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詠里庵ぶろぐ

詠里庵

クラウディオ・アバド

2014-01-20 23:23:35 | 日々のこと(音楽)
訃報がありました。享年80歳。この指揮者、私は結構聴いているのですが、ベルリン・フィル前任者のカラヤンなどに比べて目立った印象が残っていないのです。一つの理由として、カラヤンは私が比較的時間のあった学生時代まで活躍していましたが、アバドは私が就職して忙しくなってからの指揮者ということがあります。しかしより大きな理由としては、その頃私は曲の詳細構造やオーケストラの細部まで聞こえて来る指揮ぶりが好きだったということがあります。カラヤンの「海」なんかとても好きな演奏です。もちろん他方ではムラビンスキーやムーティのような情熱と気迫も好きでした。その両方に挟まれて、アバドは何となく普通の指揮者に思えたのです。

 一方、アバドは協奏曲の指揮者として印象に残っています。再度カラヤンとの比較ですが、カラヤンの好んだソリストは、私は大好きでたまらないという感じではありませんでした。ワイセンベルク、アンネ・ゾフィー・ムター、ラザール・ベルマン、クリスチャン・フェラス。(ま、フェラスはバルビゼとのデュオは好きですが。) もちろんカラヤンはいろいろなソリストとやってますからロストロポーヴィチやキーシンなど好きな人もいます。しかし概してカラヤンは協奏曲をやるときソリストとぴったり合わせようとしていないように思います。
 その点、アバドはアルゲリッチやポリーニなどと、すばらしい協奏曲の演奏を残しています。それだけでもアバドは好きだなぁ。

 あとアバドはオペラがいいと言われています。私がオペラに多少なりとも興味を持つようになったのは比較的最近のことなので、これからアバドが好きになる可能性もあります。
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サヴァリッシュ

2013-03-10 17:04:06 | 日々のこと(音楽)
の訃報も聞き逃していました。2月22日、89才。25日(月)に報道されたようですが、あの週はニュースどころではなかったのでねぇ。

安定して感動を与えるという意味ではピアノのアシュケナージのような指揮者でした。ピアノと言えば、曲は何だったか、歌曲や室内楽のピアノ演奏が素晴らしかった記憶があります。

いまさっきNHK-Eテレで生前インタビューやっていましたが、日本のことを全く知らずに来日して最初は大変だったとか。しかしそのままN響とのつきあいが40年ということで、親日音楽家の筆頭ですね。たいていは日本に興味があって来日した人が多い中で面白いパターンです。
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バン・クライバーン

2013-02-28 18:02:09 | 日々のこと(音楽)
ことVan Cliburnの訃報、辻井伸之氏のクライバーンコンクール受賞時の健在ぶりからすると急な知らせでした。昨日の2月27日死去ということで今日の主要新聞も訃報を伝えていますが、若干長めでよそと違う情報も書いてある時事通信HMVを紹介しましょう。ついでにこのブログで触れたこれこれも。
コメント (3)
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謹賀新年

2013-01-01 02:52:14 | 日々のこと(音楽)
やっとトンネルの奥に一条の光が見えて来た、かもしれません。まあこの国は危機のたびに先人達がなんとか乗り切って来ているので、悲観はしていません。我々も子供らの世代もなんとか乗り切ることでしょう。

先ほど、といってももう昨年のことですが、千葉県少年少女オーケストラの演奏をテレビでやっていました。これは凄かった。プログラム詳細はここをご覧下さい。そもそもユースオーケストラというのは、シモン・ボリバル・ユース・オーケストラなんかもそうですが、ものすごく上手い。この千葉県少年少女はシモンに比べいっそう若年層から成りますが、引けを取らないですね。なにしろオケコン(バルトークの「オーケストラのための協奏曲」)なんかをやってしまうんですから。この曲が始まったときは「ええ?この子たちこれ全部演奏し切れるの?」と思いましたが、感動的に演奏し切りました。このオケは錚々たる指揮者が指揮していますが、今回指揮した下野竜也が子供達の才能を存分に引き出したということなのでしょう。
 オケコンの前に演奏したブラームスピアノ協奏曲第1番も重厚かつ叙情的な演奏でした。ソリストは河村尚子。この人は子供ではありませんが、30を越えたばかりの若いピアニストで、これがまたすばらしい演奏でした。
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ラビ・シャンカール

2012-12-12 18:46:45 | 日々のこと(音楽)
が12月11日死去とのこと。ラヴィ・シャンカールの方が発音は合っていますが。

このブログでも紹介したことのあるシタール奏者です。訃報はReuter朝日を挙げておきましょう。
(それにしてもこのブログの投稿が久々になってしまいました。なかなか大変です)
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シドニーに行っていた

2012-09-09 10:33:06 | 日々のこと(音楽)
家族がシドニー交響楽団を聴いたそうです。裏山椎。
指揮はRobert Spano。曲目が意欲的で注目されます。

(1)牧神の午後への前奏曲
(2)武満徹「From me flows what you call Time」
(3)コープランド 交響曲第3番

どれも良かったそうですが、中でも(2)の演奏が素晴らしかったということです。
それだけのことですが、いい話なのでつい書いてしまいました。
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音楽評論家の吉田秀和

2012-05-27 17:28:18 | 日々のこと(音楽)
が22日死去したというニュース。

一番の名セリフは、初来日のホロヴィッツの演奏会を受けたテレビのインタビューで「まあ、ひびの入った骨董品だなぁ」と言っていました。それを聞いたホロヴィッツが「日本人の中で本当のことを言ったのはあのじいさんだけだ」と言ったそうな。

