ダウン症の2人

2006年12月13日 | 健康・病気
ここのところ午前中に、AくんとKくんと仕事をすることが多い。
B工場では、大勢してみかんのネット入れや
じゃがいも、里芋の袋入れをしている。
どうしても速度が優先される。
原体(加工するまえの野菜)の腐りやキズを発見する能力も必要だ。

2人はダウン症です。
Kくんは23歳、Aくんは38歳…かな。
Kくんは若いのでそれなりに動きは速いが、
Aくんは、すべての動作が緩慢です。

今日、外は冷たい雨が降っていた。
この2人とA工場でトマト、ミニトマト、などの作業をした。
トマトの作業は、左側にいるKくんが
発泡スチロールのトレイの上にトマトを2つ載せる。
それを私がラップ機を使ってラップする。
(このラップするのがなかなか難しいんですよ)
それを右側にいるAくんが産地シールを貼り、箱に6パック入れる。

Kくんはそこそこのスピードでトレイにトマトを載せてくれるが、
Aくんがシールを貼って箱に入れるのがなんとも遅い。
なのでAくんの前には私がラップしたトマトが山のようになる。
もう置き所がなくなると私もシールを貼って箱に入れる。
そんなことはおかまいなしにAくんはマイペースだ。その間、
Kくんは、ラップ機の左側にトマトの載ったトレイを並べていく。
できることなら傷みのあるトマトははじいてほしいのだが、
それをKくんには期待できない。
ちょっと腐っているのでも、柔らかくなってしまったトマトでも、
キレイにトレイに載せてある。

なんでだろう。この2人といると私の心が癒される。
作業的には私が2人のやることもフォローして、出来るだけ短い時間で、
パッケージの生産数を上げなければならなくて大変なのですが、
そこには世の中の時間の速度とは別な次元の流れがあり、
その流れが私の気持ちをホッとさてくれる。

「オギワラさん、こんどボクの誕生日にお母さんが、
 仮面ライダーカブトのCD買ってくれるんです」
「そうか、いいね。Kくんの誕生日いつだっけ?」
「12月27日です。24歳になります」
「おめでとう。楽しみだね」
「ハイ」

コメント
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