蒼ざめた馬の “一人ブラブラ、儚く、はてしなく”

山とスキー、車と旅、そして一人の生活

インスタントイタリアン、しかし未完成

2011-09-15 10:36:01 | マンジャーレ、マンジャーレ

15年ほど前、まだ神戸周辺や播磨平野の工場を、営業で走りまわっていた頃、イタリアンのファミレスや加古川や高砂の小さなレストランがよく目について、昼メシを摂っていた。 郊外のそういう店は必ず駐車場があるので、車で走りまわっている営業マンにはありがたい。
いつの間にか、お昼は中華屋サンがイタメシ屋サンに変わっていた。

となると、自分でも作って見たい、と思うようになり、何冊かの本、買って色々やりだした。
まず最初にトマトソースのスパ、次にカルボナーラ、スピナッチ・サラーティ(使うのはほうれん草だけど)、サルティンボッカ(使うのはブタ肉だけど)、カチャトーラ(みたいなモノだけど)、パルメザンチーズのリゾット。
使うバジル、ローズマリー、セージもちゃんと生モノを使って、今はすべてドライだけど。
今日見ると、本の一冊には、その頃、三ノ宮の映画館で観たイル・ポステーノの半券が挟んであった。

その後の広島単身赴任生活。 少しでも楽しくしたいと思い、アルミの厚いナベ、フライパンを買い揃えてやっていた。 嗚呼、マンジャーレ!

以前観たTVの旅番組、場所は地中海の漁村、路地でイワシをジャーっと焼いて、パンに挟んで食べていて、レポーターは「美味しいッ!」と言っていた。 ホンマかなぁ。
でも、確かに香港でも、夜、呑んだ後、素っ気ない通りの、何でもない食堂ですすった汁そばが、その時の旅行で一番美味かった。

美味いモノは、そんなモン。 高級な材料を使い、数々の工程を経て出来るもの、だけではない、ナンテ話もよく聞きます。

先日、塩ジャケをグリルで焼くのをヤメて(毎回のグリルの掃除がメンド臭くなったので)、フライパンで焼いてみた。 余ったオリーブオイル敷いて焼いて、多分10年近く前のケイパーを最後に加える。
魚をケイパーで焼く、と言うやり方を紹介していた本があって、それを思い出してやって見た。
ケイパーの不思議な風味で、マイルドな味になり、まぁまぁ美味かったが、塩ジャケのためなのか、かなり塩辛かった。 グリルで焼くと落ちる油と一緒に、塩も抜けるのだろうか。

確かに、その本には魚に塩、コショウを振って、と書いてある。

で、生のシャケで再挑戦。 しかし、塩を振ると水分がじわ~ッと出て来るので、チョット拭いて、それからコショウを振って、ついでに小麦粉まぶして、更にオイルにニンニクで香りづけして、イタリアンやし。
結局、シンプル、インスタントではなくなってしまった。 味はまぁまぁ。

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付け合わせは、きゅうり、トマト、玉ねぎを各1/4程度、荒いコマ切れにして、塩、荒挽き黒コショウ、オリーブオイルを入れ、パルメザンチーズをドパッと掛け、ガァ~っと混ぜたモノ。 インスタントだがイタリアンと言えるのかどうか。

その夜は十五夜の翌日、まんマルのお月さん。
浄土教では阿弥陀如来によく例えられている様で、とにかく、ナムアミダブツ。

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