詠里庵ぶろぐ

詠里庵

フィラデルフィア管弦楽団

2011-04-18 00:21:59 | 日々のこと(音楽)
が経営破綻というニュース。オーマンディ率いる華麗なるフィラデルフィアサウンドを知る往年のファンとしては、なぜ?と思うばかりです。現在首席指揮者は、かのデュトワだそうで、ますます謎。

と書いたところで、現在の首席指揮者がデュトワであることを知らなかった自分に驚くとともに、指揮者とオケの相性ということを考えざるを得なくなりました。デュトワとフィラデルフィアの相性が悪いワケはないのですが、「普通にいい」という程度では生き残れないということなのでしょうか。ストコフスキーが揺籃期を育てたとすれば、最も重要な青年壮年期はオーマンディによって磨かれたフィラデルフィアサウンド。やはりそれが絶頂期だったように思います。ちょうどデュトワがモントリオール管弦楽団を、セルがクリーブランド管弦楽団を、アンセルメがスイス・ロマンド管弦楽団を、少し知名度は落ちますがカイルベルトがバンベルク交響楽団を素晴らしいサウンドにしたのと同じく、相性が極端に良かったのでしょう。しかしこれらのオケは指揮者が去ったらそのレベルを維持できていませんでした。ウィーンフィルやベルリンフィル(N響もそうでしょう)などいわゆるトップのオケは指揮者が変わってもトップのオケであり続けるのですが。フィラデルフィア管弦楽団は指揮者が変わっても平気だろうと思っていたのですが、デュトワをもってしてもその勢いを維持できなかったということは、「相性が普通にいいというだけでは足りない」ということではないでしょうか。

求道者のようにピアノに向かうラフマニノフを尊敬のまなざしで振り返る若いオーマンディ。そのオーマンディが振る指揮棒の動きを見逃してなるものかと追うフィラデルフィア管の団員達。この一枚の写真に若かった私は感激したものでした。

東京交響楽団のように、何らかの形で復活して欲しいものです。
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