蒼ざめた馬の “一人ブラブラ、儚く、はてしなく”

山とスキー、車と旅、そして一人の生活

ハクジンの若者に気遣われた暴風の天狗原と安曇野・山小屋の状況

2017-02-04 13:47:27 | 山とスキーでブラブラ

栂池の積雪量は3m前後を推移、31日は滋賀辺りで雪がチラチラ、途中2回少し仮眠したが、安曇野ICには滞りなく到着。
しかしその先からは、今回も雪の残った道をノロノロと進み、定宿着は10時半前。 

前日は雨で、雪が降ったのは未明の数時間だけだったらしい。

 宿でも暫し仮眠、鐘の鳴る丘へ出たのは12時半。

 ハンノ木のゲレンデには、主にボーダー様御用達のジャンプ台が出来ていた。

 鵯峰にウッスラと陽が射している。

 栂の森のリフト沿いの藪は、やっと例年並みに埋まった。

栂の森を下り、カフェテリアの前を通りかかって、ふと中を見ると、Sサンが手を振っていた。
3人のオトモダチと休憩中。奈良から来た人、大町、安曇野在住の地元の人に、「ボクも今日は神戸から来ましたが、近々安曇野市民になります」と、自己紹介する。
明日は晴れたら上へ登りますよね、と確認して先にカフェテリアを出る。

 栂の森~ハンノ木~ゴンドラ中間駅を3往復し、その後栂の森から鐘の鳴る丘へ下って、初日は終了。

2月1日、「午後は天気、崩れるみたいですよ、気を付けて」と、大女将から心配されたので、「悪ルぅなったら、途中で止めて帰って来ますから」と、答えて宿を出る。

 大阪の工業高校がスキー授業を始めていた。

 林道にはハクジンがザッと10人、バックカントリーの準備中。

9:20出発、林道は圧雪されていたが、最初のショートカットは今回もトレースなし。シュプールを辿る。

次のショートカットをヒィヒィ言いながら登っていると、すぐ隣のトレースを追い抜いて行く、ロン毛ブロンズのハクジンの若者、「アーユゥオーライ?」、ワタクシ、ワザとしわがれた声で、「ア゛イムヴェリィタイアード」、ロン毛は、「オー、タイアード?〇☓&%$~」、続くハクジンの若者、微笑みながら頷いて、「コンニチワ~」、ナンかワタクシ、彼らに気遣われているみたい。 

 10:30前、成城大小屋着。

 ハクジンが次々と追い抜いて行く。

 自然園の小屋はまだ1階部分が露出している。今年はもう、今までの様に埋まらないのかも知れない。

天狗原への登りの手前で、後続の気配、振り返ると、「コンニチワ~」、Sさんとオトモダチ二人が追いついてきた。本日の同行者は、Sさんの定宿のオーナーと息子さんとか。先行していただく。

午後から崩れるとの予報通り、時々強い風が吹き始めた。

台地の手前で休憩中のハクジングループ、シールを外している。ここで下るらしい。

その先のダケカンパの大木で休憩中のSさんグループも、風が強いからここから下るとの事。ワタクシ、取りあえず台地まで上がってみることにする。

 台地ではブォ~っと、猛烈な西からの風、ほとんど止み間なくグォ~っと吹いている。とにかく風を避けるべくシラビソの繁みに逃げる。さてどうするか。

何年か前、ダケカンパの大木で引き返すSさんと別れ、白馬乗鞍に向かったワタクシ、その後、最後の登りで風に吹き飛ばされたことがあった。その時は、ゴロゴロ落ちていきながら、ストックの柄が当たり、既にグラグラだった前歯1本が抜けてしまった。

