アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

太陽光パネルのマニ車 「徳」を積み放題

2024年08月31日 | Weblog
    ブータン旅行中は、「マニ車」を回しましたぁ。一生分も、二生分も回しました。マニ車はブータン国内のお寺に必ずといっていいほど設置されている円筒状もの。大きさは大小さまざま。標準的な大きさは、直径1m、高さ3mぐらいでしょうか。内部には経文がセットされている。

 マニ車を1回まわすと、そのお経を1回読んだこと(徳を積んだこと)になる。ナマケモノの私のために作られたものような、便利なもの。お寺以外の様々な場所でも目にすることができます。川のある場所では。水流でひたすら回り続けるマニ車もあります。ナマケモノの極致ですね。回す方向は、時計回り。逆に回すと、それまでの「徳」も何もかも失ってしまうという。
 私は、自分へのお土産として、「太陽光パネルで回るマニ車」を買いました。太陽が、お経を読んでくれる。「徳」も、無限に積み上げられます。アハハ。

 大変なものを見てしまいまして・・・初めて見たときは…
「いいのかこれ?大丈夫なのかブータン?」と思いました。何を見たのかって?
「ポー(男根)」です。
 民家の壁に描かれた巨大な男根。猥褻物陳列罪でしょ!壁画だけじゃない。男根をモチーフとしたオブジェが軒にぶら下がっている。直径40cm、長さ4mのものも。殆どの寺にぶら下がっています。民家にも堂々と。
 私は、初めて見たのでびっくりしましたが、日本でも金山神社(神奈川県川崎市)の「かなまら祭り」や、田縣神社(たがたじんじゃ 愛知県小牧市)の「豊年祭」などは、男根が登場するのだそう。
「かなまら祭り」では、巨大な男性器がピンクに塗られて練り歩く!
「豊年祭」でも、巨大な男根(長さ2.5m、重さ300kg)を載せた神輿が街を練り歩く。巫女さん達が、1mほどの男根を抱いて歩き、観光客がその男根を撫でる。犯罪にはならないらしいです。

 ブータンの見所は、「ゾン」。元々は、城塞でしたから、山の上に造られるのが普通。日本の城も、鉄砲が普及するまでは、山の上に築かれました。いわゆる、「山城」です。
 プナカ・ゾンは、川の流れで敵を防ぐことが出来るので、山の上ではなく、川の中州に造られていました。
 ですから、橋を渡ってゾン内部へ。橋の途中で少年僧たちに会いました。無理矢理呼び止めて、記念写真。

 プナカ・ゾンからの帰りも、もちろん橋を渡ったのですが、橋の途中で、20歳前後の三人の尼僧に会いました。
「僧」なら剃髪でしょうけど、どうして即座に「尼僧」と分かったの?」って?
 なんと、お化粧をしており、それが濃いめのお化粧。男の僧は、濃い化粧はしないはず。
 で、尼僧達、スマホで話しておりました。尼さんがスマホで話すというのが何とも俗っぽい。俗世間から逃れるために尼になったであろうに、スマホで外部の人と話す…。
 それよりも、尼僧であっても剃髪のはず…。髪は手入れされたショートカット。肩まで伸ばしている尼さんも。
 ブータンの尼僧は、ある程度まで修行が進むと、剃髪しなくてもよいとの事。失礼しました。
 修行が進めば、髪があろうがなかろうが、「惑わされる事も惑わす事も無くなる」ということかな。

 僧侶に、カメラを向けるのは失礼じゃないかって?
「撮っていいですか?と尋ねたら、NO!に決まっているので勝手に撮ればいい」
 …これ、ブータンのガイドさんからのアドヴァイス。


歌が先?フセインの声明が先?

