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秋期限定栗きんとん事件、読了

2009-03-10 | 読書【読了】

上巻に続き、待ちに待った

米澤穂信「秋期限定栗きんとん事件 下」(創元推理文庫)を

また1時間ちょっとで読了。

(ちなみに、最終ページをフライングしないで読む方がよいですよ)

春期・夏期と2冊の内容を忘れていた人はかならず、読み返したくなると思います。

それぐらい、この「小市民」の描きたかったものが何なのかが、

上巻から下巻の流れの中でよ~やく見えてきます。

小市民シリーズの、「小市民」の意味合いがよく分かった上・下巻でした。

結末もしっかりハッピーエンド。でもそうでもない部分を含みながら、

おそらく最終巻である「冬期~」に続くのでしょう。

前作・前々作を読み返して見ると新しい発見がありそうです。

ミステリー的には、相変わらずよくわかりませんが、

犯人は、たぶんそうだろうなと、思ったとおりだったので、今回は簡単なのかな?





南の大陸の夜明け

2009-03-10 | 読書【未カテゴライズ】

シベリア本を読むつもりが気付いたら

南極第一次越冬隊、隊長の書いた西堀栄三郎「南極越冬記」(岩波新書)を読了してました。

南極はあの犬のイメージが強いわけですが、いったいどんな犬なのかと思っていたら、

樺太犬(英:サハリンハスキー)だそうです。

生き残っていたタロとジロのうち、ジロは上野の国立科学博物館で剥製になってます。

(結構でっかい犬でした。寒いところではあれぐらいの毛と肉がないとね。)

(科博にはニホンオオカミの剥製もあります。ちょっと大きな野犬にしか見えないけど。)

本の内容は、道具や器具がない(届いていない)なか奮闘する観測者たちの姿や

隊長としてどうやって10人を率いていくかが読み所です。

日本の初めての越冬に対する計画の不備・不満が連ねられ、

第二次越冬隊そのものの失敗に対する思いなど、

科学者とそれを取り巻くプロジェクトとの温度差のようなものを感じました。

言及されていた白瀬 矗「白瀬矗 私の南極探検記」(日本図書センター)も

興味を引かれました。図書館で借りてきたいと思います。