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くらげのごとく…

好きなことを考えてふわふわ漂ってるような
時間が心地良かったりする。
たとえ時間の無駄遣いだったとしても…。

僕の居るべき場所はここじゃない!

2011年01月23日 | 藤原竜也

初日以来の「ろくでなし啄木」はまるで印象が違った。タイトルロール通り、「ろくでなしな啄木」が浮き彫りになっていた。このお芝居、啄木目線で見るととても切なくなる。



啄木ことぴんちゃんは困窮していた。書こうとした小説も書けず、校正の仕事でその日暮らし。たぶん、お金目当てでテツに近づいたのかな。そして彼女を横恋慕。でも、テツは彼のスポンサーになってくれた。彼女も一途に慕ってくれた。ちょっとばかし、居心地の良さを手に入れたところへ、函館から妻子と母が上京してくるという。トミを失いたくない。妻子を養う、家も金もない。だから死のうと思う。でも、電車に飛び込むこともできない。

そこで、殺されようとする。一番、自分を信頼してくれる人を裏切ることで、怨みを買おうと仕向ける。その目論見は見事に外れた。そんな浅はかな策に乗ってくれるほど、彼らは子どもではなかったし、自分のことを心配してくれた。常識人の彼らは、人を殺すこと、人を傷つけることは人間としてしてはいけないことだとわかっていたから。トミは愛しいぴんちゃんとの未来を語り、テツは東向きに大きな窓がある家で所帯を持てと諭す。

「僕の、居るべき場所はここじゃない」

最低な人間にもなりきれない自分に気付かされたぴんちゃんは、夜道をさまよい、やがて朝陽に出会う。そして…、彼らとの決別を決心し、東向きに大きな窓のある家に妻子と母を迎え入れ、名作「一握の砂」を書きあげるのだった。それが世に認められてわずか16カ月後、彼は逝ってしまう。赤貧と病で、ぎりぎりのところまで追い詰められていた啄木は狂うこともできずにもがいていたのかもしれない。独りよがりでナルシストで、我がままで気まぐれで回りを振りまわしているぴんちゃんは、まるで子供でどうしようもない奴だけど、とても愛おしかった。

天才肌の啄木が繊細なガラス細工なら、凡人代表のテツは馬で猿。馬力もあるし世の中も知っている。金を巻き上げられ彼女を取られてもひるまない。ぴんちゃん以上にしたたかに生きてきたから懐もでかいのだ。一夜の想い出の品である簪を商売道具に一財産築き、ロシア人の妻をめとっちゃうんだからね。テツは必死に自分の道を切り開いて生きていった。トミも然り、啄木の裏切りにめげず店を構えて成功する。太陽は人の上に平等に上り、三者三様の道を照らしたのだ…。そして、年を取らない啄木は永遠に彼らの心に居続ける。



よく年頃の娘を持つ母親が言うよね。「ろくでもない男にひっかかるんじゃないよ」って。でも女って、ひっかかりたい願望がどこかにあるんじゃなかろうか。だだをこねられると、「よしよし」ってしてあげたくなるのが母性だからね。

新年早々、複雑系啄木にかき乱された~。2月の大楽までにまだまだ進化しそうで恐い。


そして初日…

2011年01月08日 | 藤原竜也

一昨日のプレビュー公演に続いて、池袋通いどす。
「ろくでなし啄木」いよいよ初日の幕開けだ。でも、花はなかった。劇場によって花を出さないところがあるものね。で、プレビューとどこが違ったかは、客ぶれかな。お馴染みの評論家様風の老紳士が通路前、センター席にぞろり。皆さん、ご招待なんだろうなあ。なんだか、高そうなカシミヤのコートとかお召しになっていて、何故か古き良き時代を感じたわ。こちとら、仕事帰りに普段着で駆け込みよ。この不景気に、演劇のチケット代はなかなか高くてバブリーなことなのだ。でも、高くても見る価値がある作品なら嬉しいし投資しちゃうのだ~。お約束通り、野田秀樹氏も来ておられた。野田さんはさすがに身のこなしが軽やかだ。以前、目撃した市村さんもこんな感じ。舞台って鍛えられるのね~。

さて、肝心の内容の方は、あまり大差がなかったような気がする。セットの障子がスムーズに動くようになり、ゆらゆらしていなかったことくらいしか差がわからなかった。ただ、プレビューは、勘太郎さんにすごく目が行ってしまった部分があった。上には上がいるんだなあと。子どもの頃から身についているもの、舞台を踏む経験数が違うものね。それこそ、血筋の中に脈々と流れ継いでいる伝統があるのだから。でも、今日は、啄木とのバランスがいい具合で自然に感じられた。勘太郎さんの強さは変わってないし、竜也君にも大きな変化はないのだけど、我がままで、やんちゃで、天衣無縫な啄木だからこそ、テツが振りまわされるのが納得できたんだよね。

