今年度、物理を教えていた子が大学に受かった。
足りない点と努力は、少子化が救ってくれた、ってオイオイ…。
まあ、よかったネ。
さて、読書はポール・ド・クライフ「微生物の狩人 上」(岩波文庫)。
理科基礎でパスツールの実験が出てくるので参考にと思って読み始めたのですが、
科学伝記モノとしては、非常に読みやすく、
顕微鏡を作ったレーウェンフックから始まる微生物の狩人の歴史がおもしろいです。
(下巻は申し訳ないのですが知っている人がいないので、上巻で十分かな。)
しかし、物理や化学に比べて、生物学は歴史が浅いなと思う(これは明らかに偏見)。
宇宙論に関しては、サイモン・シンの「ビックバン宇宙論 上・下」(新潮社)もお薦めです。
非理系者に人気のサイモン・シンですが、
理系の人も十分、読んで楽しめると思います。
(でも、ちくま学芸文庫のラインナップと比べると天地ですが…)
そもそも、科学モノ(数学を含めて)の文庫は
ハヤカワ文庫
河出文庫
ちくま学芸文庫
岩波文庫 青900番代
朝日文庫
講談社学術文庫
などがありますが、いったい誰が買っているのか、という疑問はいつもある。
ベストセラーとは無縁(この辺、新書は違う)。
詳しく知りたければ、その分野の入門書や専門書に当たればいいということで、
一般市民には十分、入り口としての役割を果たしているということか。
とはいえ、値段的にも内容的にも相変わらず敷居は高い気がします。
(最近、1000円を越える文庫を買うのにほとんど抵抗がなくなって来てはいるのですが…)
手軽な新書が万人に受けるのは、納得がいく分、どこか悔しいです。