今日の即興詩「滝場の修行者」
にんげんはまぶしい／まぶしくて／目を開けていられない／目を閉じて／まぶしいにんげんを見ている
にんげんの全身はまぶしい／まぶしくて／目を開けていられない／目を閉じて／まぶしいにんげんの全身を／見ている
にんげんのはだかはまぶしい／まぶしくて／目を開けていられない／目を閉じて／まぶしいにんげんのはだかを／見ている
にんげんのはだかが包んでいるこころはまぶしい／まぶしくて／目を開けていられない／目を閉じて／まぶしいにんげんのはだかが包んでいるこころを／見ている
にんげんのちぶさに流れるみどりいろの髪は／まぶしい／まぶしくて目を開けていられない／目を閉じて／まぶしいにんげんの／ちぶさに流れる髪を見ている
見ているのは／岩である／滝場の水飛沫を受けている岩である／ここで修行者が／はだかの修行を続けている／岩には目がある／岩は／目を閉じて／まぶしいにんげんを見ている／にんげんに朝の日の光がさんさんと差し込んでいる
我が家の焼きたての熱い熱い焼き芋はうまい。うまいうまい。食べながら、何度でもうまいを連発する。鼻先に立ち上がる湯気すらうまい。
焼いた焦げ目からじゅるじゅるで蜜が流れる。品種はベニハルカ。今年はこの品種に限った。収穫量は、例年に比べ比較的少なかった。研究が進んでいるのであろう、この品種は甘い。ケーキよりアイスクリームより甘い。最高品だ。
寒いと貯蔵が難しい。新聞紙に１個１個包んで段ボール箱に入れ、家の中の温かそうな場所で貯蔵しているが、それでも腐る。腐らないうちに食べてしまうようにした方がいいようだ。
皮を剥かずに食べる人もいるが、このお爺さんは皮を剥いて食べる。ふうふう湯気を吹きながら食べる。体の奥から温まって来る。寒い冬の日の食の贅沢を、贅沢した。
そうか、そうだった。今日はクリスマス・イヴだった。
でも、僕はキリスト教徒ではないから、ミサにも行かないし、格別どうってことはない。
教会音楽の賛美歌をオルガンで聞くのは好き。ピアノで聞いてももちろん好き。わざわざは聞きに行かないけど。
＊
クリスマスソングを歌ってみよう。
「きよしこの夜」
作曲 F・Gruber 作詞 由木康
♪ きよしこの夜 星はひかり すくいのみ子は まぶねの中に 眠りたもう いとやすく
♪ きよしこの夜 み告うけし まき人たちは み子のみ前に ぬかずきぬ かしこみて
♪ きよしこの夜 み子の笑に めぐみのみ代の あしたのひかり かがやけり ほがらかに
＊
いいなあいいなあ。キリスト教徒になったみたいにじんじん来るなあ。今日はすくいのみ子が出現された日。嬉しい日。よろこびの日。
なんか楽しむことはないかなあ。せっかく寒い冬の日を生きているんだから。
生きている冬の日には冬の日の楽しみがあるはず。きっとあるはず。
長靴を履いて雪の野原を歩いてみようか。倒れないように、杖を左右に突いて。雪帽子を深めに被って。白い蒸気の息をはあはあ吐きながら。
日が高く昇って来ました。雪解けが始まりました。軒端に雫が落ちる音がします。うっすらとしか積もっていないので解けるのも早そう。
大根の葉っぱを隠していた雪が解けて、葉っぱがゆっくり顔を出し始めました。おはよう、大根さん。これだけ冷え込んでいるから、大根さん、凍結防止の役割の、糖分が加わって甘くなっていることだろう。
山里は静か。雪景色になればもっと静か。大根さんを人間に見立てて声を掛ける。
おはようございます。山里にはうっすらと雪が降り積もっています。北に連なる脊振連山が雪化粧。一面、白銀の世界を楽しんでいます。
＊
庭の小鳥たちの餌場の雪を退けてあげました。小鳥たちが山から下りてきているので。目白さんが食べる新しい蜜柑も加えました。雀さんが食べる屑米も新しくセッテイングしました。
＊
日の当たる濡れ縁に来て、猫のAちゃんがこれを眺めています。
