建設経済常任委員会管外行政視察研修が行われ、大阪府枚方市「東部清掃工場」を視察しました。
枚方市は、人口41万人。東部清掃工場が完成したのは、2008年12月で新しい施設です
焼却設備は、全連続焼却式ごみ焼却炉で1日当・240トン(120トン×2炉・24時間稼働)です。
溶融設備は、燃料式灰溶融炉で1日当・24トンの処理能力があります。
京田辺市の甘南備園焼却設備は、1日当・80トン(40トン×2炉)で、ごみ処理能力は3倍です
今回、枚方市東部清掃工場の視察のきっかけになったのは、12月議会で、市民から1667署名を
そえて「放射能被害から市民の生活と健康を守り、東日本大震災・福島第一原子力発電所事故避難者の
支援を求める請願」が提出されたことでした。項目の1つに、「枚方市のゴミ焼却場で放射能を含む
瓦礫の処理を行なうことがないよう申し入れを行うこと」とあり、建設経済常任委員会で審議された結果、
枚方市東部清掃工場で放射能を含んだ可能性のあるがれきを焼却することは、放射能汚染の拡散つながる
として継続審議になりました。
その後、1月24日に枚方市が、東日本大震災により生じた災害廃棄物受け入れについて、
大阪府の「大阪府における東日本大震災の災害廃棄物処理に関する指針」を踏まえ、
枚方市は被災地の早期の復旧・復興を支援するため、災害廃棄物の広域処理への協力は
必要であると考えるが、平成23年12月27日に大阪府が策定した指針を検討した結果、
枚方市の東部清掃工場は「焼却灰のみを溶融する灰溶融炉」であること、および穂谷川清掃工場は
電気集じん機と湿式排ガス処理装置を設置しておりバグフィルターは設置していないことから
府の指針による処理施設の基準に合致しないため、災害廃棄物の受け入れ、焼却処理は行わないと
公表し、請願は取下げられました。また、現在も同様、東日本大震災により生じた
災害廃棄物受け入れ、焼却処理は行わないことに変わりはないと話されていました
施設の特徴
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排ガス対策として、850度以上の高温で焼却することにより
ダイオキシンなどの発生を抑える。
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エネルギーの有効利用として、排ガスの発熱を利用し、
抽気復水タービンで4500kw(最大)発電
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することができます。
施設内の電力使用量は約2250kwで、余剰電力は売却することにより、
年間で1億円の収益があるとのことでした。
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環境保全対策では、屋内型洗車場や臭気の漏えい防止として、
エアカーテン・高速シートシャッターなどが設けられています。
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灰の処理では、都市ガスによる溶融処理で焼却灰をスラグにかえます。
比重は変わりませんが、体積が2分の1になり埋立て時に有効となります。
また、今後の活用としては、ブロックや道路舗装などに利用したいとのことでした
今後、本市の甘南備園焼却設備でも、建替え時(2020年)には、
枚方市のように排ガスの発熱を利用した発電設備など参考にすべきだと感じました。