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徒然なか話

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文学碑いろいろ

2021-12-19 19:17:44 | 文芸
 先日、菊池神社境内にある長田幹彦の句碑の文字が判読できないという記事を書いたところ、さっそく、たろう様という方からコメントをいただき、「また咲いた花明るきや宵の春 幹彦」と文献に書かれているとご教示いただいた。図書館に行って調べてみようと思っていたのでありがたい。
 そんなこともあって、これまで現物を見たことのある熊本県内の文学碑(歌碑・句碑など)を一度整理してみようという気になった。その中から今日は主な14件をリストアップしてみた。

▼清原元輔の歌碑
 肥後の国司時代の清原元輔(清少納言の父)が藤崎八旛宮の「子の日の松」行事にちなみこの歌を詠んだと伝わる。
   「藤崎の軒の巌に生ふる松 今幾千代の子の日過ごさむ」

藤崎八旛宮境内


▼与謝野晶子の歌碑
 昭和7年に与謝野鉄幹・与謝野晶子夫妻が人吉を訪れた時に晶子が詠んだ歌。
   「川あをく相良の町の蔵しろし 蓮の池にうかべるごとく」

人吉旅館敷地内


▼夏目漱石の句碑
 熊本の五高教授時代に漱石が詠んだ句。 
   「すみれ程の小さき人に生まれたし」

上熊本駅から京町を越える新坂沿い(京陵中学校前)


▼夏目漱石の句碑
 熊本の五高教授時代に漱石が水前寺の風景を詠んだ句。
   「鼓うつや能楽堂の秋の水」

水前寺成趣園能楽殿


▼夏目漱石の句碑
 漱石の名作「草枕」の中の一句。 
   「春風や惟然が耳に馬の鈴」

鳥越峠の茶屋


▼夏目漱石の句碑
 熊本の五高教授時代に漱石が詠んだ句。
   「我に許せ 元日なれば 朝寝坊」

夏目漱石内坪井旧居


▼夏目漱石の句碑
 「草枕」の題材となった小天旅行の時に詠んだ句。
   「家を出て師走の雨に合羽哉」

草枕の道・石畳の道入口


▼夏目漱石の句碑
 「草枕」の題材となった小天旅行の時に詠んだ句。
   「天草の後ろに寒き入日かな」

草枕の道・野出峠の茶屋公園


▼夏目漱石の句碑
 熊本の五高教授時代に漱石が詠んだ句。
   「秋はふみ吾に天下の志」

熊本大学(旧五高)構内


▼種田山頭火の句碑
 山頭火が一時堂守を務めた瑞泉寺。ここから放浪の旅に出発した。
   「松はみな枝垂れて南無観世音」

味取観音瑞泉寺


▼種田山頭火の句碑
 山頭火はこの報恩禅寺の住職・望月義庵のもとで寺男となり、得度した。
   「けふも托鉢こヽもかしこも花さかり」

報恩禅寺


▼種田山頭火の句碑
 山頭火を得度させた望月義庵が後に住職を務めた大慈禅寺に山頭火自筆の句碑がある。
   「まったく 雲がない 傘をぬぎ」

大慈禅寺


▼宋不旱(そうふかん)の歌碑
 行き倒れて亡くなった不旱を憐れに思う人たちによって水前寺公園の一角に歌碑が建てられた。
   「ふる郷になお身を寄する家ありて春べを居れば鶯の鳴く」

出水神社境内


▼若山牧水の歌碑
 馬見原(現山都町)を訪れた若山牧水が一夜を過ごした宿で詠んだ歌。 
   「山の宿の固き枕に夢を呼ぶ 秋の女神の衣白かりき」

馬見原商店街


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