4月16日(月)から伊勢田、久津川、富野荘、三山木、興戸などの各駅で
駅係員の配置時間が短縮されました。
高齢者や子ども、障害者などの万一の事故や相談事への対応、遅延証明や定
期券の発行など、どうなるのか心配されます。利用者にとって駅が使いにくく
なる重大な変更にもかかわらず、十分な周知がされていません。配置時間を短
縮するのであれば、まずはその計画を利用者や地元自治体などに周知し、意見
を聞くべきではないでしょうか。
そこで近鉄電車を利用されているみなさんに対して、対象となる各駅で返信
用封筒をつけてアンケート調査を実施し、その意見や要望を㈱近鉄日本鉄道に
届け交渉を行いました。
◆駅係員のいる時間帯(短縮されたあと)
・伊勢田駅9時半~17時半
・久津川駅9時半~17時半
・富野荘駅9時半~17時半
・興戸駅 8時 ~17時半
・三山木駅8時半~17時半
駅係員の配置時間が短縮されたことで、これらの駅では通勤や通学など最も
利用の多い時間帯に、駅係員がいなくなりました。この時間帯は、すべてイン
ターホンでの対応となり、事故や急病の場合でも大久保駅や新田辺駅に連絡し
て、駅係員の到着を待たなければなりません。
◆㈱近鉄日本鉄道と交渉
5月14日(月)午前10時から新都ホテルで㈱近鉄日本鉄道の運輸部4名
と、日本共産党議員(倉林参院議員代理秘書、山崎恭一宇治市議、河村明子城
陽市議、岡本亮一京田辺市議、佐々木雅彦精華町議)、と交渉を行いました。
初めに「京都線の駅係員の配置時間短縮についての申し入れ」を行い、みな
さんから寄せられたアンケートを手渡しました。その後、アンケートの意見や
要望などを中心に交渉しました。
◆配置時間短縮についての説明
いま社会的にも少子高齢化による働き手不足が問題になっているのは、ご承
知かと思う。当社においても将来にわたり、継続していくために、どういった
形で継承していくのが良いのか検討した結果、今回、駅員の配置時間の短縮を
させて頂いた。お客様を不安にしようという目的ではなく、路線を存続させて
いくには、どういう形をとっていくのが良いのか、というところを考えて、今
回、各駅について駅員の配置時間の短縮をさせて頂いた。
◆主な質疑応答
問、視覚障がい者、聴覚障がい者の方の対応はどうか。
答、遠隔で総合案内センターで対している。また遠隔で対応できなければ個別
に対応していきたい。
問、人がいないのに、どうやって対応するのか。
答、これまでの利用の実態も見るなかで、障がい者の方の利用時間帯は、いま
設定している時間帯がかなり多い。従って、その時間帯に人員を配置して
いる。
問、何分前に伝えれば利用できるのか。
答、可能な限り前もって言って頂ければと思う。また巡回係りもいるので近く
にいる駅員で対応する。
問、4月16日開始の周知徹底ができていない。その点について、社内でどう
検討されたのか。
答、時間短縮になったが、利用者に特段の不利益はないと判断した。確かに一
部の方にはご負担をかけるかもしれないが、普段ご利用になっている方に
は大きな変化はない。
問、公共交通なので、社会的弱者が好きな時に好きな場所に移動ができる。
そのことが大事だと思う。その点で検討はされなかったのか。
答、そのような方が週に何回、駅を利用しているなど検討した上での決定であ
る。そこは遠隔や個別対応していけばできると判断した。
問、一部とおっしゃる方(社会的弱者)には、とりわけ丁寧な説明と周知徹底
を行うべきではないのか。また、今後どう周知するのか。
答、周知については、全ての方に広報で案内することは考えていない。個別に
お客様から問い合わせがあった時に案内をする。
その他、遅延証明書の発行についてはインターネットで出すことができる。
何分遅れもアプリ調べてとれる。また、駅係員の配置時間の見直しについては、
完全に4月16日以前に戻すことはしない。しかし、多少の前後30分~1時
間程度の見直しはするかもしれない。という対応でした。
今後は、聴覚障害者団体や視覚障害者団体の方々とも連携を取りながら声を
届けなければならないと感じました。