長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

遺恨! タルコフスキー監督オールナイト

2010年08月22日 15時55分39秒 | ふつうじゃない映画
 どうもこんにちはー。そうだいです。いやぁ、今日も私の町は雲ひとつない晴天。あいかわらず暑いです!
 私は昨日の夕方から今朝にかけて、東京の池袋でかなりいい体験をしてきました。大学時代以来の親友と一緒に、映画の特集上映オールナイトイベントに参加してきたんです。お題はズバリ! 「世界の映画作家 アンドレイ・タルコフスキー」!!
 ものすんごい企画だと思います……私の場合、なかなか体調を整えた上で観ないとあっという間に夢の世界へといざなわれてしまう、ソ連の映画監督タルコフスキーの作品を、オールナイトでぶっ通して観る!
 時間は夜22時30分から翌朝6時30分まで。上映される作品は、哲学SFの最高峰『惑星ソラリス』(1972年・165分)、内容時間の7割が3人のおじさんの草原散歩だというSF果汁1%SF『ストーカー』(1979年・164分)、監督の自伝でありながらいつの間にかソ連の歴史全体までをも語ってしまう欲ばりグラフィティ『鏡』(1975年・108分)の3本で~っす。じゃーんけーんぽん! うふふふふふ!
 そりゃね、この戦慄のラインナップに驚愕のあまり、サザエさんにもなっちゃいますよ。
 ……まいりました。2時間半が2本立て続け! 3本目の108分が輝いて見えちゃいます。
 確かにどれも、1カット1カットに要される時間は非常に長く、会話の内容も噛み合ってるんだかないんだかわかんないようなやりとりが延々と続くという手法で一貫しており、正直いってかなりツラいです。
 でもというか、だからこそというか、監督が大切につむぎだしたカットは一つ一つに見事なまでの映像美が宿っており、答えの出ない会話の連続も、観る人に永遠の謎を問いかけるものになっているわけなのです。3本とも超のつく傑作であることは間違いありません。
 うう、しかしながら……戦績は惨憺たるものでした。
 『惑星ソラリス』はなんとか全部観られましたが、『ストーカー』は3分の1が記憶にナシ、『鏡』は3分の2が夢の中というていたらく。く、悔しい! またちゃんと観直さなきゃ。
 でも、私、今回生まれて初めて映画のオールナイトイベントに参加したんですが、オールナイトっておもしろいですね! 何がおもしろいって、一本を観終わったあとの空気の共有感が、普通の映画を観た時とは比べものにならないくらいに濃厚なんです。
 今回の場合は当然、一緒にきた親友と今観た映画についての話はできたわけなんですが、ある作品が終わって館内の灯りがついてから、200人くらいいる知らない人々同士がおもむろに身体を動かしてお互いの顔を見合って、
 (……起きてた?)
 (いや……なんか主人公が石投げてたとこからおぼえてない)
 という声なき会話が飛び交っていたのがとてもステキでした。なんだか学校の行事が終わったあとの全校生徒みたいでノスタルジックだったです。
 ちなみに、私のパッと見統計によると、ほぼ満員だった今回のお客さんは約200人中、30%が女性、40%が20代、60%がメガネ、80%が痩せ形という結果でした。こんな感じです、タルコフスキー先生!
 ともかく今回のオールナイト初体験は最高でした。さっそく、来月に同じ池袋の新文芸坐で行われる『帰ってきたウルトラマン 10話&シークレット連続上映オールナイト 特別企画・主演の団時朗さんと庵野秀明監督(!)のトークショー』のチケットを買ってしまいました。東京って、おそろしか所ばい~!! 実に楽しみです。
 あとオールナイトの前には、親友と落ち合ってから、別の映画館で夕方にやっていたアニメ映画『カラフル』(原恵一監督・森絵都原作)も観ました。
 『カラフル』もまた、大傑作でした! 先日、『アリエッティ』がいいと言いましたが、当然ながらまた違った良さのある作品で、個人的には『カラフル』の方がさらに好みでした。いや~、泣いた泣いた! 序盤から長めに続いた平凡な日常描写の積み重ねが、後半になってあれほどの感動アッパーパンチになって連発されてくるとは……やられたぁ! しかも、アッキーナさんが思わぬ名演技! 前々から『いいとも』を見てはただモンじゃねぇと思っていたのですが、感服いたしました。アッキーナに限らず、映画『カラフル』はストーリー・味わい・声優などすべての要素が非常に高いレベルで結びついた逸品でした。泣けます。
 そんなこんなで、昨日はとっても素晴らしい時間を過ごすことができました。
 誘ってくれた私の親友殿、どうもありがとう~!! またどっか、一緒に行きましょう!

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