東京ミッドタウンへ行き、ついでにサントリー美術館でヴェネチアングラスの展覧会に寄った。ガラス工芸品は前々から好きな部類にはいるのだが、細い部分を見ると儚さを感じてしまう。そう思うと実用性の問題が出てくるので工芸品から美術品に変わっていくようにも思えたが、それは個人的な感慨の一つである。以前ガラス吹きをやってみたことがあったが、とても素人の手に負える代物ではなかった。もちろんそれがガラス工芸の全てではないが、古今を通じて多くの職人が残してきたものには畏敬の念を禁じ得ない。どういう事を考えて、何を意図して作ってきたのか、それを想像するのもまた面白いものである。