啄木が使う、「僕」の響きが何気に好き。「僕は…」「僕が…」って母性本能を刺激されまくり~。
三谷さんのあて書きには恐れ入った。ファンは完全ノックアウトだ~。

竜也&勘太郎コンビ、最高だね。思わず、クリアファイルをお買い上げ~。



これに、仕事の書類は挟めないなあ。


プレビュー公演

2011年01月06日 | 藤原竜也

三谷さんの作品にはよくあるよね、プレビュー公演。初日前ということで、チケ代も1000円安い。確かに、初日のような華やかさはない。というか、花がない。でも、関係者(お馴染みのホリプロ関係)はいるし、客席も満杯だし、本番となんら変わりがない気がした。



三谷さん、生誕50周年記念のオープニングを飾る「ろくでなし啄木」

藤原竜也、中村勘太郎、吹石一恵

あの大河「新選組!」メンバーによる三人芝居だ。

大いなる「青春賛歌」ですね、三谷さん。素晴らしかった~

エロティック?ドピンク?なんの、なんの、私には神々しいくらい純粋で爽やかだった。皆さん、確かに舞台で生きてました。
竜也くんは、最初は受け手なんだけど、最後、どっか~んと魅せてくれます。流れ的には「弱法師」ロングバージョンみたいだった。3人のバランスがこれから公演を重ねて、どう変わっていくかが楽しみで期待が膨らむ。藤原&中村はいろいろ仕掛けてきそうだもんね。

三谷さんの戯曲には、井上ひさしさんに匹敵する奥深さ~がありそうだから、これから、そこら辺もじっくり探してみたいな。


先に来た者

2010年12月19日 | 藤原竜也


武田真治さんが、デビュー20周年を迎え、ロングインタビューに答えている。その中で初舞台、「身毒丸」についても語っている。正直、以外だった。武田君も、武田君なりに「身毒丸」と向き合い、なおかつこんなにも苦しんだとは…。とってもピュアで、なおかつ繊細な人なんだなあ。だからこそ身毒丸に抜擢されたのだろう。非常にネガティブな作品を、若いエネルギーを持って、それこそ気を抜くことなく演じることで、精神的に追い詰められてしまった。だから再演は降りてしまった。そして、オーディションで発掘されたのが藤原竜也君だった。

さらに、以外だったのが、武田君の竜也君への想いだ。身毒丸の穴を埋めてくれたことに対する感謝…、武田君にとって、この降板はほんとうに辛く、傷ついた出来事だったんだなあ。今でさえ、それ以降の二人の活躍で、風化されつつあるが、俳優武田真治にとっては、乗り越えなければならない大きな過去だった。心境的には複雑なこともあっただろうけど、今の武田くんは全てを呑み込んで昇華し、人間としても大きく成長しようとしている。なかなか紳士だし、いい男になったね。ミステリアスで独特な色気も健在だしね。

このインタビューを聞くと、映画インシテミルの竜也君との格闘シーンの迫真さの意味がわかる。映画の中でもあの場面は印象的だったもの。真っ向から演技でぶつかることこそ先に来た者の意地でもあり、後から来た者へのエールでもある。かっこよすぎるぜ、武田君!これからも、サックス奏者、バラエティ、ミュージカル、ストレート、映画、TV…、様々な分野をこなせるオールラウンドプレーヤーとして活躍してくれることだろう。

スマステ

2010年12月05日 | 藤原竜也
局長と総司の再会、楽しみにしてた~。歳月は流れ、竜也くんは総司が亡くなった年を越えたのね。香取くんはまだだけど。二人とも、大人になったなあ。特に、竜也くんが落ち着いちゃったね。5年前の新選組スペシャルの時は、まだ年下の甘えん坊的な雰囲気があったけど、今回は、“単独ゲスト”として頑張っていた。振り返れば、激動の5年だったもんね。3度の海外公演、2度の留学、坂元監督との出会い、英語の芝居、井上さんの死…、いろいろなことに真摯に向き合い、努力して取り組んできた結果だね。気がつけば、“じいちゃん役”もこなすぐらいだからね。竜也くんを見ていると、「自分で自分をジャッジすることの大切さ」っていうのがわかる。

仕事をはしごしている、香取くんが華やかな衣装だったのに比べ、竜也くんは地味~なスーツだった。小指にリングなんかしちゃって、それを恥ずかしそうに腕組みして隠しちゃう。かなり大人な雰囲気を狙ったのかもしれないけど“スタイリストさんに着せられました”感があった。洋服(衣装)を着こなすのは今一つよね。普段がジャージだからしょうがないけどさ。それに、髪の毛のボリュームが多い。最近、なんだか白いものがちらほら見えるのだけど、もしかして若白髪ならぬ出世白髪かい?