2024年08月30日 | Weblog
 トルコを訪問する外国人観光客数、日本からは、年間7万人。
 日本はトルコに助けられたのに、トルコへ行く日本人観光客が欧州各国に比べて少ない。もっとも、少なくてもいいのですがね。

 なぬ?いつトルコに助けられたかって?
 40年ほど前の1985年です。イライラ戦争のさなか、イラクのフセイン大統領(当時)が…
「48時間後、イラン上空を飛ぶ航空機を、無差別に攻撃する」という声明を出しました。イランに滞在していた外国人たちは慌てて出国。
 出国したかった215名の日本人がおりましたが、彼らを乗せる飛行機はなかった。日本が、彼らを救出すれば良かったのですが…それが出来なかった。理由は…
①  民間機(日航機)は、安全が確保されないため飛ばせない
② 自衛隊機は、侵略戦争とのからみから派遣できない。

 日本からの助けはなかった。そのとき、トルコが…
「日本人は、トルコが助ける。エルトゥールルの大恩を返すのは、今だ」と、イラン航空機を飛ばし、出国希望の日本人215人を救出してくれました。

 私のトルコ旅行の目的は大きく2つ。
 一つは、カッパドキアを自分の目で見る。
 もう一つは、庄野真代さんの歌、「飛んでイスタンブール」…あのサビの部分が耳から離れない…行ってみたいなあと。

 なお、「飛んでイスタンブール 光る砂漠でロール」という歌詞なんですけど…。イスタンブルに砂漠があるのか?そして、「ロール」って何だ?そのあたりを究明したかった。なんちゃって。

 究明の結果、イスタンブルには、砂漠はなかった。
 「ロール」は、「飛行機の用語で横旋回のこと」と、勝手に解釈。
 どうして、「トルコにはない光る砂漠で、飛行機が横旋回しなければならなかったのか」?

 トルコには砂漠はありませんが、イラクには、広大なアラビア砂漠があります。
「飛んでイスタンブール 光る砂漠でロール」というのは、日本人救出のためイスタンブルを飛び立ったトルコ航空の飛行機。日本人救出を志願してくれた、パイロットたちの命の保証などありゃしない。
 イラク上空にさしかかったとき、希望の光のように、上空から見える砂漠が光を放っていた。パイロットたちは…
「絶対に日本人を助ける。自分たちも生きて帰る。トルコ人が日本人から受けた恩を、自分たちが返すんだ!」
 という決意を固くし、大きく横旋回(ロール)し、テヘランの空港へ降り立った。
 う~ん、美しい話です!

 なぬ?庄野真代の「飛んでイスタンブール」は、1978年リリース。日本人救出は、1985年。歌が作られて、7年後に「光る砂漠でロールしたのか?おかしいだろう!」って?
 …そ、そういうツッコミは、つい先ほど受付を終了いたしましたぁ。


暴れて地震を起こすナマズじゃない魚

2024年08月29日 | Weblog
 小学生の頃、学校から8kmの山間部に、アイヌの集落ありました。もちろんアイヌの友達もおりました。
 なお、「アイヌ」は、「人間」という意味。「アイヌの人」は、「人間の人」となります。「人間の人」はおかしいので、以下、「アイヌ」と書きます。「アイヌ」は、差別用語ではありません。
 日曜日など、往復16kmを歩いて遊びに行くわけで、遠足の3倍以上の距離、疲れました。

 なぜ今、アイヌを持ち出したかって?「日本は単一民族の国」とおっしゃった政治家さんをテレビで見たので。自民党総裁選を控えて、彼は楽しそう。立候補者も、「みぞうゆう」の数になりそうですしね。

「大和民族」「アイヌ民族」「琉球民族」「ウィルタ民族」「ウィルタ民族」…。日本は単一民族じゃないと思うのですが。
 多民族国家である日本人の一人として、アイヌ民族の知識が少しあるのもいいかなと思いましてね。

 地震があったとします。私は日本人なので…
「おろおろする」「窓やドアを開ける」「テーブルの下へ潜り込む」「テレビを点けてNHKの地震速報を観る」
…まあ、これらのうちのどれかの行動をとるんじゃないかなあ。

 さて、アイヌは、どんな行動をとるか?
 アイヌは、地震が起こったら、近くにある棒(箸でも、ペンでも、物差しでも、孫の手でもOK)で、テーブルなり、床なり、地面なりを突きます。
「地震は地面の下の何者かが動くから起きるので、動けなくするために突く」…そういう文化を持っています。
「今もアイヌは、地震が起こったら床を突くのか?」って?い、今は床を突くアイヌは少ないと思いますがぁ。

 では、地面の下で一体何者が動くのでしょうか?
 なぬ?「もう解った。ナマズだろう」って?違いま~す。
 地面の下に魚類であるナマズがいるという考え方、いいと思います。異文化を知ろうとする者にとって、「ありえないものはない」という立場が必要。

 地面の下で暴れて地震を起こすものは、「アメマス」だというのです。では、なぜアイヌ社会では、地面の下で暴れるのが「アメマス」なのか?

