「シレンとラギ」、大阪公演前楽と千穐楽を観てきた~。
現実逃避の二日間、ほい、まさに夢のような時間だった…。
藤原竜也くんは新感線にバッチリハマッてると思った。考えてみれば、アニメ世代の竜也くんがハマるのは当前かもしれない。唐十郎とかシェイクスピアがハマる方が逆に異質なのかも。年齢的にも等身大、だけど、薄っぺらではなくて芝居に説得力があった。(←ファンの欲目よ~)
新感線の主力メンバーや演出、脚本の方々は、ほぼ私と同世代だ。物語やキャラクターの随所にガンダム、北斗の拳、ジブリ等の影がちらつく。なんか青春時代を思い出すような懐かしい香りがした。物語は南北朝時代が舞台だけど、骨組みはギリシャ悲劇と大映ドラマがミックスしている様でドロドロだ。
暴かれるラギの出生の秘密…。
ジャ~~ン☆※×□??!!
「はあ、ラギは、将来ハゲちゃうんだ~」って不謹慎なことを想像しちゃった。
そして、最後は身毒丸をも想像させる。父親のことは父上だけど、一度も母上は出てこない。南北朝時代なのに「かあさん」だもんね~。もう、中島さん、いのうえさん、よくぞここまで竜也くんを熟知した作品を作ってくれました~
派手なロックミュージック、キラキラ
なお衣装、かなりドロドロな話なのに笑いもあって重たくもなく、かといって軽すぎず観ていて疲れない。これぞ、エンターテイメント、蜷川さんとは対極のサブカルチャーな演劇という感じがする。若者世代にも受け入れられる筈だよね。そして、照明が素晴らしかった。さすが、原田さん、音楽とバッチリ合うとかっこよくてドキドキした~。
3.11で全てがリセットされた日本。なにもかもが迷走中で未来がなかなか見えてこない。我々はどこを目指せばいいのか。どうしていけばいいのか。だから…、ここから抜け出すには、少しでも前に進むには、たとえ罪で穢れていようとも出来ることをしていかなければならないというラストに結びつくしかない。だって何を考えたってそれしかないんだもの。ダイレクトなメッセージが力強かった。
千秋楽のカテコでは、座長の竜也くんが、一応積極的にご挨拶。だけど、仕切れず、すぐに古田さんにバトンタッチしてしまう。らしいといえばらしいよな。そして、竜也くんのバースデーイブということでケーキが登場!あの、「ムサシ」で物議を醸し出した教訓かな?今日は、ファンも一緒にお祝いできた。巻きが入ってそっけなかったけどこれもらしいといえばらしい。古田さんの思いやりもあったのかな。とりあえず、おめでとう、30歳!
そのあとは、古田さん、新感線の次回公演についてしっかり宣伝していた。小劇場から始まってここまで極めてきたという年輪を感じたわ~。最後はおせんべいばらまき~。こんなん初めて~。
ありがたや~。食べるのがもったいよ~。
24日からは長~い、東京公演が始まる。7月の大楽まで突っ走って行きつくところまで行っておくれ~。
冷たい雨が降りしきる中、初日舞台挨拶に行ってきた~
遅ればせながら3Dを初体験した。その昔、プラネタリウムの全天周映画や、キャプテンEOで気持ち悪くなった経験があるもんで、避けていたのよね。でも、今回は全然大丈夫だった。猛烈なスピード感とか急降下がないから落ち着いて見ていられる。ひたすら旅を続ける「はやぶさ」が宇宙空間を漂っているところがと~ってもきれいだった。手を伸ばせば、触れるようなところに「はやぶさ」や「いとかわ」が見える。まさに、飛びだす絵本の実写版という感じで面白かった。
お話も単純明快で、「君と踊る夏」を思い出した。ずばりテーマが家族愛、希望とわかりやすい。絶対諦めない勇気に今の日本へのメッセージが託されている。あんな、ちっぽけな「はやぶさ」が、7年の歳月をかけて60億キロの旅から地球へ戻ってくる。そしてカプセルには15個の微粒子が残っていた。この奇跡のために過去度重なる失敗があったが、それを乗り越えて科学者たちは前に進んでいった。大気圏に突入して燃え尽きてゆく「はやぶさ」と、父の失敗が息子の成功に繋がり親子が和解していく場面に素直に泣けた…。
