岡本りょういち の活動日誌(京田辺市議会議員)

◇命とくらしが大切にされる市政を◇

東京オリンピック・パラリンピック開催の中止を求める意見書(案)が否決

2021年07月01日 | 活動
 昨日6月議会の最終本会議で、新型コロナウイルス感染症の拡大が、国内はもとより全世界的に終息していない中で、五輪の開催は中止し、感染抑止にすべての力を集中することを求めた「東京オリンピック・パラリンピック開催の中止を求める意見書」案を提案しましたが、残念ながら否決されました。
 賛成は、日本共産党、南風維新の会、女性議員の会、無会派議員にとどまり、反対したのは、自民一新会、公明党、ネクスト京田辺で、反対討論もなく賛成少数で否決されました。
(以下全文)

   東京オリンピック・パラリンピック開催の中止を求める意見書(案)

 新型コロナウイルス感染症について、2021年6月16日に開かれた厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」では、国立感染症研究所などの専門家が、インドで見つかった変異株(デルタ株)の広がりによっては、7月前半、あるいはオリンピック・パラリンピック(以下、「五輪」という。)期間中にも東京で緊急事態宣言が必要になる可能性があるとの試算を示した。
 対策の遅れにより全国民にワクチン接種が行き渡っていない状況において、五輪開催を見切り発車で強行することは、人命尊重、国民生活尊重の観点からも、許容限度を大きく逸脱するものと言わなければならない。これは五輪開催の理念にも逆行するものである。
世論調査でも約8割が五輪開催に懸念の声をあげている中で、五輪開催によって新たに亡くなる人が増えることなどあってはならない。
 いま我が国が総力をあげて取り組むべきは、感染拡大の防止徹底による医療崩壊の回避、希望者へのワクチン接種の早期完了、生活困窮者や経営不振に苦しむ事業者等への救済措置の徹底である。
 よって、政府においては、新型コロナウイルス感染症の拡大が、国内はもとより全世界的に終息していない中で、五輪の開催を中止し、感染抑止にすべての力を集中することを強く求めるものである。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

京都府京田辺市議会
【提出先】衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、総務大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣、内閣官房長官、東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣


建設アスベスト被害者の早期救済・解決を求める意見書が全会一致で可決

2021年07月01日 | 活動
 昨日6月議会の最終本会議で、「建設アスベスト被害者の早期救済・解決を求める意見書」が全会一致で可決されました。
 同意見書は、被害者の救済について、屋外作業者や検討事項とされている国の責任以外による損害賠償、補償の在り方についても課題が残るとして、一日も早い建設アスベスト被害者救済のための補償基金制度の実施を求めています。
(以下全文)

     建設アスベスト被害者の早期救済・解決を求める意見書

 令和3年5月17日、最高裁において、「建設アスベスト損害賠償請求訴訟」について、国及び建材企業の責任を認める判決が出されたが、加えて労働基準法上の労働者に該当しない「一人親方等」に対する国の責任を認める判断が行われたことは、非常に評価できるものの、「屋外作業者」に対する国の責任は、危険性を予見することは出来なかったとして認めなかった。
 そして、令和3年6月9日、参議院において、「特定石綿被害建設業務労働者等に対する給付金等の支給に関する法律」が可決成立したことで、損害賠償請求訴訟を提起することなく、金銭的な救済が図られることとなったことは、建設業従事者のアスベスト被害者の方々にとっては長年の悲願が達成されたと大変大きく評価できるものである。
 しかし、すべての建設アスベスト被害者の救済について、屋外作業者、また検討事項とされている国の責任以外による損害賠償、補償の在り方についても課題が残っている。
 首都圏での最初の提訴から13年、京都での提訴からも10年という長い月日を費やし、志半ばで亡くなった原告も多数となっていることから、給付金の支給については一刻も早く支給し救済されるべきである。
 よって、一日も早い建設アスベスト被害者救済のための補償基金制度の実施を求めるものである。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 令和3年6月30日
京都府京田辺市議会

【提出先】衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、総務大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣、国土交通大臣、環境大臣、内閣官房長官