本日のテーマは「長く待っても手に入れたいもの」。ファンとしては5年かけて、三谷さんとのコラボを実現したことに触れて欲しかったけど、告知だけだった。明日から稽古らしい。ということは、台本が上がったのかなあ。そこらへん、勘太郎くんや一恵ちゃんからも局長に報告しに来てほしいもんだ。

寝不足

2010年11月20日 | 藤原竜也

ほぼ8夜連続の深夜ドラマ、「おじいちゃんは25歳」



毎晩11時半までにはお風呂に入ってTVの前でスタンバイだ。録画もして、終わってから、必ず1、2回はリピートする。だから、寝るのはいつも1時頃。次の日早番だと4時間しか寝れない。でもこの1週間、乗り切れた。不思議と、元気バリバリ~!人間、そういうもんだ。楽しい時は元気なのだ~。

竜也じいちゃんは、期待を裏切らなかった。グッジョブですよ、ハマり役!文字通り、黙阿弥の五郎蔵キャラ全開、五郎蔵よりもかっこいい~。奇想天外な設定だけど、笑えて、ほろっとさせられる下町人情コメディーでほっこりするんだよね。“心の按摩”というか“クイックマッサージ”のようなドラマだね。

共演者とのチームワークもバッチリ。克実さん、かわいいよ~。すごく「お父さん」を慕っている。幼い頃、行方不明になってしまったから淋しかったのがよ~くわかる。で、そのままの姿で生還でしょ。じわじわと嬉しそうだ。亡き妻にそっくりな、孫娘の倉科カナちゃんもぶっとんではじけている。この子も“いい子”なのよね。だけど、父親とすれ違っている。ちょっと歩みよればいいのに、意地を張っちゃう。私もそうだったもんね。石橋蓮司さんとは、何回めかの共演だけど、こういうキャラは珍しいんじゃないかな?石橋さんから“兄貴”と呼ばれちゃう。

石橋さんは、かつて、蜷川さんと桜社を結成した仲間だよね。そして蜷川さんから離れて、自分で演劇をやっている。蜷川さんを挟んでなんか興味深いんだよね、蓮司さんって。蓮司さん、平さん、蟹江さんたちと、竜也くん、勝村さんあたりが組んだ、渋~い、舞台が何気に見てみたい。もちろん演出は蜷川さん、脚本は清水さんで…。


インシテミタ

2010年10月23日 | 藤原竜也
振られ続けた、試写会、初日。
インシテミル、やっと観てきた~。
お祭り映画にしては、そこそこの出来で面白かった。

私が一番、恐かったのは、死体でも凶器でもなく「ガード」と「インディアン人形」どす。感情もなく的確に殺せるロボットくん。人間に作られたものだけど人間よりも勝っている。壊されてもしゃべり続ける人形も不気味だったわ~。次々と人が殺されていくけど、映像は思ったより恐くなった。石原さとみちゃんの死体なんか色調鮮やかなドレスに血の色が映えてとても美しかったもの。

フリーターでビビリの主人公結城理久彦を演じる藤原竜也くん。異常な状況にあってただ一人、普通の青年役で、狂気に走ることもない。でも、生き残っちゃう。通り魔の刃もかわしちゃう。やっぱり、運動神経が良くないとサバイバルには勝てないのね。私なんか、真っ先に殺られてるに違いない。持つべきものは運動神経…。な~んて思ってしまった。

欣也さんとの場面は重厚感があってなかなか良い。やっぱり、竜也くんにはおやじが合う。この二人の存在感は画面を引き締めるんだよね~。ん、でもなして、欣也さんは最後、生き返ったのかな~?新旧「身毒丸」対決もドキドキした。武田くんの狂気が凄い。武田君も、もう30代後半なんだよね。地道にキャリアを重ねて個性派俳優になってきた。この二人、舞台で観てみたいなあ。

須和名が本性を明かした時のラストの表情が秀逸。天海さんじゃないけど、「なんて表情をするんだ」って。信じていたものが崩れ去り、儚い恋が泡と消え、この7日間が虚しくなるような表情が実に繊細だった。バイト料放り投げはそんな怒りの結末なのかもしれない。

プログラムのキャストインタビューの見開きページで、竜也くんと武田くん以外は片手をポケットに入れているか後ろに隠しているのは何故なんだろう。
ミステリーや推理物は苦手だからようわからん。

