歌枕(うたまくら)というのは、和歌の題材となった名所旧跡のことだが、熊本県(旧肥後國)には10ヶ所ほどあるうちの、鼓ヶ滝(つづみがたき:熊本市河内町)や風流島(たはれじま:宇土市住吉町)などが僕にとっては身近なところだ。
先日も岩戸の里に行ったついでに鼓ヶ滝を覗いてきた。「肥後国誌」には、滝の音が鼓の音に似ていたのでこの名がついたと記される。平安時代の女流歌人、檜垣の「檜垣嫗集」には、檜垣が詠んだと伝えられる
音にきくつゝみか瀧をうちみれは たゝ山川のなるにそ有ける
という歌が掲載されている。また、檜垣嫗とも親交があった三十六歌仙の一人で清少納言の父、そして肥後國司でもあった清原元輔(きよはらのもとすけ)がこの地を訪れた時、一人の法師がこの滝を見て詠んだとして「拾遺和歌集(しゅういわかしゅう)」にも同じ歌が掲載されているが、真相はわからない。滝の南側には「歌詠場」があるという案内板が立っているが、どうやら整備されていないようで途中までしか入れなかった。
向かって右が男滝、左が女滝
滝の上流側からの景色
先日も岩戸の里に行ったついでに鼓ヶ滝を覗いてきた。「肥後国誌」には、滝の音が鼓の音に似ていたのでこの名がついたと記される。平安時代の女流歌人、檜垣の「檜垣嫗集」には、檜垣が詠んだと伝えられる
音にきくつゝみか瀧をうちみれは たゝ山川のなるにそ有ける
という歌が掲載されている。また、檜垣嫗とも親交があった三十六歌仙の一人で清少納言の父、そして肥後國司でもあった清原元輔(きよはらのもとすけ)がこの地を訪れた時、一人の法師がこの滝を見て詠んだとして「拾遺和歌集(しゅういわかしゅう)」にも同じ歌が掲載されているが、真相はわからない。滝の南側には「歌詠場」があるという案内板が立っているが、どうやら整備されていないようで途中までしか入れなかった。
向かって右が男滝、左が女滝
滝の上流側からの景色