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The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

『アガサ・クリスティー 名探偵ヤルセン』初放送日

2021-12-30 | アガサ・クリスティ
”Agatha Christie's Hjerson”

2021年 スウェーデン
全8話

以前コチラでご紹介しました 『名探偵ポアロ』のスピンオフ的な新作ドラマです。
この度放送日が告知されましたのでご案内しておきます。

2月11日(金)7:00pm~

第一話は、豪華客船が舞台になっており、『ナイルに死す』を彷彿させる内容となっている様です。
ベルギー人であるポアロとスウェーデンで活躍したフィンランド人の名探偵ヤルセンとの類似点も
興味深い。





そして、以前ご案内しました様に、その前に

2022年1月2日(金)8:55pm~

第一話の冒頭約10分間が日本初解禁放送されることになっています。

又、これも以前書きました様に、『名探偵ポアロ』に登場する アガサ・クリスティの分身的存在
と言われる推理作家であるアリアドネ・オリヴァによって生み出されたのが ”スベン・ヤルセン”と
いうキャラクターです。
その アリアドネ・オリヴァが登場する『名探偵ポアロ』のエピソードも放送される予定になって
います。



”名探偵ポアロコレクションと銘打って、

『ひらいたトランプ』
『マギンティ夫人は死んだ』
『第三の女』
『ハロウィーン・パーティー』
『象は忘れない』
『死者のあやまち』
『複数の時計』
の7作品が、

2月11日(金)6:00 am~ 放送予定 されています。

オリヴァ夫人と言えば、”りんご” ですね。
上記のドラマの中で ヤルセンがどんな風に言及されているのか、又 ”りんご”がどの位出てき
ますでしょうか。
色々興味が湧いてきます。
楽しみなドラマです。

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

さて、今年もあっという間に明日は大晦日。
何時にもまして時間の過ぎ去る速さを感じる一年でした。
出口の見えないコロナ禍の中、鬱々とした日々を送りながら、少しでも気分転換をしたい思いで
拙い記事を書いて参りましたが、本当に多くの方々にお訪ね頂き、又gooの内部では多くのリアク
ションボタンを押して頂き嬉しく 大変励みになりました。
何時も有難うございます。

来る新年が少しでも明るい兆しが見えます様に、そして皆々様のご健康とご多幸をお祈りいたします。

来年もボチボチ続けて行こうと思って居ります。
どうぞ引き続きご指導、ご鞭撻頂けます様お願い致します。



『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』ドラマ製作

2021-10-21 | アガサ・クリスティ
”Why Didn't They Ask Evans?”

2021年
3エピソード

『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』”Why Didn't They Ask Evans?” はアガサ・クリスティに
よる1934年に発表された、いわゆる”ノンシリーズ”とされる、ポアロもミス・マープルも登場しない
作品です。
(但し、ITV版ではジュリア・マッケンジー扮するミス・マープルが登場する形でドラマ化されてい
ます)

原作の概略は、
牧師の息子ボビ―・ジョーンズは、ゴルフの最中に崖下に転落した瀕死の男を発見した。男はわずか
に意識を取り戻すと、ボビイに一言だけ告げて、息を引き取った。「なぜ、エヴァンズに頼まなかった
のか?」 その謎に包まれた言葉と男のポケットに入っていた若く美しい女性の写真を手掛かりに、
幼なじみのお転婆娘フランシス・ダーウェントとともに謎の言葉の意味を追うボビイ。若い男女の
ユーモアあふれる縦横無尽の大活躍。

昨年だったか(?)この作品がドラマ化されると発表されていたのですが、なかなか情報が出ず、
ただ、ヒュー・ローリーが監督、脚本を担当する・・・とだけ発表されていました。

最近ようやくキャストの一部、画像等が出てきました。



今回監督、脚本、製作総指揮を担当、そして自ら出演するヒュー・ローリーは、『ドクター・ハウス』、
『ナイト・マネジャー』等で良く知られる実力派の俳優さんですね。

出演者は、
ボビー・ジョーンズ:ウィル・ポールター
フランシス・ダーウェント:ルーシー・ボーイントン
ジェームズ・ニコルソン(精神科医):ヒュー・ローリー
その他、
メイヴ・ダーモディ、コンリース・ヒル、ダニエル・イングス、ジョナサン・ジュールス等




(source : deadline, 海外ドラマNAVI & etc.)

