なんでそうなるのか

青森県八戸市で公務員試験塾オクトを主催する岡政也のブログです。

戦後史の正体

2012-10-29 11:07:02 | 日々雑感
話題の本、孫崎 享著「戦後史の正体」を読んだ。
戦後の日本史を「米国からの圧力」という観点からとらえ、戦後歴代首相を対米「追随派」と「自主独立派」に二分する。
非常に面白く、かつ分かりやすい。

現代のニュース、世相に関心を持たねば、と思いつつ、新聞記事を読み飛ばしてしまうことが多いのは、「わかりにくいから」だ。
領土問題は政治問題、TPP問題は経済問題、というように、一つ一つの報道が脈絡なくなされるような印象を受ける。一応の解説を読んでも、腑に落ちることなく、次の日の報道と結びつかない。

そこに、日本にとって、戦後の政治に最も大きな影響力を持つ「米国からの圧力」という視座をとることによって、納得のいく、わかりやすい理解が得られる。マスコミから得られる情報だけでは、組み合わせることのできないピースがきれいにつながっていく。

怪しげな陰謀論とは一線を画する好著、だと思う。
だが、共通する危険性はあると思う。
それは、その「わかりやすさ」だ。

たとえば、戦後歴代首相を「自主」と「追随」をきれいに二分することは可能なのだろうか。(一部~、という分類もなされてはいるが。)

孫崎氏も、「アメリカの中でも、対日方針は一枚岩ではない」と分析する。ならば、一人の人物にも複数の側面があり、どちらから光を当てるかによって見え方も変わってくるのではないか。

いずれにせよ、今の日本の置かれている立場を、深く考察する契機を与えてくれる著作だと思う。