くらげのごとく…

好きなことを考えてふわふわ漂ってるような
時間が心地良かったりする。
たとえ時間の無駄遣いだったとしても…。

身毒丸~ファイナル~

2007年12月09日 | 藤原竜也

ファンクラブの公式メッセージで竜也くんが、「身毒丸~復活~」について話しているのを見て、突如、ファイナルが見たくなった。この作品については知っていたが、当時は藤原ファンではなく、演劇にもさほど興味がなかった。だから3年程前にDVDを購入して見たのが私の初見である。

藤原竜也の原点。死んだ母へのありあまる少年の思慕が切ないくらい伝わってくる。悩める表情は上手いなあ。
  
        

作品としてもよくまとまっていて飽きさせない。アングラ的な寺山ワールドに演出や音楽がばっちりハマッている。あの頃の、蜷川さんは本当に冴えていたのね。自身でも「凄いよ、隙がない」と自画自賛しておられる。

もう5年前になるファイナルの竜也くんは、まだとこか未熟さや幼さが感じられる。撫子役の白石加代子さんの熟練した演技に負けないように必死でぶつかっている。それくらい、加代子さんが凄い。母、女、鬼畜…様々な表情を見せつける。家が壊れた時、女へと豹変していく表情が怖いくらいだ。さすが、一人芝居が出来る女優さんで引き出しをたくさん持っておられるのだなあって思う。

       

ファイナルの身毒を追いながら、来年の竜也君は一体どんな身毒になるのだろうと思いを馳せてみた。5年の年齢と経験を重ねている。ハムレット、ロミジュリ、NY公演、ギリシャ悲劇、野田マップ、そして留学を経て、この頃より格段と成長しているのは顕著だ。白石さんとのぶつかり合いも互角に出来るはずだ。今度は白石さんの方が必死になったりして。かなり身毒丸の存在感が前面に出てくる舞台になるんじゃないかなあって勝手に期待をしてしまう。

寺山さんの日本語って素敵だなあ。俗っぽさが核心に触れていたりして、心に突き刺さる。竜也君の台詞をじっくりかみ締めながら観てみたい。

その前に、千の目の蜷川さんとの対談が当たりますように…。