過去にBBC版として製作されたクリスティ作品は、サラ・フェルプスによる解釈による脚本により、
原作とは大きく変わる内容になっていました。 この点は様々な見解がありますが、個人的には余
りにも手を加えすぎの様な感じを持っておりまして、これ迄何度もひつこく書いてきました。
今回のヒュー・ローリーはどの様な解釈で脚本を書き、どの様な出来になっているのかとても興味
があります。

撮影は未だ途中の様で、順次情報も出てくると思いますので、又追記します。

尚、配信はBritBox(BBCワールドワイドのアメリカ法人とITVの映像ストリーミング配信子会社の
合併で設立された映像ストリーミング配信サービス)予定。
リリース日は未発表です。

原作は、
「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」
(ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) 文庫 – 2004/3/1





『アガサと殺人の真相』

2021-06-30 | アガサ・クリスティ
”Agatha and the Truth of Murder”  2018年


世に良く知られている”アガサ・クリスティ失踪事件”
アガサ・クリスティが1926年12月に11日間失踪した事件”Agatha Eleven Missing”がありま
した。 失踪の理由やその間何をしていたのかは謎のまま、今なお多くの人の想像を掻き
立てています。

大分前にも取り上げた事がありますが、この事件を題材にして独自の解釈で ヴァネッサ・
レッドグレイブ、ダスティン・ホフマン、ティモシー・ダルトン等の出演により1979年製作、
公開された映画『アガサ 愛の失踪事件』”Agatha”もありました。

今回のドラマは、同じくこの事件を題材にしたフィクションミステリドラマです。



監督:テリー・ローン
脚本:トム・ダルトン
出演:
アガサ・クリスティ:ルース・ブラッドリー
メイベル・ロジャース:ピッパ・ヘイウッド
アーサー・コナン・ドイル:マイケル・マケルハットン
ディックス警部補:ラルフ・アイネソン


執筆活動に生きずまりを感じ、又結婚生活も上手く行かなくなり夫からは離婚を申し出られてい
たアガサ・クリスティはアーサー・コナン・ドイルに助言を求めます。





ドイルは、「ベルギー紳士」(ポアロの事)は読者が飽きているだろうから、もう止めた方が良い。
自分もシャーロック・ホームズを復活させなければ良かった。等と云います。
そして、ゴルフ場の設計を提案されます。

そんな失意の日々を送るアガサの元に、列車内で最愛の友人フローレンス(フローレンス・ナイ
チンゲールの孫)を殺害された元従軍看護師メイベルが訪れ、犯人捜しを依頼します。
6年前の事件は迷宮入りし、捜査は打ち切られていたものの メイベルは独自に捜査を続け複数
の容疑者を探し出していた。

一旦はその申し出を断ったものの、メイベルが置いて行った資料を見るうちに 追い詰められ
た現状から逃れるように メイベルと共に捜査を開始する事を決心するアガサ。

アガサは遺産執行代理人に、メイベルはメイドにそれぞれ変装し 偽の遺産相続話で容疑者達を
ある屋敷に呼びだす。



一人ずつ話を聞きながら容疑者の様子を見るアガサですが、そんな折その中の1人が銃で撃たれ
二階から落下して死亡する事件が起きます。

捜査の為警察からディックス警部補が屋敷にやって来ますが、彼によればクリスティー夫人が
失踪した為、ヘリコプターが出動するは、警察からは5000人が捜査にあたっているはという状
況なので、この事件を担当できるのは自分を含め3人のみだと。
この時アガサは初めて自分が失踪したと世間を騒がせている事を知ります。



ディックス警部補は早々にアガサの正体を見破っていました。
一方 犯人の策略で犯人に仕立てられたメイベルは逮捕されてしまいますが、アガサと手を組んだ
警部補と共に犯人を逮捕する事ができました。

失踪事件に関して、記憶喪失の為何も覚えていないという事で通したアガサは、家に戻り夫と離
婚を決意します。
そして、別れ際にディックス警部から言われたヒントを元に新たな作品を完成させます。
タイトルは、”The Truth of Murder”(殺人の真相)、しかし最後にそのタイトルを消して書き直
したタイトルが ”Death on the Nile”(ナイル殺人事件)でした。

あの空白の日々を題材にした作品は色々ありますが、その期間にアガサ自身に事件の捜査をさせる
という新しい解釈で、色々小ネタも楽しみながら軽いミステリとして楽しめる作品だと思います。

小ネタその①は、フロレンスの殺害犯人の特徴の一つが ”茶色の服の男” (The Man in Brown
Suite)

これは実際の作品のタイトルでもあります。 大昔に読んだ中で何故か特に好きな作品でしたので、
チョット嬉しかった。

小ネタその②は、アガサ失踪の捜査の為、警察はアーサー卿(コナン・ドイル)に心霊術を使って
捜査を依頼したと(ディックス警部補の話によれば) これは、コナン・ドイルが実際に心霊術
に凝っていた時期があったという事を引用していますね。
その他、それとなく小ネタ含みですので、これを見つける楽しみもあります。

このシリーズは全部で3作品あり、
2作目は、「アガサとイシュタルの呪い」”Agatha and the Curse of Ishtar”
3作目は 「アガサと深夜の殺人者」 ”Agatha and the Midnight Murders”
がありますが、チョット変わっているのは、3作品ともアガサ役の女優さんが異なるという事。

他2エピソードも追って書ければと思いますが、何時もの通りどうなりますか・・・・

現在Huluで配信中です。



ミス・マープル『復讐の女神』ジョーン・ヒクソン版

2021-06-05 | アガサ・クリスティ
”Nemesis”

