徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

VRおじさんの初恋

2024-05-25 19:20:07 | ドラマ
 最近はテレビドラマといえば、大河や朝ドラをつまみ食い的に見るくらいだが、1回15分という気楽さもあって、珍しくズーっと見たのが「VRおじさんの初恋」(NHK)。最初はVR(バーチャル・リアリティ)の中の物語というので、ちょっとメンドくさいドラマかなと半歩ほど引き気味に見ていた。しかし、見始めると妙に心に響くものがあった。
 ドラマの中のVRはおそらく近未来のものと思われるのだが、そこに描かれているのは時代を問わない人間臭いドラマ。80の坂が見えて来た僕にとって、人生を振り返り、自分を見つめ直すこともあり、そこには「生き直し願望」のようなものが生まれる。仮想空間上のアバターに託して別の世界を生きてみたいという主人公たちの願望が痛いほどわかる。そしてアバターが自分自身のリアルワールドにおけるふるまいにも影響を与え始めるという「プロテウス効果」に、なるほどと思ってしまうのである。ちなみに、主人公の直樹がタイヤメーカーに勤めるさえない中年会社員という設定にも共感を抱いた。

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