失敗した「のぞみ」からはじまる「はやぶさ」プロジェクトや「イカロス」までの経緯やイオンエンジンのしくみなどについてもまるで理科の授業のようにわかりやすく説明がある。これを見て宇宙への興味が深まる子どもたちもいることだろう。これから春休み、是非たくさんの子どもたちに見て欲しいね。
竜也くんの等身大な若者役がなかなか新鮮だ。血もかぶらないし人も殺さない。タオルのガテン巻きあり、オールバックあり、ちょっと突っ張っていて熱いキャラがかっこいいのだ。子役の前田くんとのコンビを見ているとそろそろ父親役なんてのもありそうだね。杏ちゃんとのツーショットもまるでマンガの主人公みたいで美しい。しかし、竜也くんは年上、年下とどんな女優さんとも合うのが不思議だね。
富田勲氏の音楽も心地いい。知る人ぞ知る、宇宙音楽と言えば、シンセサイザーの先駆者、富田氏の右に出るものはいない。昔、保育園で「組曲惑星」の中の神秘的な音楽を使って、宇宙遊泳ごっこをしたっけなあ。子どもたちは想像の中で宇宙を歩いていた。
上映後は、お待ちかねの舞台挨拶だ。竜也くんはもちろん、杏ちゃん、前田くん、友和さん、監督が登壇した。ついこの間までは舞台で見ていた竜也くんだけど、素となるとまた違う。少し痩せたかな。短髪でスーツで相変わらずの男前、ライトを受けてきらきらしていた~。(注:ふじるじゃないよ)
内容の方は、もう早々とネットで上がっている。ムービーウォーカーさんの記事が詳しいかな。最後ロケットの模型が出てきて、打ち上げ時の爆音が半分の大きさで再現された。なかなか下からずしんとくる音で、現地だったらかなり迫力があるのだろうなあって思った。
写真撮影では竜也くんが前田くんにペンシルロケットの模型を使ってひたするちょっかいを出している。全く、どちらが子どもやら~って感じで面白かった。
しかし、「いとかわ」ってらっこというより、子どものウ○●みたいじゃない???
学生の頃、よくラジオの深夜放送を聞いていたが、近頃はとんと聞かなくなった。だらだら起きていると翌日、体に触るもんで…、なるべく12時前に就寝するようにしている。だけど、休み前だけは昔のようにだらだらしている。そんな時に藤原竜也くんのJ-wave出演情報を直前にゲットした
!
ふぁ~、危なかった。公式情報じゃなくネット情報だよ。地道に調べて、情報を上げてくれる竜也ファンの方々、ありがとう。私は、いつも他力本願だわ~。っていうか、ホリプロさん、なして情報に追いついていないの?自社のタレントでしょうがっていつも疑問ありあり~の対応なのだ。なんかさ、チケット売る時だけやる気満々で儲け主義が露骨すぎるよね~。ファンあってのことだから、サービスも充実させて少しは誠意ってもんをみせんかい。ま、舞台を観に行ってもスタッフさんは若い人だらけだもんね。もう少し現場にも世の中の常識がよくわかっている年配者を配置したらどうかしらね。なんて、以上、どうでもいいようなことを愚痴ってしまった。
今はパソコンでラジオも聞けるから便利だね。竜也くんのお話は、秩父の自然の中で育ったという悪ガキ時代のことと、蜷川さんに拾われたデビュー当時のことでどれも既出のお話だった。でも、竜也くんの心地良い声でぼそぼそ語られるとまた新鮮に聞こえる。15歳の悪ガキ当時から今も全然変わっていない、もう少し大人にならなきゃいけないんだけど、今年30だから…なんて言っていたけど、悪ガキはまだまだやっていたいんでしょうね~。でも、最近の立ち振る舞いや言動は十分大人って思う時もあるけどね。来週はいよいよ、新しい舞台についてのお話らしい。そろそろ稽古も始まったのかな?くせのある新感線の面々にもまれて、蜷川さんとは違ったところを引き出してもられるといいな。
折しも、ちょうど同刻から楽天で大セールが始まった。電車の中づり広告で宣伝するほどのビッグセール。ラジオを聞きながら、こっちも結構、夢中で見ちゃった。おっ、安いと思って、ポチると、すでに売り切れ状態。はあ、みんな思うことは同じよね。とにかく品数、店舗数も豊富だからめぐっているうちに何がなんだかわからなくなる~。刻々と変わっていく画面は購買意欲をそそられるね。上手い戦略だ~。ほい、おばさんは見事に攻略されて、タイムサービスになっていたコーチのバッグとマジックソープをお買い上げ~。このマジックソープ、最近、知ったのだけど、クレンジングも兼ねいて、洗顔はもちろん、ボディーから髪の毛まで全身にに使えるすぐれもの。香りも楽しめるし、油分が多いのに洗い上がりがさっぱりして気持ちがいいのだ。
