今日、散歩コースの一つ、往生院へ向かっていた。県道303号を渡ろうと横断歩道で信号待ちをしていると、一人の少女が近づいて来た。見た目は12,3歳くらいだろうか。髪は短めで眼鏡をかけているが冬のようなウィンドブレーカーを着ていた。なんとなく薄汚れた感じがした。
「おじちゃん、どこ行くの?」と声をかけてきた。
「そこのお寺だよ。キミはどこへ行くの?」と返した。
すると「わからない」と言う。そこで僕は発達障害の子かなと気付いた。
「家はどこなの?」と聞いても「わからない」と言う。
「どこから来たの?」と聞いても「わからない」
「誰か来るの?」と聞くと「何かあったらここに電話しなさいと言われた」と言って1枚のカードをポケットから出した。
見るとパトロールカードと書かれていて名前と電話番号が書かれていた。どうやらおまわりさんが渡したものらしい。前に保護されたことでもあるのだろうか。とにかく連絡してみようとスマホで電話してみた。やはり警察署だった。当の警察官はいなかったようだが、電話に出た女性の係員が女の子の特徴をしつこく聞くものだから「カードを渡した警察官に聞いてください」と言って電話を切ろうとしたところに、女の子を知っている人が通りかかった。なんでも割と近いところに住んでいる子らしい。「またね」と言って別れたあと、あまり良い家庭環境ではないように思え、この子がこれからどんな人生を歩んで行くのだろうと思うとせつない気持になった。

坪井川
「おじちゃん、どこ行くの?」と声をかけてきた。
「そこのお寺だよ。キミはどこへ行くの?」と返した。
すると「わからない」と言う。そこで僕は発達障害の子かなと気付いた。
「家はどこなの?」と聞いても「わからない」と言う。
「どこから来たの?」と聞いても「わからない」
「誰か来るの?」と聞くと「何かあったらここに電話しなさいと言われた」と言って1枚のカードをポケットから出した。
見るとパトロールカードと書かれていて名前と電話番号が書かれていた。どうやらおまわりさんが渡したものらしい。前に保護されたことでもあるのだろうか。とにかく連絡してみようとスマホで電話してみた。やはり警察署だった。当の警察官はいなかったようだが、電話に出た女性の係員が女の子の特徴をしつこく聞くものだから「カードを渡した警察官に聞いてください」と言って電話を切ろうとしたところに、女の子を知っている人が通りかかった。なんでも割と近いところに住んでいる子らしい。「またね」と言って別れたあと、あまり良い家庭環境ではないように思え、この子がこれからどんな人生を歩んで行くのだろうと思うとせつない気持になった。

坪井川