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流れを見て跳ぶように

2009-05-01 | 読書【未カテゴライズ】

明日から休みである。

正確には休みではある、なのだが。

そう言えば、バイクを購入する目途がようやくたちそうです。

予定はホンダの新型VTR250。

エンジン音も静かで乗りやすそうでした。


久しぶりに新譜CDも購入。

29日発売の新居昭乃「ソラノスフィア」を。

sphereはスフィアよりスフェアという音の方が慣れているので、少し違和感。

空に浮かぶ球体のイメージらしいのですが、

「そらの庭」、「降るプラチナ」、「エデン」とオリジナルアルバムのテーマとしては

前作で来るところまで来て、この後、どうするのかなと思っていたので

それなりの着地点を見つけられたようで、よかったです。

(そらの庭がベストであることには変わりはないのですが…)


読書は、椎名誠「哀愁の町に霧が降るのだ 上・下」(新潮文庫)。

ゆるやかな進歩を信じて、眠るのだ





桜、花びら舞う宇宙

2009-04-11 | 読書【未カテゴライズ】

気付いたら4月も10日過ぎ、忙しさの中に身を置いています。

読書は予想通り全くする気がなく、困ったものです。

世界文学全集のウルフ「灯台へ」(河出書房新社)、

沢木耕太郎「深夜特急1」(新潮文庫)、

有川浩「海の底」(メディアワークス)

などを並読中ですが、ちっとも進まず。


新刊では短編集、津島佑子「電気馬」(新潮社)、

KAWADE道の手帖「中島敦」を購入も、

積読状態であることは言うまでもあるまい。


最近ほんと“教育”の重要性をひしひしと感じる毎日。

いろんな生徒たちと接したり、教材作ったり、

疲れたら、紗希の1stアルバム「GREEN」を聴きながら、

がんばって生きております。

ただ、教採の勉強は全くする気がなくなって来たのは気のせいではあるまい。






自分の今想う気持ちを口ずさめ

2009-03-29 | 読書【未カテゴライズ】

「和漢朗詠集」(講談社学芸文庫)を購入。

値段は1550円+税。非常に高い。欲しかったので仕方がないです。

しかし、今まで一番高かった文庫は、

堀口大学「月下の一群」(講談社文芸文庫)の1650円+税。

まあ、世の中にはもっと高い文庫もあるので、

それがどうしたと言われればそれまでなのですが…。


古典をなぜ勉強するのか、と聞かれて

「一般教養」と答えて納得する時代ではないのかもしれませんが、

長い目で見たときに、本当に必要な情報を得るためには

たくさん物事を知っていること(その中には知識や経験も含めて)が

大切だなと思います。

ただ、数学の学ぶ目的になると、

中学は高校のための数学、

高校は大学のための数学というように

分からない人には雪だるま式につまらなさが増えていくだけのような気がします。

でも、高校で学ぶ内容は決まっているわけだからと正論をかざすのも、

何だかおかしいわけで、悩みは尽きないのであります。





時の扉、叩いて

2009-03-26 | 読書【未カテゴライズ】

久々に今月の新刊から、

米沢富美子「まず歩きだそう」(岩波ジュニア新書)

笹沢教一「ニッポンの恐竜」(集英社新書)

の2冊を購入。


前者は、年末年始にかけて読売新聞朝刊で集中連載されていた記事にも関連している

物理学者の自伝である。

編集部から女性物理学者と付けた方が分かりやすいからという理由でサブタイトルには

「女性物理学者として生きる」

とある。

まあ、読売新聞の連載を読んでいればそのサブタイトルはいらないと思いますが…。


修士以降定年まで、2ヶ月に1本ペースで論文を書いてきたというのだから、

ものすごい仕事量である。

仕事に対する配分が ①下調べ ②議論 ③論文化 を三等分というのは、

言うのは簡単ですが、中々難しいところ。

物理では問題設定を終えた段階でほぼ8割終わったようなものとよく言われますが

並外れた集中力と意志の継続力がなくては、こうはいかないです。


物性物理の詳しい内容そのものは、あまり書かれていませんが、

現代の科学者としてどう生きていくべきか、自伝という形で明確に示されている、と思います。

(ただ内情から読み取れるのは、困ったら論文の本数が決めている、という気が…)