 アメマスは、「イワナ」が、海や湖に降りて成長したもの。(川釣りをされる方は、さらにいろいろ詳しいでしょう。サケ科の世界って、未知のことが多いのです。雌雄が入れ変わってみたり…ニューハーフかよ!)
 厳しい生存競争の中、強いイワナは生まれた川で悠々と生きていけます。
 しかし、弱小イワナはなかなかエサにありつけず、泣きながら海や湖へ降りていくのです。そんな、弱小イワナですが、生長すると産卵の為に母なる川へ凱旋します。
 アイヌにとってイワナは、一番身近な魚であり、サクセスストーリーの体現者!大海原で自由を知ったアメマスだからこそ、束縛から逃れたくて、もがき暴れる…!だから。地震が起こる。

 地震の話なのに、「心が穏やかに」なります。アイヌ文化って…人にやさしいんですね。



人生で、一番「ウケ」た日

2024年08月28日 | Weblog
 人生を振り返って、「一番になった経験」が乏しいことに気づきます。何をやっても、「その他大勢」という指定席に座っておりました。「その他大勢席」これがまた居心地が良かったです。

 ブータンの首都ティンプーから、避寒地プナカへの途中、ドチュラ峠(標高3,150m。ちなみに富士山八合目は、標高3,250m)で休憩しました。
 駐車場でインド人の数家族と一緒になりました。
 彼らは、プンツォリン(ブータンの都市)の水力発電所で働いているという。インドから出稼ぎに来ているのですが、何年か後にインドへ帰るというものではなく、定住しているらしい。ブータンには、このようなスタイルのインド人が大変多いです。子どもたちは、ブータンのインド人として生涯を過ごします。
 
 休憩しているインド人の中に、子どもたちも5~6人いたので、早速、私の得意な、「イカサマとも思える手品」を披露しました。これが、大人たちにバカうけ。な、なんと、拍手喝采。別れ際には、十人もの大人たちから握手をもとめられました。
「僕たちも練習するから!」と、決意表明もいただきました。 皆さん、満面の笑み。よほど娯楽がない日々を過ごしているのか?はたまた、貧相な東洋人の老人(私なんですけどね)が、標高3,150mの峠で「バカマネをしてインド人の歓心をかう」のが、可笑しかったのか?
 歴史上、ドチュラ峠で最も人気があった日本人、それは私です。今思い出しても、身震いするほど感動がよみがえります。「一番」は、いいものです。蓮舫さんに教えてあげなければ。

 その後、中国の「盧溝橋(ろこうきょう)」へ、行きました。もちろん、盧溝橋事件の盧溝橋。
「そこって、やばくないの?日本軍と中国国民革命軍との衝突事件の場所でしょ」って?
 兵士の見張りは厳重でしたが、おかしなことをしなれは、「やば」くはないようです。で、お調子者の私のことですからぁ…やってしまいました。

 盧溝橋で、見学旅行の小学生の一団と一緒になりましてぇ…。ムラムラと、あのときの感動が!ドチュラ峠で世界一の人気者になったあのとき!感動をもう一度!
 中国の小学生に、「イカサマ手品」を披露。
「・・・・シーン・・・」
 なんなんだ!中国の小学生!子どもたちは、能面のように無反応。引率の教員が、鬼の形相で私をにらみつけました。
「まずい、兵士を呼ばれるか?」数秒の膠着状態。教員は、私をにらみつけたまま、元の位置へ。兵士を呼ばれなくて助かりました。

 子ども達に、手品を見せるときは、お国柄、場所、思想等を考慮してください。
 なぬ?「標高3,150mの酸素が薄いところで手品をしたり、盧溝橋で手品をする人はアンティークマン以外にはおりませんから、偉そうに考慮してくださいなど書く必要はないですよ」って?は、は~い、今後気をつけま~す。

 これが、日本でならどうでしょう。子ども達に、「みんなぁ集まってぇ。おじさんが面白い手品を見せてあげるよ。今だけ特別、ただ(無料)でぇ!」
「声かけ事案」として、警察へ通報されますね。日本で、人気者になる道は断たれました。


