はじめるのに

五十近くになると、何か新しいことを始めるとき、「今更」という気持ちがついて回り、ためらってしまうことが多い。

この、思考の癖を何とか脱却したいと考えている。

「ことを始めるのに遅すぎるということはない」とよく聞く。全くその通り、と思うが、上記のような思いも抜け切れない。
残りの時間を無意識に計算し、体力の限界を言い訳にし、困難なこと、面倒なことが起こらないようにする。

こうした意識の働きの中には「大人の知恵」と呼ぶべき、無駄を省いてくれる良い部分も含まれているが、半分以上はマンネリ、怠慢、惰性、を正当化しようとするネガティブな面だ。


難しいのは、それを峻別することだ。　若いときほどの体力がないのは事実だが、だからといって、日常の振る舞いならそんなに大きく衰えているわけでもない。

年齢を言い訳にすることだけは避けていきたい。