マスコミはこぞって佐賀北高の優勝を讃えている。私も九州勢の代表として佐賀北高を応援していたので嬉しかったことは間違いないが、今ひとつスッキリしないものが残る。それは決勝戦に限らず、「アレ?!」と思う判定が多かったことだ。しかもそれは佐賀北高有利の判定が多かった。その昔、国体水球の決勝戦で一つのミスジャッジから苦い敗戦を体験した私にとって、たとえ応援したチームが勝ったとしても看過できないことなのだ。私の父は高校野球の審判をしていた。高校野球のシーズンは忙しい仕事の合間を縫って、ほとんど手弁当で球場に行っていた。だから審判技術の研鑽もままならないことはよくわかる。各県高野連から選ばれた甲子園の審判とて事情は変わらないだろう。よくわかるのだが、汗と泥にまみれて練習を積み重ねてきた選手たちのことを思うと、いたたまれない気持になる。高野連は今、多くの問題を抱えている。そんな中、大変だろうが、審判技術の精度向上策にもぜひ取り組んでもらいたい。佐賀北高の賞賛の嵐の中でこの問題が埋もれてしまうことが無いよう願ってやまない。
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