UUUという発想が出色

2024年08月27日 | Weblog
 私の幼少時は、「(ブドウを食べるとき)ブドウのタネを飲むと、盲腸炎(虫垂炎)になる」と、信じられておりまして…舌先を駆使して、タネを出しておりました。今は、タネが入ったブドウは売られていないかも?巨峰までタネなしになっちゃってます。それにしましても、ルビーロマンの一房100万円超はぁ、あり得ない。けど、あるんですねえ。

 ブドウのタネは、消化されるか?それはない。トマトの皮でさえ未消化で…。タネやらトマトの皮やら…。このことで、「ソルティング」を思い出しました。

 ジョン万次郎も、日本上陸用の舟の購入代金を捻出するために稼ぎに行ったゴールドラッシュの西部。「金(きん)」がいつまでもあるはずがなく…掘り尽くされました。
 金が出た土地の持ち主たちは、金を掘り尽くした鉱山を他人に売りつけようと考えました。まだ、金が出るように見せる偽装をしたわけです。
 この偽装は、「塩味をつけるかのようだ」ということで、「ソルティング」と呼ばれました。
 土地に塩を播いたのかって?し、塩は、播きませんでした。大相撲じゃないので。本物の塩を播いてどーすんの!播いたのは…

「作業員たちに金粉入りの薬を飲ませ、彼らの便を土地に播いた」
 あらら、このような手の込んだ偽装を!ブドウを食べながら思いついたんだろうなぁきっと。

 元寇の時も、「便」を利用して、モンゴル帝国(大元ウルス。高校の教科書では「元」)と、高麗王国を撃退しようとしたんですよね。
 えっ?UUUの話を知らないの?!
 人々の便を集めて、巨大な便を作り上げ海岸にまいたのです。
「UUU」は、どういう意味かって?「アンシンジラブル、ウルトラ、ウンコ(信じられない巨大なウンコ)」の、頭文字をとったものです。(因みに、UUは「ユニークユーザー」)
 人間の知恵は、洋の東西を問わずあまり変わらないというワケですね。

 元寇で上陸してきた敵(モンゴル帝国軍、高麗王国軍)は、「この国には、こんな大きなウンコをする人が住んでいるのか!逃げろぉー!」と、逃げた!ソルティングと似ています。
 なぬ?「神風が吹いて、日本に上陸できず逃げ帰ったんじゃなかったのか?」って?
 敵は、二度にわたって来襲しましたよね。
 一度目の「弘安の役」では、敵が来るとまもなく神風(台風)が吹きました。
 二度目の「文永の役」の時は、2ヵ月間の戦闘状態となりました。そのときUUUを発見した敵は戦意を喪失し…
「引き上げよう!あんなでかいウンコをする民族には勝てそうもないしぃ。逃げてもイイジャン、人間だもの」。
 そのとき、追い打ちをかけるように、神風が吹きました。
 つまり、UUUが大きな働きをしたということで、よろしくお願いいたします。


ラマダンのあとは「甘いもの祭り!」

2024年08月26日 | Weblog
「いつまでイスラム教信者が日本で激増してる話題を取り扱っているんだ」って?
 ハイハイ、この度は今回で終わりにします。

 安息日の金曜日になると、イスラム教徒はモスクへ行って、メッカの方向にひざまずいて礼拝をおこないます。もちろんモスクまで出かけなくてもいいし、礼拝をしなくてもいい。
 だんだんイスラム教に対する無知からくる誤解が、解けてきました。
 イスラムには、「人を殺してはいけない」という教えもある。「えー!マジッスカ?」って?それは当然でしょう!人を殺してもいい宗教など、あるはずがぁ・・・ない。
 気になるのは名誉殺人の風習。家族の名誉を守るときは、殺してもOKという国があること。これ、イスラム文化圏で行われているので、イスラム教と関係がありそうですが、イスラム教の教義において名誉殺人は認められていないとのこと。 イスラム教とは全く無関係でした。

 女性が、黒服で身をかため、目だけ出す・・・そんなことは、コーランに書かれていないそうです。「長老さん達が自分たちに都合がいいようにつくったんだ」と、サバサンド屋の前におられた「ホジャおじさん」が言ってました。ホジャおじさんは、常に正しいと思います。日本人大好き人間ですし。
「妻は4人までとする」これも長老さん達に都合がいいからなのだそう。自分たちのいいように決まりを作ってしまうんだから!(ホジャおじさん談)

