Luna's “ Life Is Beautiful ”

その時々を生きるのに必死だった。で、ふと気がついたら、世の中が変わっていた。何が起こっていたのか、記録しておこう。

信じるシアワセ…

2005年04月11日 | 一般
北海道のある高校の、エホバの証人の生徒が国歌を歌わないという教えを守るために、卒業式に出席しなかったところ、欠席扱いにされて、それが不満で学校に欠席扱いを撤回するよう抗議しているそうです。まだ裁判にはなってないのかな? それをメジャー新聞がまた記事にするっていうから、ヒマだなあと思います。

なぜ国歌を歌わないかというと、聖書には偶像崇拝をしてはならないと書かれていまして、また有名な「神のものは神に返し、カエサルのものはカエサルに返せ」とイエスが言ったと書かれているんです。これをエホバの証人は、国家を支持することに当てはまると解釈しているわけです。偶像には国旗も含まれるし、「神のもの」というのは崇拝のことだと言う訳です。国歌を歌うのは要するに国家を支持することであり、それはイエスの王国への背信である、また国家そのものは偶像であるというのがエホバの証人の解釈です。 ふつうの人が「偶像崇拝」というと宗教的な彫像を拝んだりすることって思いますよね? でもエホバの証人は、キリストの王国への忠誠を示すならば、他のどの国家も支持しないと言うのです。エホバの証人が選挙に参加しないのもその理由です。

その他に、「世の霊」に染まらないようにするという教えもありまして、映画や小説、出版物、音楽も、一応建前として「穢れた、つまりクリスチャンらしからぬ内容のもの」は避けると言います。巡回大会に行くのに、バスをチャーターしたりするのですが、そこでガイドさんが音楽を流してくれたんですね。そうすると「この世的な音楽だから」っていうんで、わざわざ別のバスから責任者の兄弟の坊やが来て、これにしてくれと「王国の歌」のテープをガイドさんに渡したことがありました。わたしは何となく恥ずかしい気持ちになったのを覚えています。

聖書にはエホバの崇拝者は「戦いをもはや学ばない」と書かれているので、男子生徒は柔剣道の授業を受けないので裁判になったことがありましたよね? たしかそれで単位がもらえず、卒業できなかったので訴えたんでした。争点は「信教の自由」は学校教育でも優先するかどうかでした。でもわたしは本音を言うと、問題は「もはや戦いを学ばない」という聖書の一節を武道教育に当てはめるエホバの証人の石頭が問題だと思っていました。エホバの証人の上が、当てはまると言えば必死で守るのです。輸血拒否なんてまさにその代表格ですね。エホバの証人の教理を定める偉いさんたちは「この組織はエホバの霊によって導かれている」と信じているので、独自の解釈は神聖な真理=絶対守らなければならない掟と見なされるんです。あらゆる反対にもめげずに自分たちの解釈を押し通すことが忠誠の模範なんです、エホバの証人の間では。そのくせその「神聖な解釈」はしょっちゅう変更されています。その変更は「訂正」ではなく「理解の前進」なんです、あそこでは。これってねえ、あんまりのめり込めない周辺的な信者にとってはけっこうつらいものがあるんですよね。

エホバの証人は絶対主義者だ、と書きました。その理由のひとつに聖書の教えを「文字どおり」にきちーっと守るということがあるんです。でも、「聖書の教えに」っていうのは決して正確ではありません。正確に言えば、聖書の文章に対する「エホバの証人の解釈」に対するそのまた「個人的な受け止め方」に厳格に従う、となります。会衆によっても受け止めかたがかなり違うんですよね。輸血とかはもう絶対的に従わなければならない、みたいな状態だったんですが、ああいう国歌斉唱とか柔剣道の授業のボイコットとかでは、反応は色々です。柔剣道の授業を受けない代わりに、レポートを提出するとか、国歌斉唱のときは、みんなの信条を否定するわけではないので、いっしょに立ち上がりはするが、歌は歌わないというのがふつうなんですが…。一日くらい欠席したからってどうだというんでしょうね? 大会に出席するときにだって、欠席にしてるのにねえ。多分ね、あれって偏狭なお局姉妹だか、石部金吉の長老兄弟が会衆にいるんですよ、きっと。その圧力があったりするんです。あるいはご本人がそうなのかも知れないし。

まあ、ああいうことが世間に知れれば、自分たちがいかにアホかを言い広めるだけで、ますます野外奉仕がしんどくなるだけなんですけどね。でもエホバの証人の中心的信者たちは、こういう事件がまた「証言になる」って話し合ってますよ。「さあ、これからエホバがどのように事態を導かれるかしら。楽しみね!」って。「羊とヤギに分ける業がまた前進するわあ~」なんて言うのはたいてい、姉妹たちです…。シアワセですねえー、宗教にハマる人たちって…。
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