Miss Marple : Season 2
BBC 1987年2月初放送

過去に何度も観ていたのですが、先日改めてジックリ観直す機会があり、今更ですが今回初め
てこのドラマに触れてみたいと思います。

言わずもがなですが、原作はアガサ・クリスティ1971年刊行作品で、『カリブ海の秘密』の
続編として書かれた作品です。

原作はもう遥か昔に読んだのですが、今回久し振りに改めて再読致しました。
いや~、あちこち忘れているもんです。

そして、改めて読んでみてドラマの設定が原作と異なる部分が幾つかあった事に気付きました。
ジョーン・ヒクソン版は基本的に原作に一番忠実に描かれているのですが、珍しい事ですね。



キャスト:
監督:デービット・タッカー
脚本:T.R.ボウエン

出演:
ジェーン・マープル:ジョーン・ヒクソン
ジェイソン・ラフィール:フランク・ガットリフ
ライオネル・ビール:ピーター・ティンバリー
マイケル・ラフィール:ブルース・ベイン
エリザベス・テンプル:ヘレン・チェリー
ワンステッド教授:ジョン・ホースリー
その他

原作では『カリブ海の秘密』の続編とされてはいますが、特に繋がりがないので順序を気にする
事は無いと思います。
なので、BBC版でも『カリブ海の秘密』の方が後に放送されています。

『カリブ海の秘密』で自らを”Nemesis”になぞらえ、ラフィールの協力を得ながら事件を解決した
ミス・マープルでした。
しかし、病身で大富豪であったジェイソン・ラフィールが亡くなり、その遺言書の指示で彼女が動く
という経緯になります。

ラフィール氏の死を知ったミス・マープルは故人の弁護士からの手紙を受けとります。
弁護士は、ラフィール氏からミス・マープルへの調査依頼があると告げますが、調査の内容は明確
ではなく「英国の歴史建築と庭園めぐり」のバスツアーに参加する様にとだけ告げられていました。
調査の成功報酬は2万ポンドと告げられたミス・マープルは、ビックリです。
(当時の2万ポンドと言えば、今で考えると10万ポンド位の価値があるんでしょう。)
この時のマープルさん、2万ポンドあればヤマウズラ丸ごとが買いたい、そしてマロングラッセも・・・
と普通のおばあちゃまのリアクションで可愛いです)



マープルは 丁度別居してマープルの所に身を寄せていた甥のライオネルと共にツアーに参加する事
になります。
(ここが原作と大きく異なる点ですね。 原作ではライオネルは登場せず、マープルさん1人で参加
しています)

バスツアー中も、どこで何が起こるのか思い悩みながらも周囲を注目するミス・マープルは、
ツアーのメンバーの中に彼女を監視する役割の人と保護する役割の人がいる事に気付きますが、
誰がそれぞれの役割を持っているのか・・・・。

セント・アグネスの前校長であったエリザベス・テンプル(ヴェリティ―を可愛がっていた)


ワンステッド教授(犯罪心理学の教授であり、後に内務省の役人である事が分る)


マープルの自宅を偵察していた女性二人組


そしてアビー・デューシス村に着くと、マープルを迎えに来たクロチルド。
彼女は三姉妹でこの村に住んでいるが、生前のラフィールからマープルを自宅に滞在させるよう
に指示があったと。


噂話や周囲の状況から次第に分かってくることは、ラフィールの一人息子のマイケルと婚約して
いたヴェリティが結婚直前に何者かに殺害されて、その容疑がマイケルに掛けられていた事。
マイケルは素行に問題があり、この事件でも逮捕はされたものの 何とか裁判は逃れ、その後
海外へ、帰国後はホームレスの様な生活をしていて行方も分からない状態。
そして、そのヴェリティが通っていた学校の校長がエリザベスであったこと。
又ヴェリティの親代わりで溺愛していたのがクロチルドと同居している妹であること。

等から、どうやら注目すべき点はマイケルとヴェリティに関する過去の事件なのではないかと
気づいたミス・マープルは、ラフィール氏の漏らさぬお膳立てに乗り、ラフィール氏の望んだ
様に”Nemesis”となり調査を開始します。

残念ながら殺人事件は起きてしまったものの、ミス・マープルは次第に真相に近づきます。

"Guardian angels”(守護天使)達にも助けられ、事件は解決します。

最後にワンステッド教授に連れられてやってきたのは、美しく改修されたラフィール氏の邸宅
でした。
そこに待っていたのは、ライオネルの働きによって見つけられたマイケルでした。

そして、マイケルから渡されたのはミス・マープルに宛てたラフィール氏からの手紙でした。

”ありがとう、ミス・マープル
私のネメシスよ。
又会おう”

冒頭書きました様に、この作品はライオネルの登場を含み原作と幾つか設定が変わっています。
マイケルは原作の中では会話の中でのみの登場でしたが、ドラマではかなりの登場場面があり、
ホームレスの姿もそれなりにワイルドで良いんですが、最後にミス・マープルに会う場面では
ひっくり返る程の変貌で美しい姿を見せてくれます(別人か?と思う程)