人の生き方って、それぞれの矜持が積もり積もってできるものだと、

改めて思うのでした。


後者は、国立科学博物館と連動したかのような恐竜本の一冊。

日本国内の「恐竜の発見者」の紆余曲折について書かれている異色本。

日本の恐竜はドラえもんの影響でフタバスズキリュウのイメージが大きいのですが、

このフタバスズキリュウにしても、発見されてから学名が付き正式に登録されるまでは

30年以上もかかる長い道のりであったというのは驚きです。

今年は恐竜ブームがまたやって来るかもしれません。


*ジュニア新書は中高生にはちょっと難しいイメージがあったのですが、
最近のは少し平易になってきたかなという感じがします。敷居が高過ぎ
る印象は新装版になってだいぶ薄れてきたようです。



南の大陸の夜明け

2009-03-10 | 読書【未カテゴライズ】

シベリア本を読むつもりが気付いたら

南極第一次越冬隊、隊長の書いた西堀栄三郎「南極越冬記」(岩波新書)を読了してました。

南極はあの犬のイメージが強いわけですが、いったいどんな犬なのかと思っていたら、

樺太犬(英:サハリンハスキー)だそうです。

生き残っていたタロとジロのうち、ジロは上野の国立科学博物館で剥製になってます。

(結構でっかい犬でした。寒いところではあれぐらいの毛と肉がないとね。)

(科博にはニホンオオカミの剥製もあります。ちょっと大きな野犬にしか見えないけど。)

本の内容は、道具や器具がない(届いていない)なか奮闘する観測者たちの姿や

隊長としてどうやって10人を率いていくかが読み所です。

日本の初めての越冬に対する計画の不備・不満が連ねられ、

第二次越冬隊そのものの失敗に対する思いなど、

科学者とそれを取り巻くプロジェクトとの温度差のようなものを感じました。

言及されていた白瀬 矗「白瀬矗 私の南極探検記」(日本図書センター)も

興味を引かれました。図書館で借りてきたいと思います。





季節を巻き戻す方法

2009-02-28 | 読書【未カテゴライズ】

米澤穂信「秋期限定栗きんとん事件 上」(創元推理文庫)を買って1時間ほどで読了。

下巻が3月11日発売。完全に生殺し状態ですが、こういう出版形式はおもしろいです。

話自体は、前巻が3年前なので…、全く覚えていない。

新聞部の部長。いたのようないないような。

あれ、新聞部でしたっけ?

という具合で。

上巻は視点を変えながら予想通りに進むのみ。

ブラックなオチがあるであろう下巻に期待です。




「月下氷人」の意味

2009-02-13 | 読書【未カテゴライズ】

今年に入ってでた翻訳モノで、

ヘミングウェイ「移動祝祭日」(新潮文庫)

フィッツジェラルド「ベンジャミン・バトン」(角川文庫)

