九州大学山岳部 ブログ 「QUAC blog」

日々の活動、部員の声etc... QUACの日記です。

秋晴れの歩荷 雷山~井原山

2020年11月01日 | トレーニング
 こんにちは。
 部屋にこもって勉強する生活様式が自分には合っているのでは、と思っている、山岳部「は」4年の下鶴です。


 先日、約1年ぶりに車を運転する機会がありました。ちゃんと運転できるか不安でしたが、実際にやってみると、意外にも体は覚えているようでした。軽自動車だったこともあり、運転しやすかったことも要因だと思います。
 個人的な話はさておいて、10月31日に雷山~井原山にて歩荷をしてまいりました。この日は、まさに秋晴れの登山日和でした。10月の間は、晴れる日が多かったと思います。


 朝、雷山の麓にある駐車場に到着すると、すでに多くの車がありました。特に根拠はありませんが、半分が登山者の車だと思います。(残りは今年できたばかりのサバゲ―の方)
 今回は1年生1名が休みで、参加者は6名でした。9時45分にバスが到着し、今日のメンバー全員が揃いました。靴ひもを結ぶなど、準備を整えて出発しました。  (交通手段―上級生3名:バイク・原付,1年生2名:バス,1年生1名:自転車)


 いつものところでポリタンクに水を入れていると、いつもより水が少ないように感じました。今月は晴れが続いたことが原因だと思います。再び準備をして、10時17分に歩荷をスタートさせました。


 まずは清賀の滝までです。先頭を行く2年の河野は快調に進んでいました。雷山に来る度に思うのは、土が削れる速さが大きいということです。毎年の台風や豪雨で姿が大きく変わっています。歩荷とは関係ないですが、自然の変化に注目すると、その変わり具合は自分が思っている以上に大きいと感じることが多々あります。自然の一部である人間も尚更だと考えます。話が逸れました。清賀の滝には17分くらいで到着しました。途中の渡渉するところでも、水量が少ないと思いました。ここでは、5分間の休憩をし、上宮へ向けて出発しました。


 1年生は徐々にですが、歩荷の重量を上げています。今日も前回より重くしたようで、進む速さが思うように出ていないようでした。雷山で一番つらい登りが終わると、トラバースになります。ここで、体力を回復しつつ、進むスピードを上げていきました。32分で上宮に到着すると、1年生1名がポリタンクに入れていた水を少し減らしました。彼は雷山まで自転車で来ていたので、後先を考えた良い判断だったと思います。ここでも5分間の休憩をして、雷山山頂へ出発しました。


 雷山山頂までは筋力や体力的な辛さはありませんが、露出した大きめの岩や土が削れて進み難い登りが続きます。途中、振り返ると展望が良い景色が見られました。やはり良い天気でした。25分で山頂に到着すると、かなり展望が良く、風もほとんどありませんでした。雷山では珍しいと思います。福岡市や糸島市および玄界灘が一望できました。それでも、地表付近には水蒸気があるのか、阿蘇や九重までは見えませんでした。しかし、南西方向には有明海の奥にうっすらと雲仙岳が見えました。(本当に雲仙岳か自信はないです)


奥に雲仙岳があるはず、、、、写真ではわかりにくい!!

 7分の休憩の後、井原山に向けて出発しました。雷山から2番目くらいに通過するピークは富士山(ふじやま)です。山頂の標識が新しくなっていました。


そして、960mピークの手前の広いピークに28分で到着し、休憩しました。1年生はバテていないですが、スピードが出ていませんでした。出発して、960mピークを過ぎるとき、驚くことがありました。それはピークに新しい標識が設置されていました。「本富士山」とありました。いつも通過していたピークに名前が付くとは思ってもいませんでした。

新しい本富士山と主将


スピードが上がらない1年生の後ろから発破をかけながら、35分くらいで井原山山頂に着きました。やはり、そこでも展望は良く、珍しく背振山山頂の自衛隊基地や気象観測台まで目にすることができました。山頂にいらっしゃった方に写真を撮ってもらいました。15分ほどの休憩の後、雷山へ来た道を戻りました。隊全体に発破をかけつつ、写真を撮りつつ、行きと同じくらいの時間で雷山に到着しました。

井原山山頂より 一応はSocial Distanceを保っているつもり、、、


小さく見える建物が背振山山頂の周辺

 雷山山頂で水を降ろし、下山しました。1年生の歩荷重量に伸び代がありますが、例年通りの距離を歩荷して歩けるようになってきたと感じています。冬や春そして来年に向けて、大いに期待をしています。


 最後に、途中の休憩中に本日のブログ担当が自分に決まりました。決まったときに、挨拶文や本文の内容など考えようと、半ば独り言で言ったら、本富士山の標識に書かれた言葉を見た1年生が
「先輩、短歌なんて、どうですか」
と、提案されたので、締めに一首。

 変化する自然の中にある現世
 変容さえも単なる自然

 せめて凡人がいいなぁ

以上、「エール」と「麒麟がくる」は必ず見ている下鶴でした。