クリニックに来ました。待合室は満席。
ひゃあ、患者さんで溢れてる。席がない。
みなさん、病院が好きなんだなあ。病気したら、此処に来ざるを得ないからね。
クリニックに来ました。待合室は満席。
ひゃあ、患者さんで溢れてる。席がない。
みなさん、病院が好きなんだなあ。病気したら、此処に来ざるを得ないからね。
体が生きているのか。こころが生きているのか。
両方だよね。
両方が仲良く手を携えて生きているんだよね。
喧嘩なんかしないで仲良くしていてくれてよかったと思う。
今日を生きました。ありがとうございました。
夜空の星に報告をする。
よかったね、と星がちろちろと光って返答する。
目蓋の裏に住んでいるわたしの神さまも、よかったねを言って安堵させる。
考えたからどうにかなるってことでもない。
でも、考えている。
へぼ碁を打っているときのように。
頭の中の細道を行ったり来たりしながら。
ひょっこり細道に日が差し込んでくる。
そこで立ち止まる。あたたまる。
日向ぼっこをするだけの、それだけの楽しみを与えられる。
新しい蜜柑を目白さん夫婦に切ってあげました。
はるばる山から人の住む里へ下りて来るんだから。
庭に立てた枯れた笹竹に挿してあげました。
冬の日がぽっかり射しています。
やっと登場です。おいしそうに蜜柑の蜜を啄んでいます。
人間って生き物は案外とやさしんだね、って言っているかもしれない。
いつ終わってもよろしい。
四方八方よろしい。よろしくないというところはない。
わたしがわたしを終えても、それで困るというところはない。
滞りがない。
野原を風が吹いて吹いて、青青と吹き抜ける。
いつものようにいつものようにいつものように。
これから5回目のコロナ防御のワクチン接種に行く。掛かりつけのクリニックで接種をしてもらう。
下着上着、たくさん着込んでいるから、腕がまくり上げられないのではないかと心配になる。
そんときはそんとき。ま、みんな脱いでしまえばいいこと。看護婦さん、そこはしかし、手慣れたもんだろう。
排便をしたくなると、促される。下腹部がもぞもぞする。ちゃんと通知が来る。
よくしたもんだなあと思う。感心する。
便座に座るとたちまち排便となる。出し終わる。すっきりする。
もう一度感心する。人間の体って、よくできているもんだなあと思う。
この、よくよく造られている体の、わたしが主人。ちょっと威張りたくなってしまう。おほほんと高い咳を放ちたくなる。
しょうもないお爺さんである。いつもいつも、しょうがなくしている。
湯気の上がる朝ご飯を椀に盛って、半分ほど盛って、掻き混ぜた納豆を載せる。
それにプラスして高菜の一夜漬けを載せる。一夜漬けは鰹節がたっぷり加えてある。
高菜の青菜のいい匂いがする。鰹節の匂いがする。お醤油の匂いがする。白ご飯の炊き立ての湯気の匂いがする。
しょうもないお爺さんはたちまち<反しょうもないお爺さん>に豹変する。生き生きする。
うまいうまいを連発する。萎んでいた目が大きく開く。ウツボの口のようになる。
大葱を畑に行って引いてきた。土中深くスコップで掘り上げて。籾殻を掻き分け掻き分け。地の底に、元気の良い大髭小髭がうじゃうじゃしていた。健康な白葱だ。深緑の葉っぱも長く伸びている。
外は寒い。木枯らしが舞い上がる。縮み上がる。俎の上に載せて包丁で鬚根を切る。水道でじゃぶじゃぶ洗う。手が冷たい。
今夜は白葱の焼き葱をするつもりだ。青い葉っぱは小刻みに刻んでおく。葱の切り口からはとろりとろりのねばねばエキスが垂れる。これを茹でうどんを食べる際には、麺が見えなくなるほどにざっくりと落とす。