他の作品でのミス・マープルは、何か事件が起こり 持ち前の好奇心から首を突っ込み、鋭い
観察眼で解決の助けをする・・・という段取りになっていますが、この作品だけは特別で、彼
女に依頼された事が何なのか、ラフィール氏の目的は何なのか思い悩みながら進行していく点で、
ミス・マープルの観察眼と正義感を信じたうえで、彼女の行動を視越し、至れり尽くせりにお
膳立てをしていたラフィール氏の予見が際立っています。

又、ラフィール氏の目的は、単に息子であるマイケルを助けたいという事ではなく、悪(罪)
は償われなければならない、正義が為されなければならないという強い意志であり、それを
なすのはミス・マープルだけだと彼女への強い信頼感があったからこそだという事ですね。

因みに、
ジェラルディン・マクイーワン版の「復讐の女神」も製作されていますが、相変わらず原作
とは大分違う内容になっています。
個人的には やはりジョーン・ヒクソン版の方が断然好きです。
唯一、
マクイーン版にはダン・スティーブンスがマイケル役で出演しているって事が注目点ではあります。

原作翻訳本はこちら
『復讐の女神』(ハヤカワークリスティー文庫)-2004/1/1

アガサ・クリスティ(著)、乾信一郎(翻訳)
(久し振りに何度目かの再読をしましたが、翻訳の古さを感じさせられます。改訂販望みます)




名探偵ポアロ『杉の棺』

2021-03-22 | アガサ・クリスティ
”Sad Cypress”

Season 9 Episode2 (2003年初放送)

ポアロ関連は何度も過去に書いていたものの、何故か個々のエピソード自体に触れた事は無
かった様な気がします。

原作は、アガサ・クリスティーが1940年に発表した『杉の棺』”Sad Cypress” ですが、この原
作は本当に大昔に読んだので細部は霧の中(得意のフレーズ)でした。

先日何気なくポアロの再放送を観ていたのですが、以前観たのは随分前の様な気がするのと同
時に、ゲスト出演者に目が留まり 久々にゆっくり観直す事にした次第です(惜しむらくは吹
き替え版でしたが)。





概略は、
ロディと婚約中のエリノアに怪しい警告文が届く。 不安にかられた彼女は病床の叔母の主治医
であるロードに相談。 ロードは友人であるポアロに助言を請う。
ドイツ留学から帰国した幼馴染で庭師の娘メアリに出会ったロディは彼女に心を奪われてしまう。
傷ついたエリノアは婚約を解消し、メアリに憎しみを募らせていた。
叔母は亡くなり エリノアはその遺産を相続する事になるが、叔母が非常に可愛がっていたメアリ
にもその一部を贈ることに。 そして、屋敷の整理をするエリノアを手伝っていたメアリが急死し、
エリノアにその殺害容疑がかかる。 容疑を否認しないエリノアは裁判に掛けられる事になる。
そんなエリノアの容疑を晴らす為、限られた時間の中ポアロが事件解明に挑む事になる。

出演:
エルキュール・ポワロ : デヴィッド・スーシェ
エリノア・カーライル : エリザベス・ダーモット・ウォルシュ
ロディ・ウィンター : ルパート・ペンリー=ジョーンズ
メアリ・ジェラード : ケリー・ライリー
ピーター・ロード医師 : ポール・マクガン
ホプキンズ看護師 : フィリス・ローガン
ウェルマン夫人 : ダイアナ・クイック
マーズデン : ジャック・ギャロウェイ


今回出演者が興味深かったので、その視点で触れてみたいと思います。



まず、個人的な好みからですが、何と言っても目に付いたのが ルパート・ペンリー=ジョーンズ
でしたので、ジックリ正座して(椅子だけど)拝見いたしました。 婚約中にもかかわらず他の女
性に目を奪われるダメ男君ですが、相変わらず端正なお姿です。



そして、
ポアロの良き友人であるロード医師を演じているポール・マクガンは、『ドクター・フー』の8代目
ドクターを演じた役者さんです。 とは言え、私が見たのは”新シリーズ”と云われる クリストファー・
エクルストン版の9代目ドクターからなので、実際のお姿は画面上では観た事がありませんが・・・・。





メアリー・ジェラードを演じているケリー・ライリーは ロバート・ダウニーJr.版シャーロック・
ホームズでメアリ・モースタンが記憶に残っていますね。



そして、
ホプキンズ看護師のフィリス・ローガンは、何と言っても『ダウントン・アビー』のヒューズでお馴
染みですが、『主任警部モース』その他多くの作品に出演しています。



そう言えば、判事役でティモシー・カールトン(ベネディクト・カンバーバッチのパパ)がチョコッと
だけ顔を見せていましたっけ。



このエピソードは ヘイスティングスも居らず、ポアロが1人頑張ります。
何と言っても、刑の確定から死刑執行迄5日しかないんです。 この時代はこんな風だったんでしょう
かね。早過ぎです。

尚このエピソードの原題は ”Sad Cypress” (直訳は”悲しいイトスギ”)ですが、イトスギは柩を作る
のに使われるそうで、又ドラマの冒頭 病に臥したエリノアの叔母が引用したシェイクスピアの『十
二夜』の科白「わが身を杉の棺に横たえよ』の部分からと言われています。