夜な夜な、ネットでバーゲンめぐり、これも時代だね。さあ、また一生懸命、働くぞ~。
「下谷万年町物語」いよいよ初日、幕開けだ。
まだ興奮が冷めやらないが、個人的に「天保一二年のシェイクスピア」をぎゅっと凝縮したような、エネルギッシュな熱さと猥雑さを感じた。「オールウェイズ」なんかよりさらに昔の終戦前後の混沌とした時代の物語。唐さんや蜷川さんが少年時代を過ごした時なんだよね。上演時間3時間半があっと言う間に過ぎていった。
今回は6本指が一番のキーワードかな?唐作品は「滝の白糸」と「夕坂童子」しか知らないけど、一貫して、坂道、えもんかけ、手袋、6本指とかがでてくるよね。このプラス1本の指にはいろいろな意味が含まれていそうだ。繋がらないようで繋がっていく言葉の数々、独特なアングラな世界観が魅力的だった。赤テントと劇場…、この違い、唐さんは何を感じているのかな。唐ワールドの真骨頂はやっぱり赤テントだろう。そうすると…、りえちゃんのキティは美しすぎる。もう少し骨太な物が欲しい気もした。
主人公キティは女優、文ちゃんは脚本家、そして竜也くん演じる洋ちゃんは演出家という位置づけ。なるほどね…、洋ちゃんはもしかして蜷川さんなのかな?だから、竜也くん?というわけではないだろうけど、昭和な感じはぴったり。出番も含めてなんか儚い人なんだよな。線香花火のように散ってしまう…。演劇の根本というか演劇が好きになる戯曲を、蜷川さんは敢えて今、持ってきたんだね。
しかし、竜也くんも年相応の大人の役が演じられるようになったんだね。「蛇にピアス」の撮影の時に、「次は銀メガネだね」って蜷川さんが言ってらした。蜷川さんの頭の中にはしっかり竜也くん=銀メガネの図式があったんじゃないかな。洋ちゃんはまさに銀メガネ的立場だなあって思った。あの時の富司純子さんの色気もすごかったなあ。一瞬、今度は寺島しのぶさんで「滝の白糸」を見てみたいなあなんて思った。アリダはそのまま西島くんでもいいんじゃないかなあ。西島くん大健闘だよ。
今回の座組は沢竜二さんもいるし六平もさんもいるしてで竜也くん、とてもやりやすそうだ。沢さんはライバルだもんね。御大、体を張ってますね~。加えて、唐さんも池に落ちる。大活躍の70代に若手も引っ張られる。このお二人を前にしたら、40代も50代も若手。こんな舞台は20,30年みられないと豪語する蜷川さんの自信が納得出来た。正月早々、いいもん見せてもらったよ。
今日は、なんと言っても「唐十郎」デー、カテコでも唐ファンから掛け声が上がっていた。竜也くんも久々にいい笑顔、黒いコートも短髪もこれまたかっこよくて似合っていた。
新年一発目、藤原竜也君の舞台「下谷万年町物語」の初日の幕もまだ開いていないのに、もう次の舞台の先行が来た…。そう来年は、満を持して、劇団新感線に登場する。
大阪公演からスタートして東京公演まで75ステージ??すげぇ~~~、大規模公演だなあ。新感線の舞台は派手だしエネルギッシュだし、これは鍛えられるよきっと。もしかしてミュージカルへの足がかり?ポスト市村さん?…は無理だけど、大竹しのぶさんみたいにTV、映画はもちろん舞台もストレートからミュージカルまで自在に出演できる俳優さんになっていってもらいたいなあ。何よりも楽しみなのが、古田新太さんとの共演。ビジュアル的には食われちゃいそう。敵役が味方役か?芝居では鋼太郎さんの時みたいにがっつり四つに組んで欲しい。すごい化学反応が生まれることを期待しちゃうな。
