徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

梅は咲いたか ~しょんがえ節~

2020-01-23 16:31:56 | 音楽芸能
 護国神社の紅梅が久しぶりの青空のもと可愛らしい花々を咲かせていた。毎年のことながら、つい
「♪ 梅は咲いたか桜はまだかいな」というフレーズが口をついて出る。
 この「梅は咲いたか」という俗曲は「しょんがえ節」という江戸前期から歌われる古謡がもとになったもの。「しょんがえ節」は実に様々な歌詞が作られて親しまれた。明治10年(1877)の西南戦争は熊本県内の各地が主な戦場になったが、こんなエピソードが残っている。
 2月22日に始まった熊本城攻防戦は一ヶ月経っても西郷軍は城の一角さえ崩せず、こう着状態となっていた。一方の熊本鎮台側も籠城が長引き、援軍の到着を待ちわびていたが、兵糧も残り少なくなった3月下旬、熊本鎮台の陣中でこんな唄が流行ったそうだ。

「酒は見てるが煙草はまだかいな、旅団は植木でトテチリシャン、音ばっかりしょんがいな」

 援軍が来る来るというばかりで、砲撃の音はするが一向に姿が見えない状況を「しょんがえ節」に乗せて皮肉った唄だが、司令部からすぐに禁止されたそうだ。


護国神社(熊本市中央区宮内)の紅梅 ~今日の様子~