしたら、何だこれ!?凄く良いじゃん!と、これまた一発で気に入ってしまいました!

ヴォーカリストが新作とは違うようですが、これはこれで良いヴォーカルですね。
ギターは相変わらずタイトなプレイで非常に良いですね。聴いてて気持ち良いです。
ギターヒーロー的に特段フィーチャーされていなくても、かなり上手いですね。
ギターの音も凄く良いですね。良いアンプ使ってるんでしょうかね。

これまた全曲捨て曲無し、という感じですが、特に前半1~3曲目ぐらいまでの
クオリティの高さたるや最高です。
甲乙つけがたいところですが、敢えて1曲選ぶなら、T.2「Dangerous Ground」でしょうか。
これまたメロハー史上の名曲の一つになり得る楽曲かと思いました。

前半に限らず、中盤、そしてラストの曲「Rise」に至るまで、本当に名曲揃いです。

どうして僕はこんな名盤を2年以上もスルーしてしまっていたのか・・・
メロハー好きな方は絶対チェックすべきアルバムですので、
万一、僕のようにスルーしてしまっていたメロハーファンの方がいらっしゃったら
今すぐチェックを!

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H.E.A.T 『Force Majeure』

2022-09-11 11:28:10 | Music Review

スウェーデンのメロハーバンド:H.E.A.Tの8月発売ニューアルバム『Froce Majeure』を聴きました。

メロハー好きの僕ですが、過去、H.E.A.Tは、何となくピンと来なくてちゃんと聴いて来ませんでした。
今回も、軽くチェックしとくか、ぐらいの感じで聴いてみたのですが、過去作での印象とは打って変わって
一発で「コレは良い!」と気に入ってしまいました。

楽曲クオリティも高いし、ギターもド派手に弾くタイプではないけど安定したタイトな演奏で充分巧い。
ヴォーカルも、どこかEUROPE初期の頃のジョーイ・テンペストみたいなニュアンスもあって
これは大変結構なメロハーでございます。

アルバム全体的に楽曲レベルが総じて高いんですが、個人的なベストはTr.2「Nationwide」です。
これぞメロハーの王道!って感じで、最近ヘヴィロテしています!
メロハー好きな方は要チェックですよ!

 

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Lari Basilio『Your Love』

2022-09-04 15:09:44 | Music Review

女性版Andy Timmonsとも評されるギタリスト、Lari Basilioの新作アルバムです。

前作アルバム『Far More』を以前にApple Musicで聴いたことがあって、
凄く上手い人だな、という好印象が残っていたので、今作も聴いてみました。

楽曲的にはフュージョンなのでしょうが、ロックでもジャズでもアコースティックでも
ジャンル横断的に対応できるヴァーサタイルなプレイスタイルで、
またフレーズの一音一音の表情付けなど、表現力が非常に豊かだな、と思いました。
ピロピロ速く弾けても一音一音がのっぺりしているギタリストだと、
「あ~速いね~上手いね~」以上の印象が残らないものですが
Lariの場合は、歌を聴いているような印象ですね。
そういうところもAndyっぽいというか。

割と良い曲揃いですが、特にカッコ良いな~と思ったのはTr.2「Alive and Living」です。
ドラムがヴィニー・カリウタで、ベースがリーランド・スクラーなんて、贅沢過ぎる!
でも、逆に言えば、彼らのようなトップミュージシャンが共演してくれるぐらいの実力、
ということですよね。

オフィシャルサイトでスコア(PDFダウンロード)が買えるようですので、ご興味ある方はどうぞ!

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