さて、先行販売の日程とにらめっこ。初日、楽はいずれも平日なんだ~。そんなに休みは取れないし、お金もないし大阪は諦めようと思っていたが、やっぱりと一公演だけ予約した。万が一、当たったら遠征しようかなあと…。しかし、このご時世、昔のようにお芝居のチケットも売れないのが現実。割引チケットのメールが毎日じゃんじゃん来るものね…。本当に観たいものはじ~っくり選びたいものだ。その分、他で節約。美容院代、洋服代、自転車乗れるようになったからバス代…、案外チケット1枚分くらい捻出できるものだよね~。
TVナビで久しぶりに副長と対談している~。山本くんもう35歳になるんだね。相変わらず、つるっとしていてきれいだな。でも言動がちょいと疲れてないかい?若干、総司におちょくられてる~。そこが楽しいんだけどね。山本くんとの舞台も是非観てみたいもんだ。
下谷万年町物語の制作発表が配信された~。はい、パソコンの前でスタンバイして生中継を見たよ~。すごい世の中になったね。これぞブロードバンドの進化だ。
さてさて、会見内容は地味~であっさり~してたかな。まだ稽古も始まってないし話の内容と意気込みぐらいしか話せないよね。
蜷川さん、少しお疲れ気味な感じがした。風邪でもひいているのかな?体には気をつけてくださいよ~。対して、唐さん若々しい。やっぱり今だに舞台に立ち続けているからかな。お肌の色つやもよくて赤いシャツが映えていた。このじい様コンビ、なんだか仲良さげというか信頼し合っているようでとても嬉しそう。写真撮影では肩まで組んでらした~。
宮沢りえちゃんは言うまでもなくきれい。昔からきれいだけど子どもを産んでますます良くなったよね。舞台でさらに開花している。でも発言はとてもストイックで、この話を受けるかどうか迷ったけど、他の女優さんがやるのは悔しいって思って飛びこむ決心をしたそうだ。唐戯曲だもんね。男娼のお尻にサフランの花が咲くそうだ。でも、りえちゃんならぴったりだ、きっと。その辺、蜷川さんのキャスティング力は間違いがないからね。
AAAの西島くんは、「愛のむきだし」を見た蜷川さんが、とても芝居が上手くて頭がよさそうだから是非一緒にやってみたいと抜擢したそうだ。確かに蜷川さん好みの美少年だね。歌って踊れるところも強み。個人的にも楽しみだわ~。
藤原竜也くんは、唯一人、蜷川&唐コンビを体験済み。今回は、“先輩”としてアドバイスをなんて言われてた。蜷川さんからも「竜也は竜也」なんて身内的な扱われ方をされていた。「灰皿、靴に加えて今は椅子も飛んできて殺されるんじゃないかって思った」という竜也くんに、蜷川さんから「優しくなったと言わせてやる」と逆襲されていた。ま、きっと竜也くんには厳しいんでしょうね~。
配信は予告通り、きっかり40分弱、写真撮影の途中で突然、画面がまっくら~。最後まで見せてくれたっていいじゃん。TVでも取り上げてくれるといいなっ。
竜也君、この1,2年ですっかりスーツ姿が板についてきたなあ。間もなく、30歳の風格が漂う。りえちゃん、西島くんとのバランスも絶妙だわ~
本日、いよいよ公開!
続編といえども、また違ったテイストでとても楽しめる娯楽作品になっていた。
テーマはずばり、仲間、友情。一攫千金を夢見て、欲望に駆られ、“沼”という巨大モンスターマシーンに挑む人間たち。でも、一人の力はモンスターの前ではあまりにも小さくて、非力で、皆敗れ去っていく…。
カイジは地下にいる仲間の運命を背負っている。仲間のためという明確な目的があって突き進む。そして出会った4人とタッグを組む。敵か味方か、思惑が交錯する中、カイジは最終的には人を信じるんだよね。そうやって、結局は、裏切られたり陥れられてしまうのだけど、人にとって一番大切な物を見失わない。小さなパチンコ玉が無数の数になって押し寄せやがては大きな力になっていく…、それも絆の象徴のようだった。
藤原カイジは2年の歳月を経て成長していた。利根川もただでは転ばず這い上がってくる。あのおっさんの娘である弘美は父の復讐と人間不信で屈折している。悪役、一条こそ現代人が抱える悩みや孤独を体現する影の主役。強がっているけど本当は淋しい人。で、ときどき、本当に可愛いところもあって笑わせてくれた。登場人物がみんな魅力的で力強い。
