季語と方言 2

2007年01月26日 | 健康・病気
アサヒネットの「かしの木亭談話室」にも九想話を載せているのですが、
「季語と方言」に Res がついた。

>「ど(注:竹冠に奴)」という漢字に興味ひかれて辞書引きました。

> 新修漢和大辞典(夫が中学生のとき使ってたもの)
>「注:竹冠に奴」
> トリカゴ 鳥を入れておく籠「史記」鳳凰在ド・・(漢字変換不能)

> 広辞苑
> ど(注:竹冠に奴)
>  ウナギ、ドジョウ、エビなどを捕る漁具。割竹を編んで円筒状
>  円錐状に作り、口部には返しをつけ、魚が入りやすく出ること
>  ができないようにし、餌を入れて水底に沈めるもの。
>  うけ。筌(せん)

>    お陰さまでひとつ知識が増えました。    みみ

広辞苑に「うけ」という言葉があるなら、
それじゃ、これは茨城だけの方言ということではない。
さっき、ネットの大辞林で調べましたら、

ど (漢字が出ない)
「筌(うけ)」に同じ。

うけ 【 筌 】
細く割った竹を編んで筒形あるいは籠状に作り、
水中に沈めて魚・エビなどをとる漁具。
入ったら出られないように返しがついている。
ど。せん。ふせご。たつべ。もんどり。うえやな。うえ。

ということは、「うけ」のほうがメジャーではないか。
なんで歳時記に載ってないのだ。

どうも私は、茨城で使っていた言葉のほうがマイナーではないか、
と思ってしまう。
「おだ」の件でも同じです。
これからもう少し、茨城の言葉に自信を持とう。

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季語と方言

2007年01月26日 | 健康・病気

  蓮枯れて大いなる鯉ど(注:竹冠に奴)に入りぬ  水原秋桜子

今日の「増殖する俳句歳時記」 にある句です。
私は、この「ど」という言葉に興味を持った。
私の手元にある歳時記(合本 俳句歳時記 新版 角川書店編)にある
下記の言葉と同じものかな、と思った。

【竹瓮】 たっぺ
細い竹を筒のように簀編みにして、一端は紐で閉じ、
他端の口から、小魚などが入ると、外に出られぬ仕掛けになっている。

  たっぺ積み犬跳び乗れる船を押す  福田蓼汀
  竹瓮舟未だ湖明けやらず         舟木紺雨
  竹瓮舟蘆を乗り敷き現れし       西沢十七星

この道具を私の生まれた茨城では、「うけ」と呼んでいた。
しかし、これを使って魚を捕るのは夏から秋にかけてだった。
歳時記では、冬の季語になっている。
田んぼのわきの小さな川に入れておくと、ドジョウやフナが沢山捕れた。

私は昔の九想話に「はざ」と「おだ」というのを書いた。
「はざ」というのは歳時記に載っているのに、
なぜ「おだ」はないんだ、というわがままな九想話です。
「おだ」は茨城の方言なんです。

このことから思うに、「ど」はどこかの方言で、
「たっぺ」は広い地方で使われていた言葉なのですかね。
私は、「ど」も「たっぺ」も知りません。
私の田舎で魚を捕ったこの道具は、「うけ」です。

  亡き父の昔つかったうけ納屋に  九想

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