著作が大量にあり過ぎて正直どれから読めばいいのか困る井上靖のうち
「河岸に立ちて 歴史の川 沙漠の川」(新潮文庫)を読んでいたら、
レナ川のところで大黒屋工太夫を題材にした小説
「おろしや国酔夢譚」(文春文庫)があるとのこと。
「天平の甍」のような歴史モノなのかどうかは不明。
それから、アムール川のところで榎本武揚の話題が。
榎本武揚は、明治維新を旧幕府側として生き残り、その後もものすごい経歴を経た人物で、
なぜかあの安部公房までも小説の題材にしている歴史上の人物。
その榎本武揚が書いた「シベリア日記」というものがあるというので、
ためしに調べてみるとありました。昨年、没後100年ということで
復刊されたであろう榎本武揚「シベリア日記」(講談社学術文庫)。
これはいろんな意味でおもしろそうな本です。
また、シベリア日記で調べていると「坂本美雨」もひっかかったので、
何でだろうと思ったら過去にテレビ番組でシベリア鉄道横断をしたとか。
それが本にでもなっていたら…と思ったのですが、それはないようです。
大黒屋光太夫つながりでは
椎名誠「シベリア追跡」、「零下59度の旅」(集英社文庫)もあります。
あとは「シベリア民話集」(岩波文庫)などがあります。
知っているようで知らない“シベリア”が見えてきます。