就職活動中の女子大生可南子が主人公 出版社 漫画雑誌の編集者が希望なのである
就職試験の会場で 筆記試験の記入の仕方を説明する出版社の担当試験官が言う
「カクトウするものに○をしてください」
へ? 該当するものに丸をしてください・・の間違いジャン と主人公は思う
のほほんとした政治家の実父 毅然とした継母 頭脳優秀な弟
可南子が付き合っているのは 年齢60代後半の書道家西園寺さん
この西園寺さんとの交流が 川上弘美の【センセイの鞄】より好きだなぁと思う
物語は展開が早く 文章にスピードがあるので さっさと読ませる
漫画のような雰囲気でもある
ただ やはりこの作家らしく 情景描写の惹かれるところもちゃんとあった
****
私は新宿のビル群が好きだ。 あの無機質なようでいて繊細さを兼ね備えたビルたちが、
毅然と、しかし身を寄せ合って夕闇の中に浮かび上がり、真珠のような窓の明かりを
纏っているのを電車から眺めるとき、私はとても寂しい気分になる。
就職試験の会場で 筆記試験の記入の仕方を説明する出版社の担当試験官が言う
「カクトウするものに○をしてください」
へ? 該当するものに丸をしてください・・の間違いジャン と主人公は思う
のほほんとした政治家の実父 毅然とした継母 頭脳優秀な弟
可南子が付き合っているのは 年齢60代後半の書道家西園寺さん
この西園寺さんとの交流が 川上弘美の【センセイの鞄】より好きだなぁと思う
物語は展開が早く 文章にスピードがあるので さっさと読ませる
漫画のような雰囲気でもある
ただ やはりこの作家らしく 情景描写の惹かれるところもちゃんとあった
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私は新宿のビル群が好きだ。 あの無機質なようでいて繊細さを兼ね備えたビルたちが、
毅然と、しかし身を寄せ合って夕闇の中に浮かび上がり、真珠のような窓の明かりを
纏っているのを電車から眺めるとき、私はとても寂しい気分になる。