九州大学山岳部 ブログ 「QUAC blog」

日々の活動、部員の声etc... QUACの日記です。

新歓九重合宿(2022/5/3-4)

2022年05月24日 | 合宿(山登り)
バイクで風を切るのが心地よい季節になってまいりました。皆様いかがお過ごしでしょうか?九大山岳部では、5月の3日から4日にかけて九重連山で新歓合宿を行いました。ワクワクドキドキ☆九大山岳部'22はじめての合宿の様子をお届けします。

参加者は3年4名、2年1名、1年6名、4年1名とその弟さん1名の計13名。ここ数年では最大規模の合宿となりました。車隊と特急隊に分かれて早朝に福岡を出発。3年の1人が急きょ主将のお母様の車で合流することになったり、GWのみどりの窓口の行列に敗北し特急利用区間が拡大したりするトラブルがありつつも、なんとか長者原に到着し、後から来た車隊と合流しました。



何度も何度も人数を確認して、行動開始です。真っ青な空に浮かぶ三俣山のみごとな曲線美を堪能しつつ、雨が池越&坊ガツルに向かって歩いていきます。目の前を歩く新入生の足元には真新しいスポルティバの山靴。この美しいイエローが歩荷訓練で汚れていってしまうのかと思うと興奮します。GWということで、道中は多くの登山客で賑わっていました。1時間で100回くらい挨拶したような気がします。小学生くらいの子どもたちも山に来てくれていて、勝手に嬉しくなりました。みんな元気に挨拶してくれました。ありがとう!





特にトラブルもなく、コースタイムより若干巻いて坊ガツルに到着。テント設営を行った後、昼寝したり、散策したり、各々自由に時間を過ごしました。自分を含む数名は"九州で最も高い場所から湧き出す温泉"法華院温泉でちょっと一休み。温泉に入ってさっぱりし、温泉入り口にずらりと並ぶお酒のディスプレイをじっくり拝見し(自分だけ?)、テント場に帰還しました。



待ちに待った晩御飯は、新作ぺミカン、肉じゃがです!我が部が誇る三ツ星シェフ、3年Tの最新作は、期待を裏切らない美味しさ。ほくほくのジャガイモにアツアツのごはん、、、といけば最高だったのですが、13人という大人数での夕食が初めてだった上級生は、上手く米を炊くことが出来ず、肉じゃがと米を別々で食べる羽目になってしまいました。新入生のみなさん、ごめんなさい。もう一つ、ガスヘッドで致命的なトラブルもありました。九大ワンゲルさん、助けていただき本当にありがとうございました。大変申し訳ありませんでした。以上2点、上級生は後で反省しましょう。翌日の準備を済ませ、3つのテントに分かれて早めに就寝しました。

2日目は朝4時に起床。雨が降ったり冷え込んだりすることもなく非常に過ごしやすい夜でしたが、テン泊初体験の新入生の中にはあまり眠れなかった人も居たようです。マカロニポテトで腹を満たし、いよいよ今合宿の目的、九重連山山頂に向けて出発です!

出発早々明らむ空に季節を感じつつ、諏蛾守分岐(漢字変換大変)に向かって進んでいきます。1時間ほど歩くと、四方八方を山に囲まれた砂れき地歩きが始まります。右、左、前、後ろ、すぐ近くにあるのに、まるで違う個性を持った山々に囲まれてのハイキング。九州にこんなにも山の魅力を感じられる場所があったのかと驚きました。これだけの人が集まるのも納得です。景色に気を取られていると、あっという間に久住分かれに到着。荷物をデポし、山頂を目指します。



三つの山々を巡る前に、まずは天狗ヶ城という小ピークを通過します。地図に名前こそ載っていませんが、なかなかの存在感。自分はかなり気に入りました。稜線上を少し歩くとついに中岳に到着!新入生のみんな、合宿初登頂おめでとう!!!九州の名を冠する大学の山岳部に属するのであれば、必ず踏んでおきたい九州本土最高峰、1,791mの頂に到着です。御池に九重連山、先にある祖母傾連山や阿蘇五岳まで見渡せる絶景。くどいくらいの晴天下、景色は絶品です!!





ゆったりと景色を満喫した後、すんなりと伸びる稜線を歩くとすぐに稲星山に到着。時間が進み、登山者の姿も少しずつ増えてきました。こちらも息をのむほどの絶景。隊員の中には中岳からの景色よりも気に入った人もいたようです。ちなみに読み方は“いなほし”ではなく“いなぼし”です。





最後は主峰、久住山。皆少しずつ稜線歩きに慣れてきたようで、すいすいと進みます。山頂につくと、ものすごい数の人、人、人!山もすごいが人もすごい。記念撮影は諦めて、各々で楽しむことにしました。少し下って久住別れに戻ってきたところで、念のためエッセン&水分補給の時間をしっかり確保。再び荷物を背負い、本隊とエスケープ隊に分かれて再出発です。



本隊は星生山(ほっしょうさん)、沓掛山を通って牧ノ戸峠を目指します。その様子は写真でご確認ください。











エスケープ隊は主峰たちに別れを告げ、元来た道を戻ります。道中、麗しの三俣山を眺めながら思ったのですが、三俣山って諏蛾守越から行けるんですよね。中岳、稲星山、久住山を回った後、諏蛾守越まで戻って登ってもいいのでは?と思いました。長者原へのSCルートもなかなか乙だったので(北ア双六の巻き道っぽい)、レンタカーで行く場合は移動も考えて星生山ではなく三俣山を目指すのも良いかもしれません。牧ノ戸峠に行くことはできませんが、今合宿唯一の心残りである三俣山登頂が果たせるこのプラン、アリなんじゃないでしょうか。まあ考えてみてください。突然の軽い早口失礼しました。

そんなこんなで両隊とも13時頃に無事下山しました。その後は車隊と鈍行隊に分かれて帰福。写真は途中で下車した豊後森機関庫公園の様子です。初めて知ったのですが、鈍行は移動距離が100km以上の切符の場合途中で改札を出ることが可能だそうです。今合宿で一番驚きました。九大学研都市駅に着いた後は、MKでしゃぶしゃぶの食べ放題パーティー!とにかくチゲが旨すぎました。反対にオリジナルスープはチゲに負けてほとんど味がしませんでした。正しい組み合わせが知りたいです。肉と野菜を食べ尽くし、22時頃解散しました。お疲れさまでした!



たった2日間でしたが、とても充実した楽しい合宿でした。3年連中はあまりの天気の良さに新歓合宿で運を使い果たしてしまったのではと怯えています。とりあえず当面は、1年の誰かがとんでもない晴男・晴女である可能性を信じることにします。中の人は農学部で、6月頭に農場実習で再びくじゅうに行けることを非常に楽しみにしていたのですが、コロナの為に実習が全てe-learningになることがたった今決定し落胆しています。九大山岳部もコロナ禍と無関係ではありません。長期合宿への影響、OB山行の中止や簡略化、親睦会の自粛など、一昨年、昨年となかなか思うように動けない場面もありました。ここ数カ月は特に強い規制もなく徐々に元に戻ってきているように感じますが、どの程度活動できるのか未だ分からない部分もあります。世の中が落ち着き、人々の安全がある程度確保され、九大山岳部としても部の活動を充分に行うことができる状況になることを切に祈っています。

以上、2022年度新歓九重合宿の様子をお届けしました!
今年度も九大山岳部は安全第一に頑張ってまいりますので、皆様、どうぞよろしくお願いいたします!