怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

日本のCD人気で困る

2010年03月10日 | 日本
夫の勤務先の同僚Tさん(ドイツ人)はクラシック音楽CDを収集するのが趣味である。
私はTさんに一度も会ったことがないのに彼の趣味を知っているのはどうしてか。

私が日本にいる頃から、TさんはわたしにCDの買い物を頼んでいるからだ。
「ハーゼ(のちの夫)の仕事仲間だ、言うこと聞いてあげないと・・・」
一生懸命、くなくな文字で送られてくるリストを手にして調べたものだ。

よく考えてみると(いや、よく考えなくても明白だが)クラシック音楽って、
そちらが本場じゃあないかい??
ってしばしば思ったものだ。
「どうして、そちらで買わないのか?」
と夫に尋ねると
「日本の製品のほうがいいらしい」
との返答。
私はCDの製造国による違いについてまったく知らなかった。どこも同じではないのか? それとも・・・
日本、CDまで優秀かい?!

送られてくる購入リストは数十の品番が並ぶ。
ほとんどがドイツ人か欧州人演奏家のもので、日本人のものなど一度もなかった。
一度など、実家付近の図書館に注文の品があり、「ああ~コピーしたいっ!」と言う衝動に駆られたが、ちゃんと、やめた。
ネットで検索したり、CD店に尋ねたりしたが、当時、一番使えたのが
ヨドバシカメラだったぁ~
製造中止になっているものも多かった。TさんのCDへのこだわりぶりが伺われた。
Tさんの家、壁中CDなのだろうか?

Tさんの注文の品の一つを暴露。

これって、ドイツで同じものがないのかしらねえ?

その後、こちらに私が嫁に来てからも、帰省のたびにCDの買い物を頼まれている。

が・・・
Tさんは別の方法を開発した。
Amazon.co.jpである。
アマゾンは、製造中止になった製品なども簡単に見つけることができるらしい。
商品の一部は海外発送可能だが、できないものもあるらしい(私は余り利用しないので知らない)
そのできない品がTさんの欲しいCDのことがあり、ついに私の実家に命令を下したのだ。

「お宅の住所に送らせてほしい。こちらドイツに発送お願いね、あ、送料はお宅の娘のダンナに手渡すから」
短く表現するとこうである。
しかも、すでに注文を済ませて事後報告。
夫のためとはいえ、私と私の実家はそこまでTさんに協力するべきなのだろうか

しかも!
まだ、Tさんと私は一度も会っていない。
知らないおじさん(きっとおじさんだろう)の買い物を一族で手伝っているのだ。

感情を抑えながら、夫に訴えた。
「Tさんはいろいろ注文するから手数料代わりにツェルニー40番のCD買ってもらいたい」
(物欲で対抗)

夫はもちろん、それをTさんに言うことなく、自分で調べて自分で買った・・・

うっそおぉ~、楽譜~?? ちょっと、ちょっと、違う、と思ったが、夫の努力を無にしないよう、礼を言った。
夫によると「ツェルニー40番のCDは存在しない」とのこと。
ああ、ドイツはないだろうさ、だからTさんがガンガンいろいろ日本アマゾンで注文するんだろうな。
(日本ではこのCD、ちゃんとある)
だけど・・・せめて日本の出版社のが欲しかった。だってぇ~


このドイツの楽譜出版社、伝統と格式を守るあまりか、印刷のかすれ・つぶればかりで見難いことったら・・・

きっと、ドイツのCDもそうなんだろうな~
少しはTさんの気持ちがわかったような気がするぞ、
ああ、彼の買い物を協力し続けるかぁ~