辛辣な論評で定評のある評論家、識者でさえ予想しなかった
大惨敗に全てが語られている。年金問題への不信、政治とカネ、
閣僚の放言、審議時間不十分な議案の強行採決等々・・・がトータ
ルで国民の政治不信を招き自公民政府・与党にノーを突きつけた。
国民による安倍内閣への不信任である。―大敗惨敗の証明―。惰
性的ぬるま湯的長年の官僚支配の政権を断罪し指弾した結果で
ある。持ちつ持たれつの馴れ合い政治にストップを掛けた。どうせ
信任し再任するだろうとの傲慢と驕りが通底にあり心の緩みから生
じた結果である。・・・
●「年金記録不備」の問題は歴代内閣の怠慢と放置が今日の悲惨
な結果を招いた。その意味でも自民与党の責任は重く野党に責任
転嫁はできない。与野党で早急に取り組み解決すべき問題であ
る。・・・国民を蔑ろにしたツケ・・・
●「政治とカネ」の問題は一般常識で通用している1銭以上の<領
収書>添付で透明性を高めるべきである。政治資金管理団体、政
治団体を問わず領収書添付を義務付ける。・・・5万円以上を添付す
る姑息な遣り方に国民は疑惑を抱き反発した・・・
●「閣僚の放言」・・・<女は産む機械>の柳沢氏放言、<(原爆投
下)は~しょうがない>の久間氏放言は、慢性・惰性化した長期政
権の「驕りと傲慢の発露・露呈」である。・・・国民を軽んじた官僚の
傲慢慢心化した悪弊の発露・・・
●「強行採決」・・・法案個々の性質により審議時間を予測しその範
囲内で採決する。そうでなくても慣例・慣習によりある程度、予測が
つくのでその範囲内で審議する。そういう過程を経て採決する。そ
れが常道である。にもかかわらず姑息に強行採決した。法案成立
の「数の多さを誇示」し「数の実績」を訴えたかった、それが本音で
あろう。その横暴を許したのも、かつては 泰然自若と鎮座し政治
的知恵(バランス感覚)と豊富な経験を有するドン・長老格が居た。
それが今は居ない。全体に睨みの利く司令塔が居なかった。その
事が今回の惨敗を生んだ。<強行採決>は民主主義の根幹を揺
るがす 数の横暴・暴力 の何ものでもない。一言で言えば『驕る者
は久しからず』である。どうせ反対しても<数の多さで勝つ>、その
慢心が自民党議員の通底にあるからこそ全ての一挙手一投足に、
そのことが如実に現れる。国民はそういう事が許せないのである。
数の横暴を、暴力を、見せ付けられたから民主党や野党は必死に
なって1議席でも多く獲得する手段にでた。それが今回、はからず
も実現した。安倍政権は国民の審判を真摯に受け止め国民が何を
求めているかを察知し続投すべきか責任を執って辞任して他に譲
るべきか、思案のしどころである。記者会見では続投するという。そ
の背景には 「他には任せられない、俺でなければ改革は続行でき
ない」、「戦後レジームからの脱却、仕上げ、改革は、安倍でないと
できない」、政権公約で総理になったのだからその実現の為にも続
行が必要だという。・・・そこにも驕りが垣間見える。何故、他の議員
でないとできないのか、何故、他の議員だと改革が停滞するのか、
改革の続行は安倍首相でないとできないのか、それにも説明がな
いし疑問である。・・・自民党内には惨敗の濡れ衣は着けたくない、
後始末の不始末で非難を蒙るのは御免だ、それが本音なのだろ
う。そういう理由から次期安倍政権の担い手、成り手が居ない事も
続投を余儀なくさせる結果となっている。惨敗の問責がでない理由
は他にもあり複雑である。参院での審議がどういう過程を通って審
議されていくか今後を注視し見守っていきたい。・・・
付記:惨敗の原因は地方の疲弊、地方の格差、中小企業、WTOと
ETA等世界の農業の趨勢と中小農業の保護育成、課税の増加の
現実等々にも敗因・惨敗の原因がある。
●http://d.hatena.ne.jp/naha36/
●http://plaza.rakuten.co.jp/okinawanaha67/
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