音楽評論家よりは演奏家や作曲家の方が上、と、どうしても思ってしまう私ですが、吉田秀和、小林秀雄、山根銀二あたりになると比肩し得るように思われます。その中でも吉田秀和の評論はすべての思い込みから自由であるように思われました。
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ヘルベルト・ブロムシュテット

2012-05-26 02:47:51 | 日々のこと(音楽)
がバンベルク交響楽団を率いて秋に来日するようです。それに向けてのインタビューがアップされています。8分ほどかかりますが面白いのでお勧め。

ピアノ以外のクラシック音楽を本格的に聴くようになったきっかけがヨーゼフ・カイルベルト率いるバンベルク交響楽団のドヴォルジャークやブラームスでした。今から思えば小さい白黒テレビの映像と約10cm径ひとつのスピーカーから聞こえるモノラル音響は、記憶の中では広大な宇宙と化しています。バンベルクは昔の雰囲気を残している点と半日程度で旧市街を歩いて回れることから川越市と比較できる市だと思いますが、どうしてこんな交響楽団を擁していられるのだろうという規模の街です。そのことはインタビューの中でも触れられていました。カイルベルトの名前も出て来て、感激。

それにしてもYouTubeって何なんでしょう。ブロムシュテットの指揮でいろいろな音楽が映像とともに聴けます。ナゾ。
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Dietrich Fischer-Dieskau

2012-05-22 08:28:50 | 日々のこと(音楽)
が5月18日に亡くなったニュースがありました。享年86才。ヘルマン・プライと並んでドイツの2大バリトンでした。プライには人間ドラマを、ディースカウには神様の慈悲深さのような包容力を感じます。LPレコードでしか知りませんが、やはりディースカウの歌うシューベルトやヴォルフ、フォーレのレクイエムには動かされます。冬の旅など至高ですね。プライの冬の旅は当の若者が歌っている感じですが、ディースカウのは年を重ねた男が若き日を歌っているかのような感じがします。
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モーリス・アンドレ

2012-02-29 00:49:13 | 日々のこと(音楽)
が25日に亡くなりました。享年78才。炭鉱労働者の息子として生まれた天才トランペッターとして有名でした。普通のニコニコしたおじさんでしたが、そのトランペットは不可能知らず。超絶技巧なのにそう感じさせない、優美で明るい音色。何でもこなしましたが特にバロックが印象に残っています。
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パーヴォ・ベルグルンド

2012-01-27 23:48:18 | 日々のこと(音楽)
が亡くなりました。左利きの指揮者として有名ですね。

以前、シベリウスの後期の交響曲が段々好きになって来たことを書きましたが、実はベルグルンド指揮ヘルシンキ・フィルハーモニーのシベリウス交響曲全集が愛聴版なのです。クレルヴォ交響曲もいくつかの交響詩も付いています。シベリウスの音楽にふさわしい、透徹した音作りでした。
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グスタフ・レオンハルト

2012-01-19 23:31:43 | 日々のこと(音楽)
が16日に亡くなりました。バロックとそれ以前のいわゆるearly musicの鍵盤楽器奏者として巨大な存在でした。古楽の演奏家に共通することですが自己主張というものを抑えた演奏でした。レオンハルトの演奏には気高さと暖かみも感じます。

訃報:The Gurdian毎日jp訃報、NORMAN LEBRECHTという文芸評論家の17日(火)のブログには「I’ve just had a call from one of his students to tell me that Gustav Leonhardt, the harpsichordist and conductor, has died. He was 83 and retired from performance last month. His wife has told colleagues that he died Monday afternoon.」とあります。
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作曲家の別宮貞雄

2012-01-15 22:05:47 | 日々のこと(音楽)
が1月12日亡くなりました。享年89才。叙情的なヴィオラ協奏曲が美しいですね。この人については書きたいテーマがあります。いずれ本家ホームページ詠里庵に書きましょう。
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作曲家の三木稔

2011-12-10 10:16:25 | 日々のこと(音楽)
が一昨日の8日、亡くなりました。この訃報はいずれリンクがなくなると思いますので、三木稔の公式ページも挙げておきます。

このブログでは一度だけ、伊福部昭の訃報時にその教え子の一人として三木稔の名を挙げました。彼が設立した「日本音楽集団」の奏でる日本的な現代音楽は私の青春を潤してくれるものの一つでした。

と書いて数分後に追加しましたが、彼には名著「日本楽器法」(音楽之友社)があります。1996年に第1刷が出ていますが、ほどなくして私も買いました。今は第何刷なんでしょうね? この本、いま7,800円くらいのようですが、CDが2枚付いていることと内容がお宝であることを考えれば、私は極めて安いと思います。なくならないで欲しい。興味ある人は買ってください。
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ピアニスト松浦豊明

2011-10-22 16:57:26 | 日々のこと(音楽)
が8月16日に亡くなっていたというニュースが、なぜか先ほどありました。出典は3時間ほど前のウェブ版の日刊スポーツと今日の朝日新聞夕刊。81才。生まれは大阪府豊中市。

ずいぶん前に、この人が演奏するチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番をナマで聴きました。指揮者とオケは忘れました。第一回チャイコフスキー国際コンクール入賞者だけあって立派な演奏でした。演奏中のビシッとした姿勢も演奏後の直立お辞儀も、笑み一つ浮かべない「真面目に働く日本人」という感じが印象的でした。
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