すみれ草

先日某新聞に妹の投稿記事が載りました。

大学卒業時に恩師より頂いた色紙に書いてある（直筆の）句についてです。
それは「山路きて なにやらゆかし すみれ草」という句です。
その色紙の裏には、「この句は、あなたの今後の人生の中で、色々な意味を
持つことになるでしょう。」というような内容が先生自ら書かれているとのこと。
卒業当時は深く考えていなかったこの句の意味が、
長い年月を経た今、初めてわかったような気がする・・・
そして最後に彼女は「常にゆかしすみれ草でいたい」と結んでいます。

単純な私なら芭蕉のこの句は、単に山道にひっそりと可憐に咲くすみれ草を
詠んだものだ、と考えるにとどまったでしょうに・・・
妹は『ゆかしすみれ草』をこれからの自分の人生の指針にまで
掘り下げて考えています。
自分もすみれの花のように、何となく心ひかれるような
奥ゆかしい人でありたいと・・・
さすがそこまで考えられるのか・・・エライ！　あっぱれ、妹よ！
今は亡きその恩師も、そこまで深く考えてくれる教え子をもって、
きっと喜んでおられると思います。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
この間こんなことがありました。
妹とふたりで歩いていた時、彼女が道端に咲く小さなすみれの花を
見つけました。そしてなんとその夜、新聞社から彼女の記事を掲載する旨、
連絡が入ったそうです。
なんという偶然なのでしょうか・・・

最後にもう一度、妹へ・・・やったね！オメデトウ！