もうそんなアホなコトは出来ない、定宿の大女将にも途中でヤメる、と言ってきている。

12:15、ワタクシも下ることにする。

栂の森カフェテリアに戻ったのは13時過ぎ。缶コーヒ呑みながら、30分程、ボォ~っとする。

 14時過ぎ、ゴンドラ駅まで戻ると、駐車場側では除雪作業中、お疲れさまです。

 2日、予報通りの降雪、吹雪気味。“覆面”をして宿を出る。

丸山ゲレンデはそこそこの新雪、快適そうだったので2往復してから、リフトを乗り継いで上へいく。

 栂の森には人は少なく、しばしばグォ~っと吹雪いている。

栂の森~ハンノ木~中間駅を3往復して、久しぶりに馬ノ背へ行ってみる。

 ここでもスゴイ風。

白樺ゲレンデでは、ナンカのレースの準備中、赤いネットで半分仕切られている。

その後、栂の森へ登り返し、ハンノ木~鐘の鳴る丘経由で帰る。

この帰りルート、今までは鐘の鳴る丘の一番北側を辿ることにしていた。そこは殆んどシュプールが無く、いつもほぼマッサラ。
しかし、今年は鐘の鳴る丘へ登り返す北側のリフトが、何故かズッと止まっていて、そこへ行けない。別にそれでもイイのだが、チョット気になる。
要するに、そのまま宿に帰らず、もう一度鐘の鳴る丘のリフトに乗ればイイだけで、この日はまだ時間が早かったので、そうすることにした。

リフトの前席は、マンツーマンの幼児スキーレッスンらしいコンビが乗っていて、女性インストラクターのヘルメットには白い羽の様なモノが付いている。
リフトを降りてよく見ると、それは牛の角の被りモノ、別の女性インストラクターは赤地の黒ドット柄の被りモノ。 
彼女達は“ウシさん”と“テントウ虫さん”だったのだ。
「これ、恥ずかしいンですよ、ハハハ」と、言っていた彼女達、二人とも可愛かった。

 ほぼマッサラのスロープに、この日はスノーモービルの跡が目立つ。

翌3日、今回も安曇野・山小屋の現場に寄って帰る。

実はこの日は引き渡しの予定だった。

松川村に山小屋風の板張りの建物があり、そこは障害者の支援作業所らしく、建築をどこがやったのか、そこへ訊きに行って、設計事務所を教えてもらった。
そして図面が出来、実際にその作業所の建築工事をやった工務店と、建築請負契約を結んだ。
この設計事務所と工務店、ン?と思うコトがしばしばあって、これはユトリ世代?それとも安曇野人のペース?、と思っていたが、引き渡し直前になって、遂にワタクシ、キレた。

 問題はこの階段。

我が山小屋は、極力シンプルにオープンに、と考えていた。
この階段下もオープンに、光が射すスペースにすべく、ケコミ板のない構造を指示した。
しかし、階段は既製品なのでそう言う構造には出来ない、と言われた。階段に既製品があって、それを買ってきてドンと付ける、そう言うコトをワタクシは知らず、オドロいた。
そしてケコミ板のない構造とするなら、製作品となり、図面がないと見積も出来ない、と言われ、設計事務所に図面を依頼したが、ナゼかケコミ板がある図面が出来上がり、コイツなに考えとンねン、ケコミ板なくせ言うたやろ、と思ったが、ワタクシ、グッと怒りを抑え、修正を指示し、3度目にやっと図面は出来た。
しかし先週、既製品と製作品の価格UP分を清算して欲しい、と工務店が言ってきて、そのやり取りの中で、実際はケコミ板の付いた階段が製作されている、と設計事務所から連絡があった。

こう言うイキサツがあったので、実際はケコミ板付いてます、そりなら仕方ないネ、そんな形では済まされるワケない。

現場へ着くと、設計事務所から3人、工務店から4人、大工サン、LPガス屋、給排水工事屋、建具屋サン等、10人以上が待ち構えていた。

 このケコミ板を外せないか、外せなければ、せめて大きく切り欠いて、階段下に光が射す形に出来ないか、大工サンを交えて打ち合わせした。

 しかし、ウラ板が丁寧に付いている。

原因は、設計事務所の図面にあった。
図にはケコミ板は消されていたが、ケコミ板の文言が消し忘れていた。つまり矛盾した内容になっているのに、工務店はそれを再確認するコトなく、ケコミ板を付ける方向で進めてしまい、大工サンは更に丁寧に仕上げてしまった、と言う訳だ。

いずれにせよ、引き渡しは保留、さてどうするか。まぁ大したコトではないが。