くらげのごとく…

好きなことを考えてふわふわ漂ってるような
時間が心地良かったりする。
たとえ時間の無駄遣いだったとしても…。

説明会

2006年07月02日 | 日常あれこれ
人生の折り返し地点を迎える頃になると…、当然、親も歳をとってくるもので、ここ数年、病院の説明会へ呼ばれることが増えてきた。家族の協力を得て病気を治していくということと、何かあった時の訴訟対策なんだろう。

父が心臓の手術をした時なんて、心臓の模型が出てきてレントゲン写真を見ながらあれやこれや説明されたけど、「はあ、なるほど~」と思ったくらいで、専門的なことはあまりわからない。はっきり言って、病巣云々より、運を天にまかせるってことしかできないよなあ。

家族にとっては、一大事なことだけど、病院にとっては数ある症例の一つでしかないことも事実だ。現場にいると感覚が麻痺していく危険性がある。いかに、多くの症例の一つであっても、個人の問題として捉えて考えることができるか…、もうそれはお医者さん自身の考え方とか、ともすれば人格によってかなり違ってくると思う。病気になると人間は不安になるし、わがままにもなるし。ほんの、小さな、行き違いとか、プライドとかがやっかいな問題になっていく。

同様なことは保育現場でもある。1歳児クラスではよく噛み付き事故があるが、自分の子どもに歯型がついているのを見ると、親御さんは「いじめられているのでは?」とたいそう不安になる。「病院へ行ったほうがいいですか?」って聞いてくる人もいるくらいだ。だけど、この時期の噛み付きは日常茶飯事でほとんどが一過性のものと現場は捉えている。そこに温度差がある。個人面談をやっていて、最近、泣き出すおかあさんが実に多いのに驚いた。仕事と家庭と育児の狭間で予想以上に気持ちが揺れているのだ

医者も保育士も、人間相手の仕事って割り切れなくて大変だ。人を理解するって難しい。理解するって英語だとUNDERSTAND…ってことは、人の下に立つことなんだよな。

ちょこちょこと病院の世話になりかけた親に対して思うことは一つ。人生の晩年を出来るならば、穏やかに過ごして欲しいということだ。