あ、生瀬さんは、怪優だから問題外ね。大阪のおっちゃん、お見事でした。あと、個人的に、山本太郎くんが出てきてくれたのが嬉しかったなあ。船井は強烈だったもんね。
初日舞台挨拶(2回目の方、香川&生瀬さん見たかったな~)は、和気あいあいで、口下手な竜也くんとボケキャラの吉高ちゃんを伊勢谷さんがコントロールしていた。伊勢谷さん、大人だわ~。日本テレビのZIPのカメラが入って、一緒に「ZIPポーズ」なるものをやらされたけど、「ズ~ムイン」のように番組的にまだあまり浸透していないから、今一つばらばらで元気がなかったなあ…。月曜日に放送されるらしい。
最期に佐藤監督が、クランクインが3月10日で、翌日に震災が起こった。東北の会社に発注していたセットが出来ない、スタッフ、キャストが出勤できない、停電で撮影ができないと困難な状況と共に、こんな時にこんなことをしていていいのかという葛藤もあって悩んだそうだが、とにかく前に進もうと思った。この映画が公開される時に伝えられるもの、伝えたいものは何かを考えて撮影を続けたみたいなことをお話された。
モンスターマシンが、人間にはあらがえない自然の威力だとすれば…、それでも力を合わせて立ち向かえば必ずや道は開けること信じたいという願いがカイジには託されている。震災後の復興も力を合わせていかないといけない。これがダイレクトなこの映画のメッセージかもしれない。上映後、会場から静かな拍手が起こる。そう、思わず拍手をしたくなるような映画だった。
足繁く通った舞台DVDのお楽しみといえば…、特典なのである。WOWOWでも録画してもう何度も観たからいいでしょって思うけど…、その舞台裏が垣間見たくてアマゾンでポチッと予約してしまう。はい、ものの見事にホリプロさんの戦略に乗せられているね。この大いなる無駄遣い、わかっちゃいるけどやめらない。
「ろくでなし啄木」はお高いだけあって、特典がた~っぷり71分も入っていた。若者3人のぐだぐだトークが笑える。男性陣におちょくられる一恵ちゃんが可愛い。ある意味、天然なのかな彼女?いやあ、絶妙のコンビネーション。時は過ぎても、総司&平助&おひでちゃんのまんまやんけ~。勘太郎くんは育ちもよくて、今でこそ歌舞伎界のプリンスという言葉が似合うけど、結構、昔はぶいぶい言わしていたタイプじゃないのかな?竜也くんと同じにおいを感じるわ~。改めて、ナイスキャスティングですわ三谷さん。
その三谷さん、本番中で舞台袖でいろいろ仕掛けている。噂には聞いていたけど、まじにやっていたんだ。なんや?わざと笑わせようとして笑わないのが信頼関係だなんて?天才が考えることはようわからん。で、一恵ちゃんは笑っちゃて、竜也くんにはマジギレされたらしい。
そんな三谷さん、舞台上の竜也君を見て、立ち姿がきれいで、動きにきれがあり品もあるから、今までとは違った静かな役をやらせてみたいと思ったそうだ。まさに「遺恨あり」の六郎みたいな役だよね。さすが、竜也くんの役者としての本質を見抜いていらっしゃる。怒られたからって、この企画、ぽしゃらないでね。三谷さんが描く、竜也くんの“静”の作品に期待したいもんだ。
今年は、めずらしく舞台はこのろくでなし一本で終わった竜也君。その代わり、映画、TVと映像方面で活躍だね。特に「遺恨あり」が高評価されたことは大きかったね。映像でも進むべき道がまた広がった。
来年は早々から原点の舞台にもどる。やっぱり蜷川さんで、唐十郎作品だって。「蛇にピアス」の時、蜷川さん、次は“銀メガネ”だねなんて言っていたものね。そろそろシェイクスピアあたりが来るころかと思ったけど、あの震災以来、蜷川さんの目は国内に向いている気がする。井上ひさし、寺山修司、唐十郎と蜷川さんの同世代作家のリメイク作品が続く。
次回作は改装中のコクーンこけら落とし公演となり、ロープでタッグを組んだ宮沢りえちゃんと共演だ。すっかり舞台女優のりえちゃん。母になってどんどん存在感を増していく。このころには、地震も落ち着いて、復興の兆しが見えているといいな…。
久々に見ごたえのあるドラマだった。
竜也ファンにとってはなおさら見どころが満載だ。
