徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

ハーンと漱石 それぞれの来熊120年

2014-12-07 21:03:45 | イベント
 今日は三年坂のTSUTAYAまで歩いて出かけた。帰りにすぐ近くの「小泉八雲熊本旧居」を久しぶりに覗いてみようかと思い、門前まで行ったのだが、ガラケーの時刻を見るともう3時過ぎ。また今度にすることにした。坪井川沿いに歩いて来ると、今度は「夏目漱石内坪井旧居」の前にさしかかった。「ハーン先生の次は漱石先生か・・・」などと思いながら、だいぶ散った玄関前の紅葉を横目で眺めながら通り過ぎると、ふと先日参加した「漱石来熊120年記念年イベント」のことから、3年前のハーンの来熊120年記念イベントにもいくつか参加したことを思い出した。ただ、残念だったのは目玉行事の一つだった「創作舞台 青柳」を見逃したことである。


「創作舞台 青柳」

 「創作舞台 青柳」というのは、ハーンの「怪談」の中の「青柳の話」などを題材に能、日本舞踊、演劇を組み合わせた創作舞台のことである。それぞれの分野の一流の人たちが出演して見ごたえのある舞台だったと聞いている。
 そこで僕が今度の「漱石来熊120年記念年イベント」で期待しているのが、ハーンの時と同じような創作舞台だ。漱石の場合は「草枕」という絶好の題材がある。なにしろ本人が「草枕」の冒頭で「この旅中に起る出来事と、旅中に出逢う人間を能の仕組と能役者の所作に見立てたらどうだろう」と言っているくらいだ。野上記念法政大学能楽研究所が2002年に上演した「新作能 草枕」の再演も良し、オリジナルの新作でもいい。ハーンの時のように日本舞踊や演劇を組み合わせたものもまたよいと思う。いずれにせよ、来熊130年、140年、150年と、ことあるごとに再演されるような、後世に語り継がれる舞台が創作されることを願っている。
 なお、僕がまだ熊本に帰る前の「漱石来熊100年」の時は「草枕」を題材とした演劇が行われたと聞いているが詳細は知らない。


松岡映丘作「湯煙(草枕)」