パッと見た目

　直観は大切だ。だが、受験勉強や試験については、外れていることも多い。
とくに、難しいかそうでないか、についての判断だ。

　知識の全くない分野について初めて見るものは、ものすごく難しく見える。高校の数学で使う記号を初めて見た時、これはムリ、との感想になってしまう。

　だが、いったん中身がわかってしまうとなんでもない、試験問題も、パッと見た目は難しそうだが実は基本問題、というケースも、公務員試験においてはかなり多い。

　とにかく、食わず嫌いは損をする。ややこしそうなことでも、恐れずに首を突っ込んでみるのが望ましい姿勢だ。

忙しさ

　桜の咲く公園を歩いた。
数年前までは、「忙しいから」と言って、そんな時間はとらなかった。

　ゆっくりと歩いて、ふと思ったのは、忙しいから花を見る暇もない、のではなく、
花を楽しむわずかなゆとりも否定することで、無駄に忙しい気になっていたのではないだろうか、ということだ。

　外的な状況からもたらされる、どうにもならない忙しさもある。同時に、内側から、心の焦りが生み出す、心理的な忙しさもある。
路傍の花を、時折愛でる気持ちを、どんな状況にあっても忘れ去りたくないものだ。

仕事のやりがい

仕事にはやりがいを求める。
ただお金を稼ぐため、なんでもいい、というわけでもない。
お金をもらえても、やりたくないこと、続けられないことは山ほどある。

それはいいのだが、やりがい、の基準が、全面的に自分、であってもならないと思う。
自分以外の人に、世の中に、どう役に立っているか、そこにやりがいを求める気持ちも混ざっていなければならない。

エゴを完全に排除することはできないし、その必要もない。エゴは、生きるエネルギーそのものだからだ。
だが正しく制御しなければ他者のエゴと衝突してしまう。それでは生きていけない。

やりがい、を社会的に調和したものに求められるようになることは、大人になることそのものだと思う。

意思の力

心頭滅却すれば火もまた涼しくなるわけがない。やけどするに決まってる。
意思の力は超能力ではない。腹が減ってもねむくても、たちどころに威力は半減する。

だから、腹が減りすぎないように食事に気を使い、睡眠を確保し、周到に準備し、実行する。
思い描いたことをやり遂げられるようにコンディションや環境を整える。

意思の力、とは、そのような、調整力を伴った力だ。
現場で念じて海を割って進むような力ではない。

駆け引き

勝負の場面、交渉の場では駆け引きが必要だ。
計算高く、マキャベリストであるべきだ。


でも普段の生活は、駆け引きなんて、およそめんどくさい。
愚直であるほうが微笑ましい。

その二つを、うまく切り替えられるような、大きな人間でありたい。