作品集としては、何だかな~といった感じです。
最後に収録されている表題作だけ、内容も題材も他の5作から異色を放っています。
と言っても、6作品の根底に流れているものは、従来の作品と変わりません。
情景、不安、いいわけ、存在の光。
ちから強く、世界をさあ進んで行きなさいという思いに溢れています。
前回も書きましたが、やっぱりこの境地の先を見てみたいです、
ファンとしては。
ブッツァーティ(訳:関口 英子) 「神を見た犬」(光文社古典新訳文庫)をちびちび読みながら
次は、野中ともそ「フラグラーの海上鉄道」(集英社文庫)をそろそろ読もうか、
それともアルフレッド・ベスター「虎よ、虎よ!」(ハヤカワSF文庫)にしようかと
真夏の読書活動は進んでゆく。