原作本は、
『杉の棺』(ハヤカワ文庫-クリスティー文庫)

アガサ・クリスティー(著)、恩地三保子(翻訳)



12月のアガサ・クリスティ作品特集番組

2020-10-25 | アガサ・クリスティ


以前も書きましたが、2020年はアガサ・クリスティの生誕130年、デビューから100周年と
いう記念すべき年になるので、これまでも関連作品、映画、ドラマの放送が続いていました。
放送が有る度に、その作品を扱った拙記事を多くの方が閲覧下さり感謝して居ります。

そんな訳で、AXNミステリではこれ迄も再放送含め色々な作品が放送されましたが、12月は更
に日本初放送作品を含め楽しみな放送予定となっています。

※『蒼ざめた馬』 ”The Pale Horse”

これは先日コチラでご紹介したのですが、その時点では放送日が発表されていませんでした。
この度放送日が決まりましたのでご案内しておきます。

12月20日(日)10:30pm~(字幕版) 日本独占初放送(だそうです)

※『ねじれた家』 ”The Crooked House”

この作品も先日拙記事に書いたばかり(遅ればせながら)ですが(コチラ)、今回AXNミステリー
にてCS初放送となるそうです(ナイスタイミング!)

12月20日(日)2:25pm~(字幕版)

その他にも、フランス版リメイクや、韓国版リメイク等も放送予定されていますが、ここでは
スキップさせて頂きましたが興味のある方は、下記AXNミステリー公式ページでご確認下さい。

https://www.mystery.co.jp/osusume/osusume202012

又、Huluでも『ねじれた家』、『オリエント急行殺人事件』も配信中です。

※これから放送の日本初放送英国ミステリ色々(12月&1月)
※「ねじれた家」2017年
※ 「オリエント急行殺人事件」



『オリエント急行殺人事件』 2017

2020-10-17 | アガサ・クリスティ
“Murder on the Orient Express”


もう3年以上前に 最初の製作発表に関する情報を見て ケネス・ブラナーのポアロと云う意外な
キャスティングと その他の出演者が余りにもう豪華で椅子から転げ落ちたという記事を書き、そ
の後関連情報を書いたきり作品を観た感想は書き忘れて居りました。

そんな折、先日地上波で放送があり そうそう・・・と思いだしたものの、その時は吹き替え版だっ
たので勿論パス。
そして同時にHuluで字幕版が配信されていた事に気付き ようやく再試聴。
で、
大変遅ればせながらですが、ようやく感想を書き残して置こうと思いたちました。

最初の記事(コチラ)に配役を書いてありますのでご参照下さい。


何度もひつこく書いてきましたが、”ポアロ”と言えば、何と言ってもTV版のデヴィッド・スーシェが
一番原作のイメージに近いと感じていたので、サー・ケネスのポアロはどうなんだろう? そして、
実際にメーキングやポスターを見ても どうもオヒゲが立派過ぎだし、クセの強いポアロとしては上
品すぎるように感じたので少々不安もありながら、あの豪華な出演者でサー・ケネス自身が監督も兼
ねるとなれば必見の作品ではないかと感じて居りましたよ。

そして、何より、サー・ケネスのフランス語訛りの英語聞きたかったし、その他の出演者も色々な国
の出身者という設定で、それぞれお国訛りのあるアクセントも聞きたかったし(やっぱりアクセント
フェチ)

原作、旧作(1974年、アルバート・フィニー版)、TVドラマ(デヴィッド・スーシェ版)全部観て
いますが、それぞれに特徴があり、特に最後の締め方が異なり興味ある点ですね。

ストーリー概略は、
エルサレムでの事件を解決したエルキュール・ポアロは英国へ帰国途中イスタンブールで休暇を
取ろうとしていたが、イギリスでの事件解決を依頼され急遽オリエント急行に乗車する事に。
列車は満室であったが、オリエント急行の運営会社の重役である旧知の友人ブークの計らいで何
とか乗り込むことが出来た。乗客は、アメリカの富豪、ロシアの貴族、宣教師、家庭教師、伯爵
夫妻、医師等国籍も職業も様々。
乗車してすぐにアメリカ人の富豪ラチェットから身辺警護を頼まれたポアロは彼の要請をあっさり
と断ってしまう。
しかし、深夜雪崩の為脱線事故を起こし、山腹の高架橋で立ち往生してしまった列車の中では自
室で刺殺されたチェットが発見される。 その身体には12か所の刺し傷があった。
ラチェットは何故殺されたのか? 犯人は誰なのか?乗客の中に犯人がいるのか?
立ち往生した列車の中でポアロは乗客達の聞き取り調査を始める。




↑ ジュディ・デンチとオリヴィア・コールマンの贅沢な組み合わせ

冒頭のエルサレムでのシーンは原作には無い部分ですが、ここでポアロと云う人物の性格(シンメ
トリーに拘る点や遺物盗難事件の解決方法等)、又セリフの中で”この世には善と悪しかない。その
中間は無いのだ” でエンディングにリンクさせています。

又、乗客のキャラクター、人種、国籍等を一部原作とは変えていますね。



兎に角ポアロのオヒゲが巨大なのですが、とても凝った構造(?)になっています。
このヒゲに関しては、そのデザイン構想に数か月を要したようです。
と云うのは、旧作アルバート・フィニーのポアロヒゲを見たクリスティー女史が「ヒゲが小さす
ぎる」と云った様な意見を持ったことに由来していた様です。

殆んどが列車の中での進行なので、会話劇の様になっていますが、今作品が旧作と異なる点は、
車外、トンネル内等視点を替え、又数か所俯瞰シーンを挿入していたりと画面構成変化が加えら
れています。

同時に、この作品ではポアロが比較的アクティブに動き回り、列車の上に登ったり”動”の部分も
加えられています。

そして、大変珍しいのは、ポアロが唯一の想い人というカトリーヌという女性の写真を持ち歩き、
何度も写真に語り掛ける。 ディケンズが好きで、ベッドで読みながら大笑いする・・・・等、
これまでのポアロ像とは異なるユニークな描き方をしています。
又、ラチェットと1つのケーキをシェアするシーンは何となく微笑ましい というか、これも目新
しい演出。 そして、ラチェットの依頼を断るポアロの理由「あんたの顔が嫌いだ」(笑)そう
言いたくもなるジョニー・デップの胡散臭い悪人ズラ。



ラストの全員を集めての種明かし、解決シーンは今回初めて(?)列車の外で行われています。
寒々とした雰囲気が伝わるのですが、敢えて車外にする必要があったのかしら?と・・・。

これまでも何度となく書いたのですが、何よりケネス・ブラナーのポアロ像が原作イメージと
かなり異なっているので一抹の不安もあったのですが、このポアロが原作の沈着冷静、自信家
で完璧主義者の部分を持ちながらも より人情味、情熱溢れるキャラクターとして、又犯人達
に対する心の葛藤、迷い、苦悩を表に出す人間らしいポアロ像がブラナーの名演によって描か
れていたと感じます。
サー・ケネスのフランス語訛りがチャーミングだし。

「オリエント急行殺人事件」に関する拙過去記事はコチラです

※ 『オリエント急行殺人事件』2017 リメイク版が豪華です!
※ 「オリエント急行殺人事件』公開を前に:アガサ・クリスティーやその他あれこれ

作品最後のシーンは、
乗客達を残しオリエント急行を後にするポアロに、”ナイル川で事件です”と告げられます。
エジプトへ向かうポアロ。
さり気なく次回作が「ナイル殺人事件」である事を示唆しています。

で、その「ナイル殺人事件」”Death on the Nile”の日本公開日が近づいて来ました。




以前ご紹介した様に、
2020年10月23日 日本公開となりました。

関連過去記事はコチラです。

※ ナイル殺人事件日本公開


何時観られるか分かりませんが、機会があれば又後日感想を書ければ・・・と思います。




「ねじれた家」2017年

2020-09-15 | アガサ・クリスティ
”The Crooked House”


もう一年半も前になりますが、この作品の日本公開をご紹介しておきながら(コチラで)、又もや劇
場に行く機会を逸し その後すっかり忘却の彼方になっていました(何時もの得意フレーズ)。

先日Huluで配信されているのに気付き、今更ですがようやく視聴する事が出来た次第です。
物凄く出遅れましたが、そのお陰(?)で殆ど忘れていた原作本の再読もし終わっていたって事で
はまぁ良いタイミングだったかな?と自分の中で言い訳するワタクシで・・・・。

それは兎も角、
前回ご紹介記事に書いた事とダブリますが、念のために概略を。

ミステリの女王アガサ・クリスティーが1949年に発表した「ねじれた家」の映画化作品です。

ギリシャから英国に渡り、無一文から巨万の富を築いた大富豪アリスティド・レオニデスが突然死
亡した。
孫娘であるソフィア・レオニデスがかつての恋人で 私立探偵をしているチャールズを訪れ、祖父
は誰かに毒殺されたに違いないと 捜査を依頼して来たのだった。
レオニデスの屋敷には前妻の姉であるエディスを始め、孫ほど若い後妻のブレンダ、息子(ロジャー
とフィリップ)夫婦、孫達等三世代にわたる一族が住んでおり、巨額の遺産を巡り疑惑、憎悪が入
り乱れていた。
捜査を始めたチャールズはソフィアを含め一族それぞれに殺害動機がある事に気付く。
そして、故レオニデスの遺言書が無効である事が発覚し、真相に近づいて行くうち第二の殺人が
起きてしまう。

※ 尚、映画版では一部のキャラクター設定が原作から変更されています。
例えば、
チャールズは外交官を辞めて私立探偵をしている。
原作では結婚を熱望しているソフィアと別れている。
チャールズの父親でスコットランド・ヤードの副監察官であるアーサーは何らかの事件で殺害さ
れたようで、犯人は見つかっていない。 なので、映画版には登場していません。
他細かい変更も幾つかあります。


監督:ジル・パケ=ブレネール
脚本:ジュリアン・フェロウズ(『ダウントン・アビー』等)他

出演:
グレン・ローズ:エディス・デ・ハヴィランド (レオニデスの前妻の姉)
マックス・ライアンズ:チャールズ・ヘイワード(私立探偵)
クリシティーナ・ヘンドリックス:ブレンダ・レオニデス(レオニデスの後妻)
ソフィア・レオニデス : ステファニー・マルティニ(レオニデスの孫)
テレンス・スタンプ:タヴァナー主任警部
ジリアン・アンダーソン: マグダ・レオニデス (ソフィアの母、フィリップの妻で女優)
アマンダ・アビントン:クレメンシー・レオニデス( ロジャーの妻)


チャールズがレオニデス家を訪れた時、猟銃でモグラ退治をしているエディス、祖父の肖像画の
前でバレーを踊る孫のジョセフィン等強い印象を残しながら散りばめられたヒント、布石になって
いる事に気付かされます。



又、一同が会する夕食シーンでは、卓上で蔑み、罵り、嫌味のぶつけ合いを繰り広げる人々の姿は
それぞれの心に秘めた思いを見せつけられるテンポと緊張感が溢れるシーンです。



以前も書きました様に、”Crooked House”「ねじれた家」は、マザー・グースの童謡からの引用です。
そんな”ねじれた家”に住む”心のねじれた”一族が繰り広げる人間模様を重厚に描き出しています。



衣装、邸宅の内部、インテリアは非常に興味深く、なかでも原作にも描かれている様に、登場人
物達の個室のインテリア、コーディネイトはそれぞれの個性、性格を表していて特に興味深い点
です。
本に囲まれ うす暗い陰鬱なフィリップの部屋。
ピンク色を基調にした華やかなブレンダの部屋。
白を基調にした、殆ど装飾品もない無機質な印象を与えるロジャー夫妻の部屋

それぞれのライフスタイル、イメージを表していて注目点ですね。

アガサ・クリスティーが自らの作品の中でトップ10に入れているこの作品は、他のポアロ物、ミス・
マープル物とは全く赴きを異にする作品で、犯人、エンディングはやや重く好みが別れるところ
ではないかと思われます。

ただ、兎に角グレン・ローズの名演、存在感が素晴らしくこの作品を引き締めています。
久々のテレンス・スタンプは出番場少なく残念で、なんだか勿体ない気が・・・・。





難しいい作品ではあると思うのですが、某TVドラマ化の様に全く解釈を変えてしまう脚本では
なく、殆ど原作に忠実に映像化されているという点で クリスティーファンには好ましい出来
になっているのではないかと感じました。

アガサ・クリスティー原作 『ねじれた家』 日本公開情報



『ナイル殺人事件』2020 公開日決定

2020-08-14 | アガサ・クリスティ
”Death on the Nile”


ようやく発表されました。
約1年前拙記事でご紹介した ケネス・ブラナー版エルキュール・ポアロ第2弾となる”Death
on the Nile” が遅れに遅れていました公開日がようやく発表されました。
この作品はアガサ・クリスティー生誕130年を記念して製作されたものです。

公開日は、
10月23日(金)2020年
邦題も『ナイル殺人事件』となった様です(『ナイルに死す』になるか、『ナイル殺人事件』
になるか未定でした・・・)

追記です
公開日は再再延期となり、現時点では2021年公開予定となった様です。


昨年10月11日の記事で大まかなキャストをご紹介しましたが、今回役名も大分出ましたので追
加しておきます。

監督:ケネス・フラナー
脚本:マイケル・グリーン
製作:ケネス・ブラナー、サイモン・キンバーグ、リドリー・スコット、マーク・ゴードン他



出演:
エルキュール・ポアロ:ケネス・ブラナー
サイモン・ドイル:アーミー・ハマー
リネット・リッジウェイ・ドイル:ガル・ガドット
ユーフェミア:アネット・ベニング
ロザリー・オッタボーン:レシーシャ・ライト
サロメ・オッタボーン:ソフィー・オコネドー
ジャクリーン・ド・ベルフォール:エマ・マッキー


1978年公開のピーター・ユスティノフ版の『ナイル殺人事件』、TVドラマ”名探偵ポアロ”の『ナイル
に死す』の情報は昨年のコチラの記事をご参照下さい。

何度も繰り返していますが、1978年の映画は兎に角出演者が豪華でした。
そして、なかでもジャクリーンを演じたミア・ファーローのエキセントリックな演技が忘れられません。

↑ 右はオリヴィア・ハッセイ

そして、デヴィッド・スーシェ版の『ナイルに死す』の再放送も予定されています。


AXNミステリーにて、
8月15日(土)11:00~

この作品には、J.J.フィールド、ジェームズ・フォックス、エミリー・グラント等が出演しています。
そして、
最初全く気付いていなかったのですが、”あの”デヴィッド・ソウルが出ています。って言っても多
分ご存知ない方が多いかな?
その昔放送していた『刑事スタスキー&ハッチ』のハッチです。(これをご存知なのはソートー古
いって事で(笑)

