ホルモン屋徒然草~珍しホルブロだ

新米ホルモン屋の親爺の日々。ホルモンのこと、店の出来事、周辺の自然や話題。

「たち」で一杯

2009-01-13 12:09:32 | 第1紀 食べる・飲む
昨夜は三連休の最終日の月曜日。
祝日営業で10時までとなるので、新年の店長会議をすることに。

場所を探すが多くの店が三連休は日曜日を営業とし、月曜日を休む。
また、当店のように祝日の終了時間が早い店が多い。

あてずっぽうに会場を探すこととなったが、案外、近くにあるもんだ。

「味勢」。
関西出身のおっちゃんが頑張っている「網玄」グループの巨艦店だ。
一階はテーブル席。
二階が個室。
三階は宴会ができる和室なのかな。

12時まで営業ということで二階の個室に入る。

個室といっても最近流行りの店はやけにギュウギュウ詰めだったり、屋根裏風とか隠れ家風とか言って狭い部屋が多いが、ここはイスも広く居心地のいい個室である。

メニューも魚介から鍋、焼鳥から名物のたこ焼きまである。

ワタシの狙いは最初から「コレ」であった。

「たち」(「タチ」)。
鱈の白子である。
あのねっとりとした食感は真冬しか味わえない珍味である。
  (真鱈の真っ白でぷりぷりした「タチ」が最高である)

さっそくポン酢と天ぷらを注文。

生のポン酢はいい。
「たち」もピンキリで鮮度も必要なのだが、これはすごくいい。

もっとも好き嫌いは分かれるところであろう。
しかし、これをポン酢に浸しモミジオロシをつけて食べるのは至福のいっしゅんである。

そしてこうなれば、やはりビールじゃなくお酒だよね。

幸い、「味勢」にはドブロクがある。
店員のオススメで一升瓶丸ごといただく。
発酵している酒であるから正味7合くらいしか入っていないのであるが、アルコール分20%で、しかも腹の中で更に発酵するから当店精鋭四名には丁度いいのかもしれない。

上手な店員のトークで先ずは透明な上澄みからいただき、少し振って濁りも。
へたな甘さもなく、逆に洗練されすぎている感は否めないのだが、やはりこの季節にはお似合いである。

「たち」の天ぷらも登場。
これは塩をつけてアツアツをいただくのがいいから、急いで口に頬張り、酒で口をゆすぎ、また頬張る。
またまた至福の瞬間である。

大皿のヒラメや生蛸もいいのだが、こちらはちと上品で純米酒のキリッと冷えてた方が合うのかもしれない。

たぶんいつもよりは静かな店内であろう。
それだけに「キチンと」会議もしながら宴会は続くのである。
中央資本の若向け居酒屋と違う、本物の居酒屋の姿であり、居心地のいい空間としっかりした受け答えのできる、それでいて大将さながらのフレンドリーな会話が楽しめる店員が配置され、とっても楽しく時間を過ごせる。
いい店だなと感心。
たたずまい、料理、サービスが全て調和して高い質を保っているのは見事だと思う。

そして我々は次へ。
秘密の「K」へ連れて行く。
ここも、Kさんのあの一流の客との距離感を保ったサービスの中で、居心地のいい時間をすごし、シンデレラタイムはとうに過ぎているのにカラオケが止まらない有り様。
無事に照明もついていたし、氷もできていた。

まあ、もっともキャンドルライトはこの寒い冬にはあわないのだけど。
  (なんのことかって。わかる人にしかわからない事があってもいいじゃないか。たまには。)