とにもかくも、竜也くんを堪能できる映画でした~

インシテミレズ

2010年10月17日 | 藤原竜也

先週、運動会が延期になった時点で、初日舞台挨拶には行かれないだろうなあって思った。週間天気予報で16日の降水確率が0%なんて出たときにゃあ、完全に諦めようと思った。でも、その後、降水確率がちょっとばかり増えた。万が一ってこともある、なんて前に当たるはずないと、ぴあの申し込みだけしておいた。

そしたら…、当たっちゃったのよねえ、それも結構な、前方席がさ。どうして、こういう時に限って当たるんだろう。それも、当落メールがかなりぎりぎりで、チケット譲渡板などにも出せない状態で…。でも、やっぱり万が一ってことも考えて、手離せなかった。たとえば、急に雨が降る、突発的な何かが起こる、早く終わる…なんて邪悪なことを頭の片隅で考えていた。

いけない、いけない、切り替えなくっちゃ。やっぱり仕事が大事に決まっている。
はい、当日朝には、きっぱり諦めた。運動会に集中したよ。1週間延期になってしまったけど、子ども達もいい具合に力が抜けて落ち着いていて、いい運動会が出来たよ。なにごともなくプログラムは順調に進み、後片付けをして、お昼御飯とプチ反省会が終わって時計を見るときっかり13時30分になっていた。舞台あいさつは14時、どう考えても、30分で有楽町には行けない。めったにない豪華キャスト陣を拝めなかったのが恨めしい。うう、竜也くんと、犬のおとうさんの欣也さん、見たかったよ~。チケット代もおじゃんになった。500円のお豆腐セット4個も買えたのにもったいない。こういうことしてるからお金が貯まらないんだわ~とひたすら反省。

一夜明けて、初日の様子がネットにいろいろ上がっていた。動画もすぐアップしてくれるから今はありがたいよね。武田真治くん、テンション高い。相変わらず、竜也くんは口下手。欣也さんはさすがの貫録ってところかな。

    

女優陣に囲まれても、爽やか~。やっぱり昭和の香りがするのはドラマの影響?
映画の方は、ホリプロ50周年のお祭り作品だからどうなのかなあ。恐いの苦手。だけど今週中にはインシテミたいな。

 

ちょっと前の欣也さんとの対談記事が良かった。またまた、転がしてますね~。

これに懲りずに、「おじいちゃんは25歳」の試写会にも応募しちゃった。こっちは無料だしね。


石川啄木

2010年10月02日 | 藤原竜也
啄木と聞いて、思い浮かぶのはこれしかない…。

はたらけど
はたらけど猶わが生活楽にならざり
ぢつと手を見る

はたらけど、はたらけど…ってところ、とっても共感できる。私も、はたらけど、はたらけど、我が給料下がるばかりだもんね~。
東北の暗くて寒いところで、一生懸命働いても報われなくて、病気になって夭折してしまう悲劇の人というイメージ。
要は、あまりよく知らない~。



でも、実際はもっと違った面をもった御方だったらしい。そこに目をつけた三谷さんがただいま書き下ろし中だ。
スキャンダラスな匂いがして、またまた昭和チックな感じがする。
「新選組!」から5年、大人になった3人の絡みが楽しみだわ~。

じいちゃん~

2010年09月26日 | 藤原竜也
「アラゴンじいちゃん」、「五郎蔵おじさん」…藤原竜也は、おっさん役が以外にハマることをファンはみんな知っている~。
「カメレオン」、「東京大空襲」、「手塚治虫」、「Love is over」…と、レトロな昭和がハマることもね。
もう、アラゴンじいちゃんなんて、やりすぎなくらいぶっとんでたもんね。シェイクスピアがここまでコメディーになるなんてある意味すごいと思った。
そこに、目をつけられたのかどうかはわからんが、ついにTVでも“おっさん”初披露?になる。でも、ビジュアルは今のまんまで、中身がじいちゃんという役らしい。いきなり、映像で、アラゴンじいちゃんや五郎蔵のようなメイクやったら視聴者は引くよね~。

藤原竜也主演、TBS「おじいちゃんは25歳」
46年前、25歳の時に山で遭難したじいちゃんが氷漬けで発見され、そのまま生還するそうだ。




久しぶりの連ドラだね。大河以来かな?それも、地味~な深夜枠で、8話連続だって。 玄人好みというか意表をついてきた感が良いではないの~。竜也くんにあった企画だわ~。

息子役が高橋克実さんというのが楽しみだ。きっと、竜也くんの芝居をいろいろ受けて返してくれそうだもん。

ほい、11月は夜な夜な、TVの前でにやけてしまいそうだ~。