後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

光風

2015年04月26日 | Weblog

近くの田んぼの畦にサギゴケが群生している

ものの50mも歩くと 畑にはコサギゴケがこれまた群がって咲いている
宝石鑑定にも使える10倍のルーペが
夢のような別世界に導いてくれる
花屋で買えばとても高価な蘭だが
何も花屋に行く必要はない
ルーペひとつあれば
田んぼや畑のあぜ道の豪華で可憐な花に出会える


家の前を通る方々から 何の花ですか? と問われる
悪い気分ではない 
もちろん褒めてくださるからだ
不思議おじさんのことではない 
花を である
ナニワノイバラが満開近くになってきた
大小さまざまな蜂類の羽音が聞こえる
挿し木するから枝を分けてほしいという方もいる

「光風」 高橋順子さんの解説では以下のとおり
うららかな春日和に気持ちよく吹き寄せる風のこと
あるいは雨上がりのキラキラした日差しを浴びて吹く風のこと

桜の花を見る人の思いは様々であるという
心に翳りを持った人が見上げる満開の桜花
同じように心に蟠りを持った人が感じる光風
日本には、風に名をつけて呼ぶことが多い
俳句の季語には欠かせない

ところで風の名をいくつ言えますか…ムムム

なんと2145もの風が日本には吹いているそうな
(関口武著『風の事典』」


一週間のうち3日間は民謡に割いている
本日は大正区の大阪沖縄会館へ

ある会の民謡発表会に出演してきた
お昼のお弁当付きで一曲唄う
この類の発表会への参加費は5000円~1万円
尺八や三味線をお願いすると謝礼も欠かせない
交通費も含めると結構な物入りである
ゲストが3人 そのうちの一人が先日触れた佐藤美貴(2代目桃仙)さん
いまや様々な世界でプロとアマの境界が判りにくくなっているが
圧倒的な歌唱力、表現力、声量はアマの追随を許さない
津軽三味線の2代目山口光月さん、長谷川一義さん
この世のものとは思えない技に打ちのめされた
芸とはこのようにレベルにまで達することができるのだと
改めて感じ入ったものである

そうそう世阿弥は様々な芸の極致について
その書「花伝書」で「風」に例えた
閑花風・正花風・強細風・妙花風・達風
是風・皮風・骨風・肉風…

不思議おじさんの名取名は「楽風」
「楽」は会の名称から採っている
楽山・楽優・楽宝・楽鶴・楽翠・楽一…
不思議おじさんは「風」を選んだ


「風の名前」高橋順子著
和泉市の図書館には蔵書されていない
例のごとく、堺市立西図書館で借りてきた

二千年の間、日本人の心に吹いた風を
光風に包まれてながら楽しんでいる

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