 1年の半分は、土日祝祭日でお休み。
 ラマダン(1か月間、日中は断食)のあとは、「あまいもの祭り」で10日間休み…!
 あまいものを食べ続けて10日間?ラマダンの減量効果ないだろう!ハイハイ、ラマダンはダイエット週間じゃないですね。

 で…、私どもの世代(いわゆる団塊)は、イスラム教のことを「回教(かいきょう)」と、習ったのですが…。
 念のため某有名出版社の本で、「回教」を調べますと…「回民族(=ウイグル)の住む中央アジアにイスラム教徒が多かったところから、イスラム教の別名」とある。

 有名出版社に、ケンカを売るつもりはありませんがぁ・・・。
 トルコにコンヤという町があります。今朝行ってもコンヤ(今夜!)です。このコンヤが、「イスラム神秘主義、独特の旋回舞踏で世界的に有名なメヴィラーナ教団の総本山」でした。
 早い話が、メヴィラーナさんの出身地。旋回舞踏は、白い衣装で、クルクルと回る。見る人が、「風が当たって寒い!」と、訴えるほど回る。つまり、回る宗教だから「回教」。
 私の内心で、イスラム教の好感度がアップしました。回教の語源も明確になった(?)ことですし。

 では、オチに入ります。イスラムでは、なぜ豚を食べないか?ただ、これもイスラム教の元々の教えではないんです。元々は、豚を食べていたのです。それでですね、長老さん達がなぜ「豚を食べたらダメ」にしてしまったか?
 解答→牛や羊は反芻する。しかし、豚は反芻しない。反芻しない豚は、エサがないと、自分の糞を食う…。だから、豚の肉は豚の糞からできている。「そんなもん食えるかー!」と、いうわけで豚を食べないことにした。
 オチになってないだろうって?品を落としてしまったので、オチってことでよろしくお願いいたしま~す。


 トルコ料理 一番は「サバサンド」

2024年08月25日 | Weblog
 私が大好きな人物の一人に、ナスレッディン・ホジャさんがおられます。トルコ民話の登場人物。トルコ人の間で語り継がれる「頓智話・小話」の主人公のおじさん。実在した人物ではありませんが、お会いしたことがあったような気がするおじさん。

 イスタンブールの地中海から黒海へ抜ける海峡に橋がかかっています。その橋、1階には、レストランとか土産物屋さんがあります。2階は車両が通る広い道路。両端に、広い舗道。舗道は、「魚釣りの人々」で、大賑わい。
 なぬ?「庄野真代さんは釣りをしていなかったか?」って?あのね、庄野真代さんがいつも「飛んでイスタンブール」にいると思ったら大間違い。まして、橋の上から釣りはしないでしょ!

 橋の1階の、「サバサンド(鯖のサンドイッチ)」のレストランに入りました。イスタンブールの名物。バゲットに、焼いた鯖を挟んだもの。これが美味しい!トルコ料理は、どれも美味しかったのですが、とりわけ、サバサンドが旨かったぁ。

 サバサンドのレストランの前で、ホジャおじさんを彷彿させるおじさんに遭遇。ニコニコ顔で、話しかけてくれました。
 トルコの教科書には、「エルトゥールル号の遭難の際に、日本の人々に受けた恩義」が、載っております。もちろん、ホジャおじさん、知っておりました。
 そして、ホジャおじさんは言いました。

「イスラムの教えは、みんなでなかよくして、よりよい暮らしをしようというものだ」と、教えてくれました。
 私など、「目に目を、歯には歯を」から、「やられたとおりにやり返せ」という過激な宗教だということが頭にあって…。
「目には目…」旧約聖書からの流れは、キリスト教ですが、ハンムラビ法典からだと、イスラム教。

 キリストは、「山上の垂訓」で、「目には目を」を引き合いに出して「復讐の禁止」を教えています。「山上の垂訓」は、トルストイが絶賛しています。
 「山上の垂訓」、「平和的イスラム教の人々」の思考と行動のように感じます。コーランによって多元主義が認められており、他者をいかに受け入れるか、を大切にしています。
 ムスリム、世界の多くの国々で、様々な信者や無信仰者、様々な国籍・民族と共生しています。
「異宗教間の平和的な共存と共生」という方向性を見据えているように感じます。
 日本人ムスリムは、約4万7千人。10年前から倍増。倍増の理由は、このあたりにあるんじゃないかなあ。


