てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

母の身代わり

2009-01-03 10:20:41 | ファミリー
 母は無事に元旦を迎えることができ、身内で満86歳を祝った。園からもケーキにカードを添えて祝って頂いた。皆さんに支えられてのことと感謝にたえない。

 ところが松もとれない今朝、T叔父(母の次弟)の突然の訃報が入った。年末には電話で元気な声を聞き、達筆の年賀状が届いたばかり。晩年は喘息と肺気腫の持病があり、急に悪化したもの。夜中の3時に発作が起きたので寝床に座り、傍らの妻に寄りかかるようにしてそのまま息を引取った。

 T叔父は「温厚篤実」を絵に描いたような人で、声を荒げたのを見たことがない。名文の書き手で、スピーチが上手であった。生涯で48組の月下氷人を務めた親父の原稿のゴーストライターは、実はこのT叔父であった。
 また大学を中退しようとした小生に翻意を促したのは、T叔父からの心のこもった一通の手紙だった。そして私どもの仲人親もT叔父である。親子二代にわたる恩人である。
 母と同様に働き者で“仕事が趣味”のような人だった。3人姉弟の長女だった母の里は、このT叔父が後を継ぎ、何かと頼りにしていた。病に伏せる一番下のY叔父かて同じこと。訃報に接したらさぞや気落ちすることだろうから、母には告げずにいる。

 母は昨夜も39度の熱が出たが、薬の服用もなくクーリングだけで、今朝見舞った時には平熱に下がりすやすやと眠っていた。朝食も完食。なんだか弟が身代わりで逝ったような気がする。寅年生まれの享年84歳。合掌。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする