シベリア本を読むつもりが気付いたら
南極第一次越冬隊、隊長の書いた西堀栄三郎「南極越冬記」(岩波新書)を読了してました。
南極はあの犬のイメージが強いわけですが、いったいどんな犬なのかと思っていたら、
樺太犬(英:サハリンハスキー)だそうです。
生き残っていたタロとジロのうち、ジロは上野の国立科学博物館で剥製になってます。
(結構でっかい犬でした。寒いところではあれぐらいの毛と肉がないとね。)
(科博にはニホンオオカミの剥製もあります。ちょっと大きな野犬にしか見えないけど。)
本の内容は、道具や器具がない(届いていない)なか奮闘する観測者たちの姿や
隊長としてどうやって10人を率いていくかが読み所です。
日本の初めての越冬に対する計画の不備・不満が連ねられ、
第二次越冬隊そのものの失敗に対する思いなど、
科学者とそれを取り巻くプロジェクトとの温度差のようなものを感じました。
言及されていた白瀬 矗「白瀬矗 私の南極探検記」(日本図書センター)も
興味を引かれました。図書館で借りてきたいと思います。