「学校へ行きなさい」という宗教

2024年08月24日 | Weblog
 連続して、イスラム教のことを書きますが、「信者を増やそう」とか「寄付金を集めよう」とか「千円の壺を十万円で売りつけよう」などの魂胆は、全くございませんので念のため。
 では始めます。イスラム教は、「お祈りはモスクで」という決まりはありません。街の中で敷物を敷いて熱心にお祈りをしている人たちも見かけました。トルコ人の15%~20%が、1日5回お祈りをするという。なお。トルコのモスクの牧師は、公務員。国から給料が出ている。

 イスラム教は、お祈りしなくても、罰則はない。
「お酒は飲んじゃだめ」という宗教であると思っていたのに、皆さん、ガバガバ、盛大に飲みます。何しろ、ラク、ビール、ワインを作っていますから。産地ですから、地産地消しなければ。
「ラク」は、ブドウから作られます。アニス(ハーブ)で香りがつけられています。無色透明ですが、水を加えると白濁します。アルコール度数は45パーセントから50パーセント。
 ラクは食前酒。私は、昼間っから食事の度に飲んでいました。白濁するのを見る度に、「トルコに来てるんだなあ」と、実感しました。

 イスラム教だから、「女性は、みなさん顔を隠す」。と、おもいきや、隠す人もいましたがむしろ少数。
 このように自由な宗教でした。もちろん、宗派による違いはあるのでしょうが、実に意外でした。

 「コーラン」は、「114章、6,666節」から成っています。「人はどう生きるか」を教えている。その第1節に書かれているのは…!
「学校へ行きなさい」
 素晴らしい宗教ではありませんか!いの一番に、「学校へ行きなさい」という宗教!これってほかにありますか!
 同じイスラム教でも、タリバンは、「学校へ行くな」という教え。学校がタリバンによるテロ攻撃の対象になったりしております。
 許容範囲の塊(何でもOK。許容範囲しかない)のような私ですが、「タリバンは、良くない」です。イスラム教を名乗らないでいただきたいもの。


コーランをスピーカーで?流せません!

2024年08月23日 | Weblog
 驚きました!文化庁が、18万544団体を、法人格を持つ宗教団体として認証しているという(2020年末の時点で)。 こ、これって、日本には、宗教団体が18万544あるってことですよね?
 なぬ?「アンティークマンは、そんなこと今頃知ったのか?赤ちゃん以外は、日本人なら皆さんが知っていることだよ」って?し、知りませんでしたぁ。

 日本にある宗教団体は、仏教、キリスト教、イスラム教、世界平和統一家庭連合、創価学会…せいぜい20~30ぐらいかな?と、思っておりました。18万は、驚きです。
 なぬ?「宗教団体に、神道を忘れるな」って?これまた、失礼いたしました。神道も、宗教ですよね。道理で、18万もの宗教団体があるはずです。

 統計では、日本人の「約48%が神道で、約45%が仏教(文化庁の宗教統計調査)」ですからね。
 宗教団体としての神社は、約8万5千社だという…!神社凄いワ!
 宗教法人格を有さない小さなものを含めると、日本各地には20万社の神社があるんだって!つ、つまり神様が20万柱おられるってこと!?
 神様に対して「柱」は、失礼だって? 日本の神様を数えるときは、「1人、2人、3人」ではなく、「一柱(はしら)、二柱、三柱」と数えます。「大黒柱」という言葉もありますよね。

 気になるのは、イスラム教。日本に住むイスラム教徒(ムスリム)が増えているということ。「増える」ということは、魅力ある宗教ということです…よね?