映画の公開日発表されたにも拘らず、いまだにプロモ画像、trailer等の情報は出ていません。
よって、何か出次第順次追加しようと思います。


ジョーン・ヒクソン版『ミス・マープル』今更ですが・・・・

2020-06-17 | アガサ・クリスティ
”Miss Marple”

BBC One

先日来再放送中のジョーン・ヒクソン版『ミス・マープル』を観ていて(何度目かの再放送ですが、
覚えていない所もあり、その都度観直すのです)、何度かチラッと触れた事は有るものの このシ
リーズ自体きちんと書いた事が無い事にフト気が付きました。
なので、本当に今更なのですがザッと纏めて置こうと思います。

言わずもがなですが、原作はアガサ・クリスティーによるミステリー小説で、何度かドラマ化されて
います。
原作を読んだのは遥か昔、そしてジョーン・ヒクソン版を最初に観たのも随分昔の事です。
勿論吹き替え版でしたが、当時は海外ドラマは殆ど吹き替え版と言う時代でしたので 余り違和感
も持たず観ておりましたね。 ミス・マープルは山岡久乃さんでしたっけ。
数年前に初めて字幕版を放送してくれたので 有難く見直す機会を得ました。 やはり字幕版で観
るべきだと改めて感じたもんです。

過去にも何度か触れましたが、原作を読んだ後に映像化された作品を観ると、原作で自分の頭の中
に描いていたイメージと映像化されたキャラクターが余りにも違うので戸惑ったりする事が多々ある
のですが このジョーン・ヒクソン版のミス・マープルは原作のイメージそのままだと感じていました。
品があってとても安定していると感じさせられます。
それもその筈、原作者であるアガサ・クリスティーがイメージにぴったりだとの事で是非マープルを
演じる様にジョーン・ヒクソンに依頼していたとの事。
原作者のお墨付きです。



私にとっての”ミス・マープル”はジョーン・ヒクソン版でなければならないので(頑固)、その後の
ジェラルディン・マクイーワン版、ジュリア・マッケンジー版はあまり観ていません。
ほんの数作だけゲスト出演者に釣られて観た事があるだけって感じですね。
因みに、
ジョーン・ヒクソン版はBBC、ジェラルディン・マクイーワン版とジュリア・マッケンジー版はITV製作です。

そんな訳で、遅まきながらですが・・・・
ジョーン・ヒクソンは1906年生まれ、1998年に92歳で亡くなりました。

ミス・マープルの最初の作品では当時既に70歳代後半、最後の作品は80歳代後半ですから素晴らしい
ですねぇ。 敬意を表します。



そして、
ジョーン・ヒクソン版は、原作オリジナル12作すべてが映像化されています。
(マクイーワン版とマッケンジー版では、原作にミス・マープルが登場しない作品にもマープルさん
が出る様に変えられている作品もあります)

シリーズ1(1984年~1985年)
”The Body in the Library”『書斎の死体』パート1~パート3
”The Moving Finger”『動く指』パート1&パート2
”A Murder is Announced”『予告殺人』パート1~パート3
”A Pocketful of Rye”『ポケットにライ麦を』パート1&パート2

シリーズ2(1986年~1987年)
”The Murder at the Vicarage”『牧師館の殺人』パート1&パート2
”Sleeping Murder”『スリーピング・マーダー』パート1&パート2
”At Bertram's Hotel”『バートラムホテルにて』パート1&パート2
”Nemesis”『復讐の女神』パート1&パート2

シリーズ3(1987年~1992年)
”4.5 from Paddington”『バディントン発4時50分』
”A Carribean Mystery”『カリブ海の秘密』
”They Do it With Mirror”『魔術の殺人』
”The Mirror Crack'd from Side to Side”『鏡は横にひび割れて』
(※ 原作の出版順とドラマの順序は異なっています)

お相手(?)の警部は、
スラック警部(デヴィッド・ボロビッチ)

何時もミス・マープルの事件介入を苦々しく思うしかめ面のスラック警部。
マープルさんのお蔭で事件解決の暁には、たまに”有難う”なんて(嫌々そうに?)お礼を言ったり
する2人のやり取りには思わずニヤッとさせられます。

クラドック警部(ジョン・キャッスル)

クラドック警部はスラック警部程ミス・マープルの存在を嫌がっていないですね。マイルドな態度
に感じます。

ジョーン・ヒクソン版『鏡は横にひび割れて』では、何と、ミス・マープルの甥という設定で登場
しています。

因みに、このジョン・キャッスルは グラナダ版ホームズ『美しき自転車乗り』でチョット情けない
カラザースを演じていました。 又『名探偵ポアロ/エッジウェア卿の死』、『主任警部モース』その
他多くの作品に出演しています。

最後に若かりし頃のジョーン・ヒクソンの画像です。キリっとした美人さんですね。


日本版DVDはBox 1とBox 2が発売されています