など光文社古典新訳文庫の効果なのか、各社で翻訳モノが見直されています。

いいことだなと思います。

企画そのものが長く続いて欲しいなと思います。

翻訳モノだけでなく、日本文学も見直されているようで、

こちらも末永く続いて欲しいです。

こちらは、「青空文庫」があるといえばあるのですが…。


タイトルの、月下氷人(げっかひょうじん)とは月下老と氷上人の2つの故事を

併せた言葉で、唐の時代の故事成語です。「中国故事物語 愛情の巻」(河出文庫)より

月下老は赤い糸ならぬ赤い縄の話、氷上人は夢でみた氷の上の人の話。

ともに、男性が結婚する相手の女性のことを想像(妄想?)する話で、

月光の下の老人や氷上の人の夢を見た人が結婚の仲立ちをするので

月下氷人は“仲人”の意味として使われます。

花の月下美人(げっかびじん)とは関係ありません。

ちなみに月下美人はサボテン科だそうです。





シベリア高気圧と言うけれど

2009-02-07 | 読書【未カテゴライズ】

著作が大量にあり過ぎて正直どれから読めばいいのか困る井上靖のうち

「河岸に立ちて 歴史の川 沙漠の川」(新潮文庫)を読んでいたら、

レナ川のところで大黒屋工太夫を題材にした小説

「おろしや国酔夢譚」(文春文庫)があるとのこと。

「天平の甍」のような歴史モノなのかどうかは不明。

それから、アムール川のところで榎本武揚の話題が。

榎本武揚は、明治維新を旧幕府側として生き残り、その後もものすごい経歴を経た人物で、

なぜかあの安部公房までも小説の題材にしている歴史上の人物。

その榎本武揚が書いた「シベリア日記」というものがあるというので、

ためしに調べてみるとありました。昨年、没後100年ということで

復刊されたであろう榎本武揚「シベリア日記」(講談社学術文庫)。

これはいろんな意味でおもしろそうな本です。

また、シベリア日記で調べていると「坂本美雨」もひっかかったので、

何でだろうと思ったら過去にテレビ番組でシベリア鉄道横断をしたとか。

それが本にでもなっていたら…と思ったのですが、それはないようです。

大黒屋光太夫つながりでは

椎名誠「シベリア追跡」、「零下59度の旅」(集英社文庫)もあります。

あとは「シベリア民話集」(岩波文庫)などがあります。

知っているようで知らない“シベリア”が見えてきます。




人は簡単に言うのだけれど

2009-01-14 | 読書【未カテゴライズ】

ポール・ブルックス(上遠恵子訳)「レイチェル・カーソン」(新潮文庫)を読む。

レイチェル・カーソンは2007年生誕100年だそうで、

そのとき復刊文庫化されて買い忘れていた伝記本です。

とはいえ、途中に3部作や手紙、雑誌掲載ものが入るため、

構成は伝記というより著作+解説になっています。

ただ「潮風の下で」「われらをめぐる海」「海辺」の3部作は

訳ではなく原著に当たる方が適切である、という感じが否めない。

内容は、書かれた当時の最新データを用いて書いてあるとはいえ、

1950年代であり、読むに耐えない部分は多少あるのかもしれません。

大事なのは姿勢であり、自然に対する見方ということでしょう。

その点では、最初のエッセイ「海のなか」が一番良かったという感じがします。

そういえば「沈黙の春」は、昔挫折した記憶があります。

今になれば少しは読めると思いますが、

「センス・オブ・ワンダー」ともども、単行本を当たる予定です。

(版権の関係なのでしょうが、著作の5冊が一つの出版社から出ていないのは気になります。)


公害問題も環境問題と言葉を置き換えてしまえば、

どこかクリーンなイメージがするのはなぜでしょうか?

(“象牙の塔”として見ているのは誰なのか)

真実はもっと泥臭く、人間の嫌な面を見ないで済むはずがないことを

忘れてはならない。







遠きアラスカ

2009-01-03 | 読書【未カテゴライズ】

coyote09年1月号の星野道夫特集を読む。

星野道夫、アラスカ、ジャック・ロンドン、池澤夏樹

とキーワードを並べると読まなくても何となく分かるような特集です。

1冊1400円+税。正直、高いです。

載っている広告でどういうヒトが読む雑誌なのかは分かりますが、高いです。


その中の本の紹介で

大庭みな子「三匹の蟹」(講談社文芸文庫)
ジャック・ロンドン「野性の呼び声」(光文社古典新訳文庫)
「中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河」(岩波文庫)

の3つが気になりました。


それから、「三匹の蟹」を即購入。

帰ってから、表題作をさらっと読んでみました。

途中の会話の羅列に少しひっかかりを感じながらも

(倉橋由美子を読んでいたので、こういった会話には慣れがあったみたいです。)

時代背景を含めて、おもしろかったです。

「野性の呼び声」はすでに購入済み。近いうちに読みたいです。

「アラスカの氷河」は大学の時に出たのは記憶にあるのですが、

最近見ないけど健在なのでしょうか?