 日本人ムスリムは、約4万7千人で、10年前から倍増。わずか10年で、倍増!これって、激増ですよね。
 1999年に全国で15カ所だった礼拝所「モスク」が、2021年3月に113カ所(およそ7倍)に増えたという。およそ20年で、7倍!ちなみに、日本在住のムスリムは、23万人だそう。 

 日本在住だったイスラムのご家族との会話…
「子どもが学齢に達したので、本国へ帰ります。主人は仕事がありますから、日本に残ります」
「日本の学校へ入れるといいんじゃない?」
「と、とんでもない!日本の学校へは、行かせません」
「えっ!?・・・」

 私は、日本の義務教育の学力は、今でも世界で上位。イスラム圏の人にとっても、日本の学校は悪くないはずと勝手に思い込んでおりました。ですから、拒否されて唖然としましたよ。

 日本の学校へ入れたくない理由は、学力の問題ではありませんでした。
 日本の学校では、皮膚の色、国籍等で「いじめられる」。そんな学校へ、我が子を通わせたくない。
 ・・・弁解の余地などありませんでした。
 有り難いことに、近年はムスリムの子が日本の学校で増えてきているという。特に都市部では、「同じ学校にムスリムの子がいてもさほど珍しい光景ではなくなった」とのこと。
 日本の学校!「いじめは絶対ダメ」をしっかり浸透させてよっ!

 トルコを巡ったことがありました。モスクの多さが印象的でした。99%の人がイスラム教徒。日本のお寺並に、そこここに「モスク」がありました。モスクの目印は、「ミナレット(尖塔)」。ハイハイ、それぐらい誰でも知ってますね。

 ミナレットには、スピーカーが取りつけてあり、「アザーン」が流されます。
「アザーンだあ?コーランじゃないのか?」って?
 スピーカーから流されるのは、「おーい!コーランの時間だぞー」というお知らせのアザーン(召喚)。私もトルコ旅行ではじめて知りました。
 コーランは、「イスラム教徒はどう生きるべきか」が書かれている書物。書物をスピーカーで流すのは、不可能。書物は、風船に吊して飛ばさなければ。


元米国大統領の動きが白眉

2024年08月22日 | Weblog
 日本の貨物船の船長と機関長が北朝鮮にスパイ容疑で拘束されました(第十八富士山丸事件)。そして、5年後に、「教化労働15年」の刑を宣告されました。
 それから、2年半後、日本の政治家が北朝鮮へ行って、2人を取り戻してきました。拘束されてから7年半後に、一応解決。
 日本の政治家にも、凄い人がおられるものだと感心しましたよ。

 その後、北朝鮮は、拘束していた米国人女性記者2人に対し、「教化労働12年」を言い渡しました。
 私は野次馬ですから、「日本の政治家は、北朝鮮に乗り込んで、労働教化15年の刑の2人を、7年半ぶりに救出したぞ。さて、米国はどうかな」と、興味津々でした。

 それでぇ、結末は、あっさりしたものでした。
 米国は、クリントン元米大統領を北朝鮮へ派遣しました。クリントンさんは、労働教化12年の刑の女性記者2人を、いとも簡単に救出。なんと、事件発生から約4カ月半という速さでした。日本は、事件発生から7年半後に救出。このことに勝ち負けなどありませんが、日米対決としますと、日本の大敗。
 米国…強くて、速くて、すばらしいですねえ。もっとも、同じ元大統領でもトランプさんに、クリントンさんのマネが出来るか?ご本人は、「金正恩は、私を待っている」と言っていますがね。バイデンさんも北朝鮮ぐらいへは行くでしょうが、足下がおぼつかなくなってしまっていますから、期待できませんね。バイデンさんは、大統領を辞めたら「電力会社」をはじめると思います。「売電(ばいでん)」なんちゃって。

 足利事件の菅家利和(すがや としかず)さんも、えん罪でした。無実を主張していたのですが、日々、「おまえがやったんだろう!白状しろ」。15時間以上も、「白状しろ、楽になれ」と責め立てられる日もあったという。それで、とうとう嘘の自白をして。無期懲役。

 酷似した経緯の、第十八富士山丸の2人と、足利事件の菅家利和さん。大きく違うのは、「解放後」、「無罪になった後」です。
 第十八富士山丸の2人には、「失われた7年半の補償」は何もない。ハイ、解放してあげたからね。辛かったでしょう。良く頑張ったね。…これで終わり。「慰労金?」そんな予算ないのっ!
 菅家利和さんは、再審無罪となったので、刑事補償法に基づき、国が補償金約8千万円を支払いました。8千万円を得たところで、「奪われた人生の17年半」が戻ってくるはずもありませんがね。
 教訓、「庶民は、北朝鮮へは近づかないこと」。