ハチャ/ピアノ協奏曲

2007-10-14 17:06:56 | コンサート・CD案内
の録音決定盤は、昔は1949録音のウィリアム・カペル/クーセヴィツキー/ボストン響でした。私は今でもこれは聴き逃せないと思います。難点はモノラルであることと、フレクサトーンを使っていない(もしくは使っていて全く聞こえない)ことでしょうが、それがどうした。この曲を聴くからには一度は聴いて欲しい演奏です。
 味がある点ではアリシア・デ・ラローチャ/ブルゴス/ロンドン・フィルですが、彼女にしてはやけにおとなしい演奏です。
 1987年録音のオルベリアン/ヤルヴィ/スコティッシュ・フィルの演奏は複雑な印象があります。全体として映画音楽のような迫力を出した演奏です。特に第1楽章の冒頭と第1主題。また第2楽章の主題再現もなかなか結構です。フレクサトーンもしっかり入っていてgood。しかしです。それ以外好きになれない演奏です。第二主題も展開部もカデンツァも、音符を見て義務で弾き進んでいるみたいで、ワケがわかりません。要するに第一、第二楽章は主題呈示部はとてもいいのですが、経過句や展開部が意味不明。私は経過句や展開部もしっかりやる演奏でないと、さわりだけ取り出したイージーな演奏の感じがしていただけません。第三楽章に至っては速度が足りない上に録音の安っぽさも災いしてモサモサしています。オルベリアンは最近は指揮の方が主な活動ですが、このピアニストとしての代表録音には複雑な気持ちがします。
 そうこうしているうちに最新の演奏がベレゾフスキーから出たので、これぞ決定版かと買いました! それは100%ではありませんでしたが、ほぼ当たりでした。不満の部分から書くと、まずピアノのテクニックはダントツなのですが、冒頭は余裕ありすぎて軽く聞こえます。たとえ話でいうなら、ムストネンがイスラメイを余裕を持った表現で弾いていますが、あれはやはりギリギリ燃え尽きるくらいに這々の体で弾いて欲しい、というのに似た不満か。また指が動きすぎてオケと同期するために細かく待ちを入れているように聞こえるところもあります。もう一つ、CDにはフレクサトーンが入っていなく、何か「特別プレゼントサイト」というのにアクセスすると、フレクサトーンの入ったヴァージョンが聴けます、とか言ってWarner Musicが個人情報を集めようとします。しかたないから入力したのですが「Invalid disc」とか表示されてうまく行かず、メールで問い合わせてもなしのつぶて。ちょっとなぁという感じです。
 当たりという部分は、ダントツのテクニックのおかげで、これまで聴いてよくわからなかったカデンツァや経過句がスッキリ。そう、なぞるように弾いたのではいろんな音型を使ってみましたとしか聞こえない部分も、疾風のように弾けばワクワク聴けます。またカペル以外のどの演奏でもそれほどいい音楽として聴けなかった第3楽章も、圧倒的爽快さ。

さて他にマイナーだけど傑作と私が思う曲がハチャトゥリアンにいくつかありますが、次に回します。
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