蒼ざめた馬の “一人ブラブラ、儚く、はてしなく”

山とスキー、車と旅、そして一人の生活

今年4回目の栂池高原雪景色

2013-02-11 12:34:49 | 山とスキーでブラブラ

5日、今年4回目の信州・雪山通い。

都会は雪が降ったり、春の陽気になったり、また雪が降ったり。しかし名神、中央道には全く雪はなく、白馬の手前までスタッドレスが不要な状態で10時過ぎ、いつもの時刻に定宿着。

Imgp4430 上方、白馬岳方面は見えません。

Imgp4432 ゲレンデ最上部のブナ林にチリチリ雪が降っている。

馬の背コースへパトロールが降りて行く。大きな荷物を背負い、無線で連絡取りながらストックなし、細いコースを大廻りで滑っていく。色々チェックしながらの様だが速い。中々追いつかない。さすがですなぁ。

ゴンドラで登り返し、板を履こうとしていると、声をかけられた。
「馬の背、サイコーですねぇ」
振り返るとパトロールの制服、「アッ、さっき前を滑ってはった人ォ?」
「エエ、ヘヘヘッ」
この人、コースをチェックしながら、後を滑るワタクシもチェックしてたの?さすがパトロール。そして、アッと言う間に消えて行った。

次の馬の背は誰とも会わず。

3回目の馬の背、最後のリフトを降りてコースの入口へ進んで行くと、「ゴホッゴホッ」、咳をしながらどなたかが後に続いている。
北向きの斜面を下り終えて一息ついていると、大柄なオジサンが降りて来て、「ア~ッ、40年振りの馬の背、制覇したぁ」
周りには誰もいない。と言う事は、ワタクシが何かお返事しないといけない。

「40年振りて、今、おいくつですのン?」
「62ですわ、オタクは?」
「2年後輩ですわ」
「イャ~、年上かと思てた、バァ~ンと飛ばして行きはるから、最初、外人やと思てたンですわ、しかし、オトウサン、上手いねぇ」
「イヤ、ボク、55で早期退職して、ほぼ毎週ここへ通ってますンで」
「へぇ~、ワシ、53で早期退職してン、ニンゲンの長い歴史から言うと、ワシら生きとン、一瞬や、好きなコトせんと、ワハハ」
ニセコ、アッピ、八甲田、八方、次から次、スキー場の名前が出て来る。今回は白馬にお泊まりらしい。
「全国、色んなスキー場、言ってはるンですか?」
「ああ、あっちこっち言ったよう、一応嫁ハンおるンやけど、ワハハ」
「ボクは仕事止めた代わりに、嫁ハンはフルに働きだしましたわぁ」
「そらエエわ、髪結いの亭主やン、ワハハ」

イヤ実は、フルに働きだしたついでに出て行って、長い間お一人様ですねン、と馬の背コースの真ん中で、身の上話までする必要はない。
ここは更にウケを狙って、「エエ、くちの悪いトモダチは、ボクのコト、“ヒモ”、と呼びます」
「ヒモッ?、そらええわぁ、ワハハ、どこから来やはったん?」
「神戸ですワ」
「ほうか、神戸のオトウサンかァ、ワシ、大阪や、一期一会ちゅうけど、オモロイなぁ、あッ、どうぞ先、言って下さいよぅ」
「では、また」

再度ゴンドラで登り返し、板を履こうとしていると、また声をかけられた。
「神戸のオトウサ~ン」、先程の大阪のオトウサンが若い男女3人組に向かって、「この人やネン、さっき言うてた神戸のオトウサン」
そして、ワタクシに向かって「ゴンドラの中で一緒になって、この人らも神戸から来たて聞いたンで、オトウサンのコト、話ししとったンや、ワハハ」
「あぁそうですかぁ、アハハ」
若い3人組、ぎこちなく「コンニチワ」
大阪のオトウサン、「サッ、馬の背、もう一本行こかぁ」
「イヤ、ボクもう宿へ帰りますワ、勘弁して下さい」
「ほうかァ、ンならまたどっかで、ワハハ」

Imgp4434 鐘の鳴る丘は陽が射していた。

この日は上から下まで5往復してオワリ。

6日、雪が激しく降り出した。

Imgp4436 スキースクールの前にズラ~っと並べられている板。

Imgp4438 モノクロのゲレンデに大粒の雪が降る。


Imgp4439 馬の背は終日閉鎖。

上から下まで4往復して、もうヤメることにした。

Imgp4440 スキースクールの前に並べられた板は、大阪の中学生のためのものだった。15時なのに、今からスキーするらしい。朝、学校を出てさっき着いて、さぁスキー、と言う訳か。センセイの指示が聞こえて来る。16に班分けされているらしい。と言う事は200人弱?スゴイ人数。

夜、相変わらず貸し切り状態の食堂。
テレビを見ながら地酒を呑んでいると、ドン、ドドドォ~ン、エエッ、これ花火の音(?)
「お客さんが大勢で来ると、時々花火上げるンですよぅ」と、オカミサンが話しながらカーテンを開けた。確かに花火が見えた。
「大阪の中学生が来てましたよ、確かにスゴイ人数でした」
「ああ、そうそう、ワタシも見ました、大きなバス連ねて」
要するに歓迎セレモニーの花火(?)、なんとまあ、ワタクシ、6年も通っているのに花火で歓迎されたコト、ありません。

7日、天気予報は晴れ時々曇りだったが、相変わらず雪がチリチリ降ってます。

Imgp4442 上へ登るつもりだったがヤメましょう。

Imgp4445 こんな天気なのにゲレンデの上までやって来て、はしゃいでいる。この子たちは金沢の小学生(?)、毎年見るゼッケンを付けている。

Imgp4446 モノクロの鵯峰。

Imgp4447 ゴンドラからハンノ木コースを見降ろす。

馬の背コースは解放されていて、6回往復してこの日はオワリ。

8日も天気優れず、もう滑るのはヤメ、車の雪を降ろして帰る事にした。大した量積もってはいなかったが、凍っていてカリカリ。そこそこ大変だった。

ノンビリ木曽路をドライブして、夕方帰宅。4回目の信州・雪山通い、無事終了。