かつての日本の隠れた食肉文化の中心は
馬肉であったと思う。
今でも、岩手県なら青森県をまたぐ二戸以北の県北地方や遠野、東北では福島などが馬肉を食べる習慣をもっているという。
現在、国内では長野と熊本が生産量が多く、なかでも熊本には馬肉専門のと畜ラインを持った日本有数の工場がある。
南部曲屋にもあるように、ちょっと前の農家は人が住む家と馬小屋が隣接していた。
私の母方の実家もそうだったような気がする。記憶は不確かだが。
農耕の使役として家畜となっていたように思う。
「をかしら屋」の常連さんにも、昔を懐かしむように馬を語る方がいる。
さて、「をかしら屋」ではスポットで
馬刺しを扱っている。
当初は熊本産を扱ったが、国産はとても高くて当店の価格ラインでは皆さんの口に入るほどの量・枚数を提供できない。最近は中国産を使用している。飲食店の多くは中国産・カナダ産などの肉用種の馬肉を使っているんだろう。
さしが多いが、これは好き好きである。赤身系の馬刺しを好む方も多いし、馬の脂には独特の香りがある。これも好き好きである。
そして、メニューには無いが、「コーネ刺し」(馬のたてがみ)もある(在庫はあと一個かな?)。コーネはコーネ脂ともいうから、真っ白な脂である。融点が低いから、とろける直前を舌で味わうのがいいんだろう。好き好きというより、際物である。
写真は、馬刺し&コーネ刺し。仙台から出張できたお客様が注文された時に撮ったもの。酒呑みにはたまらない組み合わせかな。
さくらは、もう少しいろいろトライしてみます。
入手ルートも限られていますので、ちとたいへんですが、県北産の馬肉あたりを狙ってみようかなと思います。
すき焼きもいいようですので。
PS:馬肉のと畜場。生産量は多くないでしょうから、熊本のように専用と畜ラインをもっているところは少ないんじゃないでしょうか。
いわちくさんでも、年何頭かと畜していたと思います。頼まれて。
馬は既設ラインには乗りませんから、職人さんの出番ですよね。この技を見たことないのは悔やまれますね。機会があればじっと見てみたいものです。
馬ホルモンもファンがいるようで。少しですが当店でも在庫があります。熊本のメーカーで煮込みにしたものですから、こちらの味覚にあうかどうかは個人差です。