世界一健康長寿のニライの風来坊

豊饒を齎す理想郷は海の彼方の蓬莱島!ニライの島夢郷!!その桃源郷を求めて南の風来坊は今日も迷走する。

出色の「うちな-讃歌-沖縄戦終わって六十年目に」

2005年06月26日 | Weblog
沖縄戦を若者に伝えたい、との一途な願いから自費出版に漕ぎつけた元高校社会科教師の外間喜明さん!出身は沖縄県東風平村。「沖縄戦で父と兄を亡くし、生き残りとして父の代わりに平和のメッセージを発信したい」との想いからの出版である。現在、氏は神奈川県に在住して居られる。戦後60年の節目に沖縄「慰霊の日」の23日に自ら撮り続けた「沖縄の写真と詩<メッセージ>」・・・『うちな―讃歌―沖縄戦終わって六十年目に-』を出版する運びとなった。新聞資料(琉球新報)による私の推測では郷里への想い入れは深く、今は亡き父や兄への鎮魂が直接の動機とはなっているが沖縄戦で犠牲になられた同胞への哀悼の誠が氏の魂を揺さぶり抉り、亡き沖縄県民へ捧げる「鎮魂の詩」ともなっている。著書を拝読した私の感想は・・・平易な文体(詩歌)から滲み出る「慟哭の唸り」、鮮明で透明感溢れる南国の海と空と風の暗示が往時の残酷な状況を醸し出し渾然一体となったコラボが悲痛なまでに現出している。あまりにも鮮やかな写真の数々!!が平和の世を謳歌しているかの様に映るが根底には、あの悲惨さを彷彿とさせ看る人に訴えかけるインパクトは強烈である。氏の被写体に対する長年の技量が想い入れとなってフイルムに焼き付いた。僭越で、おこがましい、とは思ったが「趣旨と意図」を無視して単なる「写真集」として拝見しても貴重な一冊である。私の郷里伊平屋村の「嘉陽山」登山踏破のエピソードも懐かしく拝読させてもらった。幼少の頃が蘇って来たかの様な錯覚さえ覚えた。沖縄本島や宮古島、八重山諸島までの登頂記録の「写真集と詩歌」ともなっている。沖縄の現在、現実の状況・様相を深く抉り活写した「写真集と詩歌」がメインで氏の心底心情を吐露した出版物となっている。でも沖縄戦で散った亡き父と兄への「鎮魂の写真集と詩歌」である事だけは間違いない。そして戦争を知らない若者や子供達への強力なメッセージにもなれば、と思い一読者として県民として、この著書を推薦する由縁・所以である。・・・



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