ドラマの主人公臼井六郎の中にはいろいろな要素がある。
幼い頃の惨劇がトラウマになる。俊徳みたいだ。
憎しみと復讐に生きるのはオレステスやハムレット。
明治維新は黙阿弥オペラ。西洋の真似ごとだけではきっと綻びがくる…。
竹林の中の居合はムサシのようだったし、激しい殺陣は沖田総司。
パレードのような尾行シーンもあった。
つまり…、これは、ある意味、藤原竜也の集大成作品だ。
シェイクスピア、ギリシャ悲劇、井上ひさし作品を経てきたからこそ、一層哀しく、深い表現につながり見るものを打つ。そう、どれひとつとっても薄っぺらさがなく重厚なのだ。それでいて、映像はかつての時代劇のような古臭さはなくセンスが良い。竜也くんのビジュアルは最高にきれい。16歳も23歳も33歳も全て違和感がなくちゃんとその年齢なりの六郎になっていた。自分の人生を振り返り、流れる川に短刀を投げて号泣するシーンが秀逸。泣かされた…そして、最後のカットは…、まさに表情で語れる俳優、藤原竜也だった。
脇役陣も渋い。相沢さんと、温水さんと、岡田くん、出番は少ないけど、みんなキラリと光っていた。おっと、源公こと石橋蓮司さんの好演も忘れちゃいけないね。北大路欣也さんはもう別格。往年の時代劇ファンにはたまらないよね。熟練の殺陣や風格がドラマを引き締める。音楽もまたいいいのだ。六郎の切なさ、時代の混沌さを美しいメロディーが盛り上げる。復讐へ向かう、打楽器の音はまさに和風オレステスを連想した。
源監督も確かホリプロ出身だし、スタッフもホリプロが結集。番宣まで、石井正則さんが出てきたもんね。人材豊富だね、ホリプロさん。
そして、早々とDVDも発売。商売上手ですわ~。このドラマの全てにスタオベを送ります~
「ろくでなし啄木」といい、このドラマといい、今年は良い作品が続く。さて、カイジ2はいかに?
りんごじゃなくて、みかんだよ。皮は手で剥けないといけないんだよね。刃物を置いといちゃ危ないからね~ってことで、“啄木熱”に浮かされてます。金曜日にインフルエンザの子を膝の上に座らせていたけど、こちらは感染していない模様。ひたすら、ぴんちゃんに思いを馳せている。「黙阿弥オペラ」の五郎蔵もかなり斬新な役柄だったけど、ぴんちゃんの中には「藤原竜也」の全てが盛り込まれているのよね。「総司」や「音弥くん」はもちろんだけど、私は、「俊徳」がかぶって仕方ない。あの、甘えどころと狂気ね。ぴんちゃんは「俊徳」ほど破綻してないけど、危険な「毒気」ならぬ「純粋」さがある。あとときどき、見え隠れするのが映画「パレード」の直樹さんかなあ。直樹さんも孤独で狂気を秘めていた。「ムサシ」が大人で落ち着いていた分、引き戻されちゃった感があって面白い。やっぱり、竜也くんの本性と十八番はこっちだろうってね。三谷さん、よくぞ頑張ってくれました。どこかいじりたくなる役者だって、プログラムでも語っている。蜷川さんも「お前に普通の役をさせてもつまらないだろう」って言っていたな。「我が家の歴史」ではリボンの騎士のコスプレだし、深夜ドラマでもじいちゃんだもんね。どうして、ひとくせある役が合うんだろうなあ。これからの課題はかえって「普通の役」なのかもしれないね。
年上の役者と組むことが多かった竜也くんだけど、今回、勘太郎さんとがっつり組めて良かったね。勘太郎さんの強さをまざまざと見せつけられた。映画「禅」でも打ちのめされたと言っているし、同世代としてすごい刺激になっていると思う。小栗くんや勝地くんとは違った、力のぶつかり合いがあるんだよね。油断したら弾きとばされちゃう。拮抗したバランスが作品をだれさせない。勘太郎さんも、竜也くんの繊細さとか自分にはないものを感じていると思うし、またまた三谷さん、よくぞ、二人を引き合わせてくれました~。
最後に、初舞台の吹石さんだけど、まさに二人に引き上げられたね。環境って大事。食らいついて行った根性も偉いけど、これが初舞台って凄い幸せだったと思う。舞台映えするし度胸もある。これから、三谷さん、使うだろうなあ…。
ということで、大阪公演の端っこ席をポチッてしまった。連休だから、京都でも寄ってこようかなあ。